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“rinban”が流行るのですかね=Macro Manが使っていた
 FRBの国債買い入れ。FOMCで概要が決まると思いきや、検討中のままとなってしまった。しかも、買いいれの狙いが微妙に変わった面もあり、やや迷走した感もあるのだが…。どうなんでしょう。この手の案は、最初打ち出したロジックはそのままにしてなるべく早く実行に移していった方が市場とのコミュニケーション上は望ましいように思う。FRBの舵取り、ちょっと心配ですね。
 FRBの出方は引き続きウォッチするとして、英米ブログの巡回中に面白いものを発見した。FRBの国債買い入れに関連して、「rinban」という表現が使われていた。何度か紹介したことのあるMacro Man氏の「Will They or Won't They?」というエントリーにあった。以下の部分である。
 「Such an outcome would hardly be unprecedented; the BOJ, for example, has purchased JGBs in the secondary market for more than a decade via its rinban program. For the Fed, it would seem to be more a matter of "when", rather than "if", they pursue such a policy; after all, buying government duration is part of the "Bernanke QE playbook" that he's been following to a tee so far」
 FEDが国債を買おうとしているが、これは前例があって、具体的には日銀の輪番だよ、という感じですね。まあ、日銀の輪番は札割れ対策として増やされたのだが。また、福井体制では札割れが起きたのに増やされなかった経緯がある。白川体制のこの間の増額は技術的対応というものだが…。
 いずれにせよ、Macro Man氏、rinbanを知っているとは相当な通ではないかと思った。債券畑でJGBにも詳しい古参のマーケット関係者というイメージである。ディーラーまたはファンドマネージャーでもやっていたのであろうか。
 ちなみに国債買い入れを平時から頻繁にやっていた中銀は、日本のように銀行券要因などでバランスシートが大きいところである(先進国では少数派)。FRBもそうで、クーポンパスと言われていた。これから国債買い入れを行う中銀が増える可能性があるが、まあ売手=uriteに次いでrinbanが普及する格好である。もっとも日銀自身はrinbanという言い方が好きではないが(笑)。
by bank.of.japan | 2009-01-29 21:53 | FRB&others | Comments(13)
キング総裁の質的緩和に関する言い回し
 イングランド銀行のキング総裁が20日の講演で、質的緩和について言及している。場所はこちら。質的緩和の手法について、キング総裁は「conventional unconventional measures」と「unconventional unconventional measures」の二段階に分けている。「従来考えられた非伝統的手段」と「従来は考えられなかった非伝統的手段」という分け方ですかね。分かりにくい言い回しである。
 まず、conventional unconventional measuresについては以下の説明。
「The conventional approach to such unconventional measures is to buy assets, such as government securities or gilts, which are traded in liquid markets to boost the supply of money. Provided the additional reserves are not simply hoarded by banks, as happened to some extent in Japan earlier in this decade, such asset purchases can increase the
supply of broad money and credit and the liquidity of private sector portfolios, raising spending. The effectiveness of this approach is likely to be enhanced by the clear commitment by the MPC to take the measures necessary to meet the inflation target in the medium term」
 具体的な手段は国債の買い入れ。日本の量的緩和も簡単に触れられており、文面だけでは、追加的リザーブ供給はある程度効果があった、という解釈のように思われる。
 次にunconventional unconventional measuresである。これは今回、政府から認められた社債とかの購入を指している。
 「In addition to these conventional unconventional measures there are also unconventional unconventional measures. When credit markets are dysfunctional, as some are at present, targeted purchases by the Bank of England of assets may improve liquidity in markets for those credit instruments. The objective of such purchases would be not only to boost the supply of broad money but also to increase liquidity and trading activity in the markets for those assets. A reduction in the illiquidity premium for a particular credit instrument might help to stimulate issuance by corporate borrowers and the resumption of capital
market flows, thus reducing reliance on bank lending. It could also raise the values of assets that are currently under-priced because of high illiquidity premia, helping to strengthen the balance sheets of banks and other financial institutions」
 バーナンキ議長が説明していたことと概ね重なる。市場流動性の改善、取引の活性化など市場機能の復活に役立つほか、売られ過ぎた資産価格の上昇や貸し出しなどマネーサプライに増加につながる、といったことなどである。
 英国は現在、ポンド安が進行しているが、通貨の下落が比較的穏やかな限りは、まだ利下げするのでしょう。ゼロまでやるかどうかは不明。ただ、トリプル安になると、英国は相当に苦しくなると思われる。金融財政の舵取り、これから厳しくなるだろう。
 
