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今度は「十字路」で真性財金分離論が炸裂
 利上げ論の話を書いた途端、日経夕刊コラムの「十字路」で真性の財金分離論がぶち上げられていた。その主張は、「日銀が国債を引き受けるから長期金利が上がらない」、「債券市場の規律を回復させ、長期金利の上昇を促すべきである」、「利子所得が増え、消費が増大する」というものでありました。困りました(トホホ)。
 そもそも日銀が国債を引き受けてはいないのに、どうして「引き受けている」という理解になるのだろうか。「日本経済のリスクは、国債発行残高の積み上がりと、日銀バランスシートの悪化という異常なまでの大きな潜在インフレ圧力である」と断じているが、国債発行残が増大しているのはその通りだとしても、「日銀のバランスシートが悪化している」という意味は分りにくい。
 「悪化」=資産側に国債が多い、ということだろうか。円滑な資金供給として資産側に何を持つか、という命題において、現状では「国債」を選択せざるを得ないだろう。マーケットも大きいし、まあ流動性のある金融商品であるし。国の負債であるから安全でもある。国が危ない、その負債を持つのが危険である、としたら何を持てばよいのか。他の国の負債?米債だとドル化してしまうが。金ですかね。金本位制への復帰であろうか。
 それとも「悪化」は、バランスシートの根雪部分(負債側の銀行券です)が巨大化している、ことだろうか。これはしかし、銀行券が増大傾向なのは、券ニーズが強い結果であり、受け身の日銀としてはどうしようもない。銀行券に見合った資産(国債ですね)を持たないと、バランスシートはバランスしない(成長通貨の安定供給ができない)。
 国債買うの止めたら、金融調節はパンクします。日銀現場はプロトタイプ(ガンダム)級の事務処理能力を誇るとは言え、70兆円以上を短期オペでつなぐのは無理でしょう(多分)。オペ先の銀行も事務処理能力が追いつかないかもしれない。
 うーん。こういう実務的な説明をすると、利上げ論者や真性財金分離論者からも私は「日銀病」とか批判されそう(苦笑)。
by bank.of.japan | 2008-02-27 21:43 | 経済 | Comments(28)
参考までに=国会での利上げ主張の詳細
 先日紹介した国会での利上げ論議、議事録が出ていたので紹介します。参考まで。

「私はもう一個提案したいのは、金利を上げていってほしいということです。景気がよくないときには、金利を抑えてマネーサプライをふやすというのが従来のやり方であります。消費意欲を喚起して設備投資を促す、これが従来のやり方でした。そして、日本は、この常識に従って低金利政策と超金融緩和政策、これをいたしましたけれども、残念ながらそんなに効果があったとは言えないわけでございます。
 多分これは、ケインズ経済も崩壊して、閉じられた国家の中の論理だけではもう通用しなくて、今のようにいろいろな国が行き来する、経済が世界じゅうとリンクしているボーダーレス経済の中ではこういった論理は通用しないということで、やはり金利を上げて、世界からお金を集めて、そして経済的にアップしていく、こういった方法を今後考えていくべきではないかと思います。
 特に、日本の場合は、家計から失われた利子所得、これは十四年間で二百八十三兆円と言われております。企業の利子の負担分は二百六十四兆円減少した。ということは、個人の利息分を企業に転化した、そういうような状況になっているわけです。ですから、こんな状況では消費が伸びないのも当たり前でございます。そして、労働分配率を上げるという方法もありますけれども、では、給料を上げろと言っても、これはちょっと今の状態では困難でございます。
 そこで、金利を、例えば一%上げれば十五兆円、二%なら三十兆円、四%なら六十兆円の個人資産がふえてくる。そして、利息分ぐらいは使おうか、こういう気持ちになればどんどん経済が活性化してくる、こういう方法があるのではないかと思います」

