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金融工学系と60年入行組の考察
記事で書けばよかったのだが、あまりにマイナーだったので、ここで触れたい。
しばらく前に某金融紙BOJウォッチャーが、日銀の60年入行組の存在を取り上げたことがある。うろ覚えだが、こんな趣旨だった。
「日銀の人材は金融工学系が増え、それが弊害を招いている。金融工学系と対照的なのが60年入行組で、彼らの存在は人材として貴重。なにせ福井総裁がかつて採用した年次だから」
総裁“ヨイショ”的な記事で、60年組を誉めたつもりだったのだろうが、残念ながらそうはなっていなかった。金融工学系の弊害と言えば、専門的になり過ぎて視野狭窄に陥ること。ミクロないしモデルにこだわり、全体が見えなくなるわけだ。その対抗馬として60年組をもってくるなら「バランス感覚に優れている」と評すべきであった。
記事ではなんと「人柄がいい」となっていた。これでは、日銀のクオンツ系は「人柄が悪い」となるし、「人柄がいい」とされた60年組みは「人柄が取り柄→まるでバカみたい」(ある偉い人)となってしまう。金融工学系にとっても60年組にとっても不幸な記事であった。
人材問題は、ちょっとした論文になるので別の機会に譲るとして、まず事実関係として押さえるべきは、福井氏が人事局次長として採用した年次は60年と61年。このうち、福井氏が最も採用に熱心だった人物は日銀を辞めている。木村剛氏だ。彼についても誤解が多いようなので書いてみたいことがあるが、別の機会にしたい。
なお、記事では二人のエリートが特定可能(一人はモロバレ)。民間BOJウォッチャーでこの二人が誰か判れば凄い。取材先では都銀幹部に一人いた。
日銀を擁護すると、金融工学系、経済系、法学系などの分類とは無関係に人柄のいい人材はたくさんいる。文学部出身としての個人的な感想。「常識のない経済学部より常識ある法学部の方がはるかにましだ」
by bank.of.japan | 2004-11-15 12:25 | Comments(0)
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