by bank.of.japan | 2009-01-28 23:28 | ユーロ | Comments(8)
質的緩和はリフレ政策的には正しい方向=かつての深尾教授の主張&追記あり
 日銀が量的緩和(注)のマクロ効果に懐疑的だったのは、下の下でイエレン総裁も言っていたように、ゼロ金利近傍では短期債と現金がほぼ代替的になるため。つまり、インタバンクで生じる極めてわずかな金利差を利用した資金供給によって実現された当座預金残高の達成は、現金(に近い金融資産)と現金の交換に近くなるからだ。従って、ただ「量を増やせ」とか言われると、日銀としては「まあ、やってもいいけどあまり意味ないよな」と空しさを覚えることになる(でも福井さんはやったが)。
 では、日銀から見て、実際にやるかどうかは別にして、デフレ脱却に効果があるやり方とは。まず、デフレはモノに対してお金の価値が高いこと。仮に量を出したとしても、お金の裏づけである資産内容が健全であれば、お金の価値も健全(高い)である、と考えられる。つまり、お金の価値を落とすやり方を取らないと、お金の価値は下がらない(デフレ対策として効果がない)というロジックになる。このロジックに沿ったリフレ策を唱えていた一人が日銀OBの深尾光洋教授であったと思う。
 もう何年も前で、記憶は定かでないのだが、深尾教授と木村剛氏(日銀OB)が何かの雑誌で対談したことがあった。その中で、深尾教授は概ね以下のような論陣を張っていた。
・一万円は原価に対して50倍のバブルである。(デフレでバブル度が上がっているので)日銀資産の内容を悪化方向に揺さぶる措置を取らないといけない。
 当時、日銀企画の有力幹部は「(いろいろな主張があるが)深尾さんのが最も筋が通っている」と評していた。なぜやらなかったのかと言えば、資産の健全性を崩すのがためらわれたため。この辺の事情は、量的緩和初期の頃の議事要旨などが詳しい(三木委員の主張などが参考になる)。
 米、日、英の「質的緩和」は一義的には壊れた市場機能を復活させる直接介入だが、直接金融の機能回復による信用創造機能の発揮とか、介入対象となった資産価格の上昇などによるマクロ波及効果が見込まれる。今後、経済情勢の悪化が深刻化すれば、買い取り対象資産の質を落としたり、適格担保基準を緩めるなどしてリスク資産をさらなに抱え込む(価値を落とす)方向となろう。まさに「ケチャップでも買え」(ベン・バーナンキ理事=当時)という方向に行っているのだと私は受け止めている。
 質的緩和を金本位制に例えると、金だとデフレなので、銀本位制→銅本位制→鉄?本位制→石ころ(ケチャップ)?本位制という感じだろうか。
 これがうまくいくかどうかは別途論じたい。

注 量的緩和→量にターゲットを置いた金融政策=「量的緩和政策」の意味。「潤沢な資金供給」ではない(これは調節上の対応)。

追記 関連のエントリーで以下を予定
・量的緩和もどんどんやった先に質的緩和があるかもね
・キング総裁(英中銀)の言い回しはややこしい=「conventional unconventional measures」と「unconventional unconventional measures」
by bank.of.japan | 2009-01-23 22:11 | 日銀 | Comments(55)
烏合の欧衆、金融財政戦線概況=独仏枢軸擬似帝国の西部戦線・東部戦線
 90年代前半の欧州通貨危機の経験で私は典型的なユーロ懐疑論(Euroscepticism)になり、このブログでもシニカルなスタンスであります。今回のエントリーは、「烏合の(欧)衆がやっぱり不安」の続きであるが、最近の情勢については厭債害債さんの「英国の状況が示唆するシナリオ」が詳しい。ぐっちーさんの「グレート・ブリテン」もご参照を。