 このブログの読者は、アクセス数(一日平均)から最大読者数を推計すると大体3千人。総人口(1億2千万人)対比で超ゼロコンマ以下のパーセンテージ。その超ミクロな世界で金融政策をめぐって意見が対立するのですが、この対立においても上記のような主張は私はしないし、私に反対する人からも出ない。みなさんも上記の主張は一笑に付すであろうと思うが、国会では上記の内容が堂々と主張される(別にヤジも飛ばない、なんか神妙に聞いているという感じ)ということは、一般的にはうなずける主張なのだろうか。というのが私の疑問であります。
 金融政策はめぐる議論は、実はこのブログの外ではまったく別方向(利上げ論)にいっているのではないか、という疑念or不安を持ったりするこのごろです。
by bank.of.japan | 2008-02-26 21:48 | 経済 | Comments(50)
「スマイルゼロ円」の別な側面=「感情労働」の続き
 ときどき巡回している「レジデント初期研修用資料」さんが、「量産型はダテじゃない」というエントリーで、感情労働の一例として日経記事で触れられた「スマイルゼロ円」について興味深い考察を行っていた。関心ある方はご覧ください。この方のブログは他にも興味深いエントリーが多いので、お奨めです。
 まず、切り口は、モンスターな客から現場を守る手段としての「マニュアル化された笑顔」である。これはモンスターな患者に悩むお医者さんらしい発想であり、うなずける面もある。ちょっと引用します。
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「スマイルゼロ円」なんて、現場の人間に頭を使わせない、マクドナルドの接客マニュアル。あれはたぶん、お客さんに均一な笑顔を提供する役割と、「笑顔が嫌いなお客さん」みたいに特殊な顧客から、現場を保護する役割とをあわせもつ。
マクドナルドに入れば、スタッフはみんな笑顔。このへんはたぶんマニュアル化されていて、おまけにもう一つ、「スマイルゼロ円」は、ほとんど公知のものとして公開されている。
仮に、笑顔を向けられるとものすごく不愉快になるお客さんがいたとしても、そんな人は本来、最初からマクドナルドには入らない。「マニュアルに強制された笑顔」が公知のものならば、「マクドナルドに入ると笑われる」ことを知って入った客さんだって、責任が発生するはず。
あらゆる種類のお客さんに対して開いている職場は、様々なクレームに翻弄された帰結として、きっとマクドナルドの接客マニュアルみたいな、現場を「無脳化」するやりかたにたどり着く。
万能の防衛手段は作れない。
どんなにきちんと接客しても、その行為自体を「不愉快」と定義されれば反論できないし、スタッフが訴訟に巻き込まれたら、現場の士気は下がってしまう。接客なんて行為に正解は存在しないからこそ、会社側が唯一取れる防衛手段は、「会社としての正解」を作ってしまって、それを誰の目にも止まる場所に公開しておくことなんだと思う。
ーーーー
 提供されるサービスが広く認識されている、つまり予見可能であると、接客に超神経質な潜在的モンスター客はあらかじめ排除される可能性は確かにある。マックの機械的な笑顔は有名であるし、そういうもんだと思って行く人が多いのだろう。まあ、私は関係なく行きますが(苦笑)。
 あと、レジデントさんも指摘しているように、サービス精神を超発揮する人をベンチマークに持ってくるようなことはしてはいけない、と私も思う。異常に尽くす人、それこそ宗教的な犠牲心すら発揮しかねない人はまあレアケースなので、そういう奉仕心を「真心のこもった」とか喧伝されちゃうと、この国はみんな病気になる。
 感情労働は、機械的笑顔(ビジネスに応じた接客手法・スタンダード品)と、高度な笑顔(老舗旅館のいたりれり尽くせり・オーダーメード品)に分類して語る必要があるかもしれない。「お客様は神様」だけど、神様も色々で、中には悪魔みたいな神様もいるので、要注意である。ビジネスに応じた常識的サービスを提供すれば十分。それ以上の過剰な感情労働は、初期的には労働コストの低下に貢献するけど、長期的な持続性がないような気がする。
このフレーズは気に入った。
「ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトみたいなプロトタイプには、本当は勝たせちゃいけないんだと思う。全人類の期待を一身に背負ったプロトタイプは、性能が劣った敵側の量産品に囲まれて、そのうち故障が頻発して、部品が足りなくなって、結局人類滅亡するのが正しいはず」
 これは労働の世界において真実かもしれない。スーパーマンみたいな幹部の下で働くのはゾッとするし。日銀でもありがちなパターンかも。
by bank.of.japan | 2008-02-25 22:19 | 経済 | Comments(7)
単位(感情)労働コストは急落?=貧乏暇なし&ストレス増大
 日経新聞23日付の一面特集に「感情労働」という見慣れぬ用語があった。労働関係の方々には知られていた概念なのだろうが、私が目にしたのは初めて。勉強になりました。労働環境は厳しくなっているが、「肉体労働」、「頭脳労働」、「感情労働」のうち、もっとも負担が大きいのは、最後の労働であろう。精神的負担が大きく、ストレスが増大しますから。
 記事にもあったように、「お客様は誰でも神様」という風潮が強い場合、Emotional Labour Costはほとんどゼロに張り付く。記事では「スマイルはゼロ円」から脱却すべく、笑顔に対価を与える試みも紹介されていたが、これが可能なのは非常に限られた職種・職場であろう。大半においては、サービス向上の号令下、笑顔は無駄に投入され、精神的な疲弊を招く。
 「お客様は神様」は一般論として正しいがゆえにたちが悪い。反論が難しいのですね。サービス業において、スペシャルなお客様(お金をたくさん払う人)にスペシャルなおもてなし(とびきりの笑顔)を行うのは当然だが、不特定多数へのサービスは普通の笑顔で十分であろう。必要以上の笑顔・礼儀で他社との差別化を図る経営者は私は個人的には感心しない。銀行員にお辞儀の仕方を特訓するのは、ちょっと違うと思う。お辞儀の角度で銀行を選んだりしない(少なくとも私は)。
 サービスの対価(特におもてなし)については、巡回先のブログでいくつか取り上げられ、何か書こうと思っていたが、今回の日経記事はよいきっかけでありました。「感情労働」。日本の労働者は特にこの労働負担が非常に重い気がする。単位労働コストは下がっているが、単位感情労働コストは激しく落下中ではないだろうか。貧乏暇なし&ストレス増大ですね。
 記事中に紹介された取り組みで気になったこと。
・某商業施設の接客コンテストで優勝した販売員さんは応分の報酬を得ているのか。
・某大手電機メーカーのクレーム対応部署の評価基準、賞与で年間最大で20万円の差は少ないと思った(悪質なクレームに対する精神的疲労度は凄まじいのでは)。
 参考になるブログは以下です
『だれが日本の「森と木と田舎」を殺すのか』さんの「もてなしの対価」
厭債害債さんの「お客様は神様?」
by bank.of.japan | 2008-02-24 23:26 | 経済 | Comments(12)
民主党の「財金分離論」は…=与党になったら困るかも
 このネタ、前から取り上げようと思いつつ、忘れたりとかしておりました。下で与党の利上げ論に触れたついでというわけではないが、また忘れないうちに書いておきます。
 最初、財金分離論を聞いたときは「金」は「金融行政」かと思い、民主党は日銀と金融庁を混同してんのかなと印象を持ったのだが、「金融政策」でありました。で、何を今さら「財政」と「金融」の分離なのかとも思ったのだが、要は「日銀は依然として財務省の支配下にあるのではないか」という問題意識があったのですね。
 まあ、気持ちは分らんでもないが、この分離論に面食らったのは当の財務省と日銀であったのではないだろうか。日銀のオペレーションは対政府取引も含めて何か財務省にごり押しされてやっているものはない。新法以降の取り組みを見れば、日銀はFBの引き受け止めたりとか、どちらかと言えば財務省の持ち出しかもしれない。財務省は財政資金の受け払いの効率化にも着手したり、資金需給の振れにも配慮を示すようになりましたしね。
 日銀を「与党or財務省に利用された弱い立場」とみなすかのような民主党の路線は、自らが与党になっても貫き通すのなら立派であると思うが、どうなのだろう。国債の買い入れを財政支援の一環と位置づけちゃうと、銀行券が減らずに日銀が金融調節上の必要として買い入れを増やしたいときに、どうすんでしょうね。
 それから日銀が担保政策や対政府取引の正常化と称して以下の提案を行った場合、与党・民主党は飲めるのだろうか。
・政府預金への付利を停止
・対政府売り現先の停止
・地方債を適格担保から外す
・交付税特別会計借り入れを適格担保から外す
 民主党政権がこれらをすんなり受け入れたら喝采しますが、いかがでしょうか?