 で、烏合の欧衆である。これまでは「ECBは利下げが遅い」、「やっぱりブンデスバンカーのタカ遺伝子が健在なのね」と思っていたが、単純タカとは言い切れない面もあるなあと考え直しえている。まあ、基本はタカなんだろうが、財政主体がバラバラであることの弊害をECBは意識しているのではないか、と推測される。日銀、FRB、BOEは「質的緩和」に舵を切りつつあるが、ECBの場合かなり難しそうである。以下、幾つか問題点を。
・CP・社債買い切り→格付けで機械的に基準作っても、各国それぞれ救いたい企業は多いはずで、調整が付かない恐れがある。
・政府保証→ECBがリスク資産を買う際に政府保証を付けてもらう場合、各国負担の調整が大変になる可能性がある。
・財政マネタイズの輪番オペ→各国債券を差別できない(全部を優良ソブリンとして買う羽目に=掛け目で差別したら外交問題)。市場では既に選別化が進み、ドイツとスペイン、ギリシャなどの国債は格差が拡大している。輪番オペやったら売られた国債が打ち込まれてECB資産はダメダメ国の債券比重が増大。ユーロ劣化を招く。つまり、悪貨が良貨を駆逐する輪番オペになりかねない。

 ということで「質的緩和」が困難だとしたら、ECBに打てる手はあまりない。さほど残っていない緩和余地をちびちび使うしかないだろう。また、烏合の集団財政が勝手に暴走するリスクもあるので、利下げしにくい面もあるかもしれん。いずれにせよ「一通貨・たくさん財政」の擬似帝国の金融財政はまあ無理があるということだ。
 
 なんてことを日銀マンや市場関係者といろいろ話をしていたら、やや無理筋ながらも東部戦線・西部戦線との比喩を思い付いた。デフレと戦う金融・財政のポリシーミックスは国家総力戦。国家の統一的な意思の下、うまくコーディネートさせないといけない。
 金融政策を西部戦線、財政を東部戦線としたら、西部方面はECBを頂点とする指揮命令系統が確立されている。一方、東部方面は指揮官がたくさんいて、しかも多数指揮官を統率する基準が緩みつつある。船頭が多い戦線を維持するには決めたルールの遵守が必要だが、不況襲来に耐えかねて勝手に戦線後退する軍も出始めた格好だ。伸びきったドイツ軍東部戦線がスターリングラード攻防戦で後退を余儀なくされる局面と似ている。同盟枢軸軍が勝手に後退し始めると、戦闘序列が崩れて壊走(財政暴走)しかねない情勢だ。

 烏合の欧衆が生き残るには、堅い契りを交わした独仏枢軸兵(独仏)で守りを固めるか、烏合の欧衆のデカさだけで虚勢を張るか。または、枢軸に息苦しさを感じるCLUB MED諸国がさよならを告げる、もしくは市場圧力によってたたき出されるか。アディオス、チャオとか別れの言葉がそのうち響くことになるのかも…。
by bank.of.japan | 2009-01-22 21:39 | ユーロ | Comments(17)
イエレン総裁の講演=日銀量的緩和は「効果ない」
 カテゴリーに「FRB&others」を追加しました。とりあえず本日以降から適用します。

 今回は、やっぱり「質的緩和」なんですね=バーナンキ議長講演よりの関連。日銀の量的緩和政策の評価を避けた同議長だが、サンフランシスコ連銀のジャネット・イエレン総裁は15日の講演で「the Japanese experience suggests that simply expanding bank reserves—even by a very large amount—had little effect on bank lending or on the economy more broadly」とはっきり言っておりましたね。こちらの方のブログで気がつきました。ありがとうございます。イエレン総裁講演の場所はこちらです。
 理由としては、
 「In the Bank of Japan’s case, the expansion in reserves resulted from the deliberate adoption of an explicit numerical target for them. The concept underlying the Bank of Japan’s intervention was that banks might be encouraged to lend by replacing their holdings of short-term government securities with excess cash. However, near the zero bound, short-term government securities and cash are almost perfect substitutes, so exchanging one for the other should have little effect on banks’ desire to lend」
 ということで、これはまあ日銀もよく説明していたことと重なる。で、ここで日銀政策委の量的緩和をめぐる論議を振り返りたいのだが、まあざっと分けると以下の通り。
・速水日銀 量的緩和を実施。しかし、増やしても効果ねえなあ、と早い時期から達観(イエレンと同じ発想)。でも、景気は悪くなりそうだし、何とかしないといけない。そのうち追い込まれるかもしれないし、とか不安になった。そこで、CPや社債、究極的には株とか不動産とか買いきらないといけないかあ、という論議があった。でも、「不健全な領域」(三木委員)であるため、躊躇する。苦し紛れにプルーデンスで株を買う。
・福井日銀 効果ないとみんな思っていたら、総裁主導でバンバン増やす。緩和の振りをした。ラッキーなことに景気が回復して解除。
・白川日銀 CP買いきり(昔の不健全な領域)。
 白川総裁&現行政策委メンバーは、量的緩和(裏側としてのゼロ金利)はほとんど効果がない、と思っていたし、それに真面目なので、福井さんのように緩和の振りをするという発想もない。ということで、質的緩和に恐る恐る踏み出した、ということであろう。

しつこく書くが、準備預金への付利(吸収機能or売手状態)をマネタリー的にどう考えるかはやっぱり整理が必要ではないかと思うが…。

 日銀、FRB、そしてイングランド銀行もそうだが、恐らく主要国の中銀は金利は超低金利ゾーンにしたまま、資産サイドにリスク資産を抱え込むという質的緩和を模索していくように思う。市中からリスク資産を買う、ないしは担保に取る、というのは直接的には市場機能回復に効果があり、さらに追求していくと、実践可能性はともかく、中銀的に見て正しいリフレ策になるのではないかと思う。この辺の整理はまたやります。

ユーロ、いよいよ「烏合の欧衆」の矛盾が出てきそうな感じでまずいです。これも取り上げないと。
by bank.of.japan | 2009-01-21 21:56 | FRB&others | Comments(18)
グリースパン憎けりゃバーナンキまで憎いのか
 人間、いくら有能であっても神の予知能力は持たない。その時点で最善と思われる判断も、振り返ってみれば間違っていたことはままある。問題が起きてしまい、その問題を招いたとみられる向き、ないしは関連したと思われる人々全員を批判したい気持ちは分かるが、問題ぼっ発の最中に懸命に対処している責任者の戦犯容疑を問うのはあまり建設的ではない。むしろ、どうしたら問題がうまく解決するかに集中させた方がいい。欧米金融系ブログを見ていたら、残念ながら責任を問う声がやっぱり出ていた。MISH'S Global Economic Trend Analysisの「Open Letter To Congress On Sharing The Pain」である。
 この中で、真っ先に槍玉に挙げられているのがFEDである。
「The Greenspan Fed slashed interest rates to 1% in 2002 fueling the biggest housing bubble in history.
 Furthermore, Greenspan was the biggest cheerleader of derivatives and subprime lending on the planet. Fed Governor Ben Bernanke went along with Greenspan every step of the way. The serial bubble blowing tactics of the Fed that must be eliminated at all costs.
 It should be clear now that the Fed does not know, and is guessing every step of the way what interest rates should be, and is also guessing what the solution to this mess is」
 バブルを起こしたFEDは無能である、と言っても仕方がないと思う。この局面、誰がやっても対処は難しいだろう。
 で、FEDには以下を要求している。
「I call for a reduction in salaries at the Fed」
 これに加えて
「Most of all, I call for the resignation of Fed Chairman Ben Bernanke, the abolishment of fractional reserve lending, and the end of the Fed itself, the latter to be phased out over an appropriate period of time」
 戦争途中で司令官もろとも取り替えたら戦線崩壊である。こういう声が挙がるのは、米経済運営の行方を不安にさせる。大丈夫なんだろうか。
by bank.of.japan | 2009-01-20 21:04 | マーケット | Comments(4)
ブログ版茶話会=就職板から分かる範囲で
 日銀を目指す学生さん向けにブログ版茶話会を。某就職スレッドを見ていたらいろいろ誤解もあるようで、分かる範囲でお答えしたい。もとより、私の見解は参考の参考に過ぎないので、先輩がいたら直接聞きましょう。とりあえず某スレッドから抜き出す形で解説します。