ps walrusさんによると、民主党の一部では「低金利政策が小泉政権を支えた」とか批判する向きもあるようだが、与党になって景気が悪くなっても低金利は求めないのだろうか。日銀が利下げを決めたら、「撤回しろ」と主張するのだろうか。
 日銀を究極の中央銀行ピューリタン主義したいなら、政策委メンバーの最適な人選案についてはアイデアありますよ(笑)。日本経済、メチャしごかれますが…。
by bank.of.japan | 2008-02-20 21:28 | 経済 | Comments(16)
政治的には「利上げ」の受けが良いのか?=国会論議の雑感
 本日、衆院財務金融委に日銀幹部が呼ばれたので視聴。福井総裁と稲葉理事が呼ばれたが、総裁の出番はなし(委員会が何かで揉めて時間切れ)。さて、意外であったのは、質問者から「利上げせよ」との要望が出されたことでありました。このブログの読者には利上げ論者はほとんどいない(多分)と思うが、政治的にはやはり「利上げ」の方が受けが良いのですかね…。
 質問に立ったのは、とかしきなおみ議員。自民党なので、私は山本幸三議員のアプローチ(政策判断の失敗を追及)を取ってくるのかと想定していたら、「不況だからこそ利上げだ」(?)との展開になり、ちょっと面くらいました。ざっと聞いた感じでは以下のような趣旨であったと思う(興味ある方は数日後の議事録をご覧あれ)。
・低金利を続けてもあまり効果なかった
・ケインズ経済学はもうだめだ
・グローバル化の時代には金利を上げて世界からお金を集めて経済を押し上げるべき
・預金利息が増える
 まあ、こんな感じでした。理解しにくいところが多かったですが、とにかく利上げが必要という主張であった。稲葉理事は無難な答弁でかわしていたが、同議員は「中長期的には利上げしてください」との要望を重ねていた。
 私は、仕事とは関係のない場で、周囲の人々に金融政策の要望とか聞いたりしないので、世間が望む金融政策がどういうものかはよく分からないのだが、意外に利上げ要望は多いのですかね。民主党は総じて金融政策の正常化(利上げ)路線で、自民党でも利上げ論があるとすると、世間全体として利下げ論は超少数派ということなのだろうか。
 まあ、世間がどうかはともかくこのブログは従来の路線でやり続けますが、やや孤立感を覚えた国会論議でありました。
by bank.of.japan | 2008-02-19 20:43 | 経済 | Comments(43)
総裁会見の雑感=ある一言、国債買い入れ、など
 総裁会見でした。あと一回ですね。任期満了まで一ヶ月ちょっと。長いようであっという間の5年間でありました。まあ、感慨はこのぐらいにして、本日の雑感です。箇条書きで。