>財務でエコノミストになれるかよw
>加藤涼みたいな例もあるし、まあBOJは合理的な選択でしょ。ガンガレ。
→加藤涼さんは日銀の方です。相当な有名人です。学界でも有名だと思います。リフレ派の板に以前パラシュート降下したことがありますが、それも平気でこなす方です。

>どれくらいが加藤氏みたいに留学できるんだろう
→ドクターにこだわらなければ留学コースは充実しているように思われます。MBA、ロースクールなどそこそこ行けるのではないでしょうか。ちなみに以前もエントリーで触れたが、日銀はなるべくドクターを増やそうという方向になっている。白川総裁は歴代総裁ではこれにもっとも理解がある人です。

>BOJ目指す人必見!日経新聞日銀取材班の岡部氏のブログ
>(日経で記事の最後にオカベーって書いてたらこの人)
>http://hongokucho.exblog.jp/
→違います(笑)。

>IMFをはじめ国際金融機関では経済学のドクターがあたりまえ
>どこぞの島国みたいに「法学部」出身ばっかで政策考えてるなんてしんじれられんよ
→政策委メンバーで(東大)法学部出身者は皆無です。野田さんが京大・法。理事クラスでも東大法は2人だけ。本店幹部クラス、東大法は意外なほど少ないです。幹部で東大法が意外に少ない理由については仮説があるが、まあ別な機会にでも。

>ここでいくら管を巻こうが、結局東大法出身者には勝てないのだよ
→そんなことはないです。

>俺FBIで働きたいんだけどスレチ?
日銀からFBIに行くルートがあるか不明ながら、日銀辞めて米海軍将校(パイロット)になった方がいるらしい。警察庁からICPOに出向?が簡単かも。

>ベタだが白川方明(2008)『現代の金融政策―理論と実際』は必読な。
→面接でいきなりこの本をテーマにするほど日銀は野暮ではないが、まあ読んでおいた方が入ってからが楽です。

>そもそも学部レベルにそこまで高レベルな知識なんて期待してない
>結局質問にしっかりと答えられるかどうかを見てる
→これは案外そういう感じです。日銀に入ってから初歩的な経済本(現代金融入門とか)買う人も多いようです(法学部出身者とか)。逆にエコノミストとして目を付けられる人材なら本当に高度な知識が要求されるかも。加藤涼さんの本を読んでおいた方がいいかもしれない。

>BOJならPh.D.の延長留学もあるし、当然IMFにもエコノミスト・ポジションを持ってる。
→少なくとも知り合い3人がIMFに行っています。もっと行っているかもしれない。噂では、一人辞めてIMFのプロパーになられた模様。残念です。

>法学部だと、やっぱり金融機構局に興味がある感じですか?
→そうとも限りません。各局で法律の知識は必要とされます。企画局でも二課とか法律の知識必要です。企画課長はこのところ法学部が続いております。

>朝三暮四みたいな政策も、一度や二度なら効果があるかもしれないが、何度も
>繰り返すと、「学習効果」を発揮して、無効化される。
>ただの、気体や液体といった物質の挙動を予想するのには、この上なく強烈な
>道具である数学が、経済分野だと、あまり威力を発揮できないのは、
>「人間が知能と意思を持つ主体だから」って言ってて、そこが物理に対する
>経済学の難しさだそうだ、
>俺はなるほどな、と思った。
>意思を持たぬ物質を相手にする物理学と、意思を持つ生物を相手にする経済学の、
>二つの分野をまたがって研究する人々らしい、面白い観点だと思う。
→スレッドでこういう書き込みがあったことに感動。珍しくツボにはまった。私もなるほどと思った。知り合いの日銀ドクターは最近、先輩(物理学)からだから経済学はダメなんだ、と散々説教されたらしい。

>経済学が現実を完全に描写してると思ってる人間はいない。
>ただ、複雑な経済を理解するための思考の枠組みとして存在価値がある。
>自分は面白いから勉強してるだけなんだけど、そんなしたり顔に見えるんかなあ。。。
→上との対比で、これはそうです。面白いから勉強する、というのが一番大事でしょう。

本日はこの辺で。スレッド観察しながら、適当に続きをやりますね。
by bank.of.japan | 2009-01-19 22:45 | 日銀 | Comments(17)
やっぱり「質的緩和」なんですね=バーナンキ議長講演より
簡単なメモとして。バーナンキ米FRB議長がロンドンで講演。とりあえず以下を抜粋。

・Credit Easing versus Quantitative Easing
 The Federal Reserve's approach to supporting credit markets is conceptually distinct from quantitative easing (QE), the policy approach used by the Bank of Japan from 2001 to 2006. Our approach--which could be described as "credit easing"--resembles quantitative easing in one respect: It involves an expansion of the central bank's balance sheet. However, in a pure QE regime, the focus of policy is the quantity of bank reserves, which are liabilities of the central bank; the composition of loans and securities on the asset side of the central bank's balance sheet is incidental. Indeed, although the Bank of Japan's policy approach during the QE period was quite multifaceted, the overall stance of its policy was gauged primarily in terms of its target for bank reserves. In contrast, the Federal Reserve's credit easing approach focuses on the mix of loans and securities that it holds and on how this composition of assets affects credit conditions for households and businesses.

で、FRBの質的緩和(注)と日銀の量的緩和の違いについては

This difference does not reflect any doctrinal disagreement with the Japanese approach, but rather the differences in financial and economic conditions between the two episodes.