・前回もそうだったと思うが、今回も「利上げ」、「金利水準の調整」といった引き締め用語はなし。意図的なのか、無意識なのか、とにかく総裁の口から出ませんね。

・弱いトーンの会見であったが、印象に残ったのは次の一言。
「(景気は減速しているが、)好循環メカニズムが先々にうまくつながる可能性を残して政策運営できたと一応思っている」→この「一応」に少し意味を込めた印象を受けた。

・国債買いきりオペが多いんじゃないかという趣旨の質問あり(しぶとく出てくるのはなぜ? システム5.1さん、教えて・笑)。
 福井総裁jの答えは実務的にはほぼ完璧でありました。
「(買い入れた)保有国債(の残高)は銀行券残高対比でかなり余裕を残している」
「政府の買い入れ償却もあり、保有国債は減っている」
「全資産に対する保有国債の比率は米連銀に比べて小さい」
「国債買い入れのデュレーション、すなわち平均残存期間は想像されるよりもかなり短い」
「買い入れをすぐに減らす必然性はない」
以上はその通り。
以下の答弁はまさに判断の問題なので、福井総裁の言う通りになるかもしれないが、私はちょっと違うと思う。
「先々までを見通すと、銀行券の伸びは少し下がるとみるのが自然である」
「必要があれば(買い入れの規模を)修正するのが大切である」
 まあ、私としては簡単には銀行券残高は減らない、従って買い入れを減らす必要は当分ない、むしろ増やした方が円滑な金融調節に資する、と見ている(技術的対応で金融緩和だと思ってくれる向きが多いでしょ)。

余談 月報はヘッジ表現増えましたね。ヘッジ表現が重層化して意味が良く分からない部分もありました。
「海外経済が減速しつつも拡大する」
→減速している、でいいんじゃない。または、拡大ペースが減速している、とか。
「生産は、当面横ばう局面を伴いつつも、増加基調をたどる」
→「横ばう局面」はそもそも「基調」で読み込めると思うが。
日銀文学が難解さを強めるのはハンドルを大きく切る前兆。見ものです。

ps 福井総裁は国債買い入れの現状を完璧に理解はしているが、(技術的な観点での)増額論者ではない。量的緩和を強化する過程では増やしてない(この経緯は過去に触れた)。まあ、国債と距離を置きたいというこだわり(これは日銀旧世代に感じる)があるのだろう。
by bank.of.japan | 2008-02-15 22:23 | 日銀 | Comments(16)
株、急騰でしたね=荒天続く中での晴れ間かな
 本日の株価は急騰でありました。GDPが予想以上に強かったことを好感したと解説されている。ただ、GDPが強かったのは、部分的には特殊要因も指摘されており、それに過去の数字であるので、株高が景気の先行きを楽観したものとは思いにくい。荒天が続く中で、たまたま晴れ間がのぞいた、という感じでありましょうか。
 日銀ではしばらく前から「GDPは意外に強いのではないか」との見方が出ていた。ミクロのヒアリングで何か感じがつかめたのだろうか。エコノミストの分析などを参考にすると、GPD押し上げに大きく寄与した「設備投資」の構成項目のうち、「建設投資が上振れの原因であった可能性がある」のかもしれない。いずれにせよ、設備投資は最近は下方修正される傾向があるので、株高の一因としても「一過性のポジティブサプライズ」のように思える。
 興味深いのは、建設投資の上振れが事実であったとした場合の理由。何でしょうね。観測ベースの話としては、シャープの大阪(堺)工場とか、街づくり三法要因の駆け込み建設とか、いろいろ言われているが、あまり持続性のある動きではないような気がする(詳しい方はご指摘を)。
 今後に目を向けると、今回のGDP押し上げのもう一つの要因であった外需(これも輸入が弱い=内需が弱い)も、これからは低迷しそうであるし、消費は引き続き冴えない(腰折れのリスクあり)ので、また天候は悪くなりそうであります。
 なお、ユニットレーバーコストはマイナス継続でした。貧乏暇なし感が強まっているのは、体感に沿った動きです(苦笑)。
 でも、株が上がると、ホッとしますね。
by bank.of.japan | 2008-02-14 22:34 | マーケット | Comments(33)
バフェット氏のモノライン救済?について
 バフェット氏のモノライン救済策の詳細はよく分からないが、ざっと報道を見た限り、文字通りに「モノライン」の「救済」になるのかはやや疑問に思った。具体的なアクションとしては、バークシャーハザウェイが「地方債(86兆円規模)を保証する」というもの。
 ただ、推測するに、地方債のデフォルトはほとんどない(orかなり低い=詳しい方はご指摘を)はずで、それだけモノラインからすれば優良なビジネスとなっていたはず。恐らく、サブプライム絡みで疲弊したモノラインの苦しい立場を見透かし、バフェット氏は地方債の保証ビジネスをディスカウントして引き受けようとしているように見える(違うならご教授を)。バフェット氏もうまみのあるビジネスだから提案したのだろう。金融マンとしては相手の弱みに付け込むのは当然である。
 一方、マーケットの観点では、バフェット氏が地方債の保証をすれば、モノラインが破綻して地方債に影響が及ぶのは避けられる。つまり、モノライン救済を好感したのではなく、モノライン破綻と地方債が切り離されることを好感したのではなかろうか。言うまでもなく、地方債の保証業務がなくなったモノラインは、知り合いの銀行関係者いわく、「ただのゴミ箱」になる。
 この構造、不良債権を抱えたゼネコン処理の一手法(会社分割)に似ていると思った。「一部優良資産&建設部門」(健全部門)と「不良資産部門」(不健全部門)の切り離しである(確かフジタがこの例だったような)。
 バフェット氏は、モノラインの健全部門を有利な条件で引き取ろうとしている格好である。不健全部門は資産売却していけば最後は債務超過になるので破たん処理。地方債保証業務がなくなったモノラインも同じ運命であろうか。
 サブプライム問題、日本人にはどこかで見たスキームがまだ続きそうですね。