という説明となっておりました。考察すべきことは幾つかあるが、目先はややこちらは手薄になりそうな感じで、時間が取れ次第何か書く予定です。

注 信用緩和とかいう表現もあったが、量的緩和との対比では質的緩和でいいんじゃないかと思います。当ブログでは質的緩和とします。本業はもう使っておりますが…。

この間の議事要旨やこの講演の一文から思ったのだが、FRBはまだ量的緩和(日銀的なやつ)をやる可能性はあるんじゃないかな。
by bank.of.japan | 2009-01-15 00:14 | 日銀 | Comments(23)
Macro Man、今年の10の予測から幾つかを紹介=債券バブルは弾けない、とか
 これもしばらく前に見つけた欧米ブログネタの一つ。なかなか鋭いところがある(と私が思っている)Macro Man氏が「今年の金融経済、10の予測」をやっていた。正確には「何々は、何々しない」という予測である。ひねってますな。このうち、そうかなと思ったものを幾つか紹介したい。興味ある方は直接エントリー参照のこと。二つのパートに分かれております。
その① Last year's lows in the S&P will NOT hold
 The economic environment in the US and the world is not the worst since the early 80's, it's the worst since the 1930's→そうですね。
 Consensus looks for 2009 earnings to be roughly the same level as 2008. This looks too high→そうですね。ということで、this should lead to 2009 equity lows modestly below 2008's.
その②  2009 GDP forecasts from the Fed, ECB, and the UK Treasury will NOT be achieved.
 These(これらの国) outlooks are all grossly over-optimistic.ということで、成長率は予測を下回る、と私も思う。
その③ The "bond bubble" will NOT pop.
 He(=Macro Man) is old enough to remember when some punters thought JGBs were the "sale of the century" at 3% in late 1995. Yields traded up to just over 3.5% in early '96, then fell back below 3 and have never been back since→日本のことを良く知っている。トレジャリーはバブルだとか米市場では言われておりますが、まあ当分は弾けないでしょう。デフレですし。この予測も同感である。
 あと、oilとか、VIXとか、EUR/GBPとか、いろいろ予測が出ておりますが、私はあまり詳しく見ていないので、とりあえず強く同感したものを簡単に紹介した。マーケット関係者や個人投資家でMacro Man氏の予測に関心があるなら、エントリーを直接ご覧になることを改めてお勧めします。
by bank.of.japan | 2009-01-13 21:07 | マーケット | Comments(11)
「量的緩和政策」をやった場合の技術的論点=FRB議事要旨より
 FF誘導目標を0-0.25%にしたFOMC(昨年12月15、16日開催分)の議事要旨が公表された。これは既に報道済みで、ドラめもんさんも取り上げられたが、追加的にちょっと技術的な論点を簡単に考察してみた。なお、この議事要旨は材料テンコ盛りで、議事録も読んでみたいほど内容が濃いので、興味ある方は直接ご覧頂くことをお勧めします。
 まず量的緩和、すなわち準備預金またはベースマネーなど量的指標にターゲットを設けた「量的緩和政策」(金融政策として目標のある量的緩和)についての議論は以下の部分である。
 「Participants discussed the potential advantages and disadvantages of setting quantitative targets for bank reserves or the monetary base. Some were of the view that quantitative targets for an increasing reserve base could be effective in preventing deflationary dynamics and useful in communicating to the public the Committee's determination to take the steps needed to avoid such an outcome. Several other participants, however, noted that increases in excess reserves or the monetary base, by themselves, might not have a significant stimulative effect on the economy or prices because the normal bank intermediation mechanism appeared to be impaired, and banks may not be willing to lend their excess reserves」
 「量的緩和政策」のメリット、デメリットの論議はインタバンクやアナリストの方々にはデジャブ的な印象があるかもしれないが、ターゲットを置いた方が対外コミュニケーション上は有用である、という指摘はその通り。現状の漠たる量的緩和(注)は、量の目標がないために緩和姿勢の目安や変化が分かりにくい。特にマスコミは「数字」がないと途方に暮れるもので、中央銀行が「数字」を与えると勇んで報道する。これは国民向けのアナウンスメント効果を強めるもので、現状のように漠たる状態は玄人にしかメリットが分からない面がある。
 「量的緩和政策」をやらなかったのは、金融仲介機能が損なわれた状態では準備預金増やしても銀行は貸出を増やさないかもしれない、という理由からだが、これは日銀の説明に重なるけれども、FRBは市場機能維持のための必死の流動性供給によって既に猛烈に準備預金が増えてしまった状態にあり、ここからさらに増やすことの技術的困難さを感じているようにも思える。
 例えば、現状レベルよりもある程度上にターゲットを置いたとしても、さらに流動性がひっ迫するとそのターゲットを突破する恐れがあり、その都度臨時FOMCを開く必要がある。一方で、これは推測だが、FRB内でもさすがに急激なB/S膨張に危機感もあり、流動性ひっ迫が薄れたらそれに応じて正常化したい、という意向もあるのかもしれない。正常化を我慢してターゲットを維持すれば、それはそれで緩和度が強まるという図式ではあるのが…。
 「Conversely, a decline in excess reserves or the monetary base would not necessarily be contractionary if it occurred in the context of improving financial market conditions」
 金融市場の安定化によって準備預金やベースマネーが減る(結果的にB/Sが縮小)のは、むしろポジティブなサインとして好感される可能性もある。海外の金融ブログで人気が高いCalculatedRiskは、B/S動向もウォッチしているようで、Federal Reserve Assets Declineという簡単なエントリーで、「a little positive among all the grim news」とか評しているので、まあB/S動向の受け止め方はいろいろである。
 マニアックな関心事項としては、準備預金が付利されたことで吸収的な手段になったことが論点になっていなかったこと。付利水準が低いためにさしたる問題ではないと見ているのだろうか。売手みたいな準備預金は増やしても意味がないように思うのだが…。この辺の事情は公開はかなり先になるが、議事録みないと何とも言えないですね。

注 FRBは「量的緩和」という表現はステートメントでは使っていない。B/Sを当面高水準で維持する、とは言っている。金利は0-0.25%にし、B/Sは高水準に維持し、MBSとかたくさん買うよ、という金融政策である。一言ではなかなか表現しにくい。
by bank.of.japan | 2009-01-11 23:58 | 日銀 | Comments(6)


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