ps 北畑次官の“デイトレはバカ”発言を取り上げようと思いましたが、時期を失しました(苦笑)。ブログのあちらこちらで批判されているで、もはや敢えてエントリーにする必要はないでしょう。経産省も市場に近い感覚をお持ちの方々が多い?と思うのだが、お気の毒であります。組織防衛、頑張ってください。
by bank.of.japan | 2008-02-13 21:48 | マーケット | Comments(17)
満期が到来した保有国債の取り扱い=参考資料です
 買い入れた国債(rinbanオペ)が満期を迎えたときに日銀がどのような扱いをしているかについての文書はどこにあるのか、という問い合わせを幾つか頂いており、やっとホームページに見つけましたので、参考資料として紹介します。場所は以下のところ。
http://www.boj.or.jp/type/exp/stat/exseifu01.htm
一部抜粋
「償還期限が到来した国債等の借換えのための引受け

 前述のとおり、財政法においては、日本銀行が公債を引き受けることは原則として禁じられているが、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲で実施する引受けは、例外として許容されている(財政法第5条但書7)。

 現在、この例外を定めた条項に基づいて国債の引受けを行っているのは、日本銀行が保有する国債のうち、償還期限が到来した国債等の借換えのための引受けのみである。

 具体的には、日本銀行が保有する国債の償還および買入消却のための国債整理基金への売却に際し、その償還額ないしは売却額の限度内で、借換えのための引受けを行っている。この引受けについては、各年度の予算策定手続の中で国会の議決を経た上で行われており、また、各年度毎の借換えのための引受額は、政策委員会で決定され、公表されている。

 借換えのために引き受ける国債は、1998年度までは長期国債としていたが、1999年度以降は1年物割引短期国債を引き受けている。また、この割引短期国債の償還期限が到来した場合には、償還の都度、現金償還を受けるか再び割引短期国債を引き受けるかを日本銀行が判断することとしているが、2002年度以降は全額現金償還を受けている(筆者注)」

注 02年度以降のどこかでTBに再乗り換えした例あり。

マーケット関係者のみなさん、リポート等で日銀文書から引用する場合には上記が便利です。ご参考まで。
見つけるの苦労したなあ(一体何人に聞いたやら)。
by bank.of.japan | 2008-02-07 21:09 | 日銀 | Comments(8)


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