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ガイトナー長官の誕生&FRBの新たな買い取り策=その他雑感など-そしてボルカー登場
 エキサイトのメンテナンスでエントリー更新が一日遅れとなりましたが、幾つか雑感を。まずは、オバマ政権の財務長官はガイトナーNY連銀総裁であった。Economics, Technology & Mediaさんによれば、ボルカー氏待望論が圧倒的に強かったようだが、まあガイトナー氏もいい選択でありましょう。ドルの信任も揺らぎかねない中では老練のセントラルバンカーに委ねたいところだが、高齢でもありますし。ここは無理のきく若い秀才に委ねてもいいように思う。サマーズ氏が後見人的な役回りになるのもまたアイデアでしょう(次期FRB議長の芽があるんでしょうかね)。サマーズ氏は昔の印象が強くて、あんまし好きくないなあ(苦笑)。
 ガイトナー長官への英語系ブログの反応(コメント欄)はいろいろですね。グリーンスパンの忠実な側近で、その金融政策に異を唱えたわけでもなく、バブル戦犯の一人じゃないのか、というのがありがちな批判。立場上は仕方がないのじゃないのか、というのが擁護論。個人的には、最近の金融危機に際して最前線のNY連銀を指揮してきたので、その手腕に期待したい(リーマン破たんの衝撃を分かっていたのかどうかは謎だが)。
 
 FRBがGSE債など買い取る新たな金融対策を発表。総額は8000億ドル。何だか一線を越えて吹っ切れたような対応である。ABS支援の枠組みはTALFと言うんですかね。アルファベットの多い枠組みがたくさん出来て、よく分からなくなってきた。ただ、オバマ政権誕生までに政策の空白が起きないようにしているのは評価できる。
 FRBのB/Sは急膨張しているが、これは壊れた市場機能の代替。つまり、マーケットを自らのバランスシートに取り込んでいる構図である。量的緩和やっているように見えるが、もっぱらプルーデンス政策としてのB/S膨張の側面が強いのだろう。マクロ経済押し上げの金融政策としてどういう風にやるのか興味深い。

 元厚生次官を襲った犯人が自首した。案の定、テロではなく、狂った個人の犯罪であった。この手の犯行、秋葉原事件もそうだが、個人犯罪を妙に社会的問題に結びつけるのは筋が違うように思う。動機の徹底解明とか言われても、病理学的な世界に入り込むだけのような気がする。

追記 ボルカー氏が登場したようです。詳細はこちらを参照のこと。なかなかやりますね。日本政府には大統領の右腕的な存在になったボルカー氏とのパイプを維持するため、行天さんを登用した方がよいのではないか、と思った。
by bank.of.japan | 2008-11-26 21:00 | マーケット | Comments(12)
Commented at 2008-11-26 21:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by bank.of.japan at 2008-11-27 00:43 x
非公開さん、どうもです。まさにご指摘の点が、FRBの政策上の焦点であろうと思います。質的緩和の部分は、B/S膨張の最大の注目点であり、これを仮に金融政策に落とし込む場合にFRBがどのようなアレンジを行うかが興味深いです。興味深いご指摘、多謝です。
Commented by 1 at 2008-11-27 00:54 x
襲撃事件は政治決着でしょう。報道の仕方も紋切り型の「謎が多い」報道をして、あからさまに示唆してますしね。
個人が元次官の住所を入手するなんて普通は無理ですし、
組織的犯行を示唆する一連の情報とは、かけ離れすぎで個人にするには無理があります。
厚生省は、社保庁・年金問題を引き起こした菅直人以来の自治労だか官公労がある所だし、
菅直人の書類探し乗り込み事件とかありましたから、そこら辺が臭いでしょう。
とにかく、あからさますぎですよ。こんなもん。
Commented by 30兆円 at 2008-11-27 08:43 x
先月末に、麻生さんが内閣官房参与に行天さんと野上さんを任命しましたね。先の金融サミットへも特使として参加されたはずです。ボルカーと来るとやはり行天さんですかね。サマーズといえばMr.円ですか、、、榊原さんの一人負けだった気がしますけどね(笑)。
Commented by とおりすがり at 2008-11-27 09:06 x
ガイトナー氏は日本語が堪能という話ですが本当でしょうか。
若いときに日本滞在していたとは聞きましたが。
Commented by PK at 2008-11-27 09:53 x
日本の景気対策は、一気に北欧型の社会へ持ってくようにすべきだ。
高額所得者の所得税を引き上げて、低い方に廻す。
消費税を引き上げて、福祉関係に廻す。
国債は、強制的にフローを作り出すが、今までのやりかたでやってもうまくいかない。公共のストックを管理するために、官僚組織を比較可能にしなければならないが、未だにそうなっていない。
しばらく厳しい状態が続くので、家計から所得を取り上げて、福祉のストック形成をするべき。
一種の戦争経済と同じだと考えた方がいい。
Commented by アングラ at 2008-11-27 14:39 x
ガイトナー氏は若い頃東京のアメリカ大使館に勤務した経験があるそうですね。Ph.Dではなく修士、それも国際経済学と東アジア研究が専攻ということで、バックグラウンド的にはあまり理論肌ではなさそうです。実務で頭角を現したということなのでしょう。日本語も元々は学校で習ったということかなと。
Commented by PK at 2008-11-27 15:49 x
麻生首相、賃上げを要求って、どうかと思う。
不確実性が高まって流動性需要が極端に大きくなっているのだから、
企業の体力を弱める賃上げは日本の賢い労働者の不安を掻き立てることになる。
今必要なのは、不確実性の霧を突き抜ける大きくて確実な声であって、
そういう政策を立てないといけない。
Commented by 傍観者 at 2008-11-27 19:52 x
中央銀行と政府のバランスシートの膨張には限界はあるのでしょうか。
何か簡単な計算方法などあったらご教授お願いします。
Commented by bank.of.japan at 2008-11-27 22:01
1さん、どうもです。ご指摘のような読み筋もあるのですね。参考になります。

30兆円さん、どうもです。まあ、そうかもしれません(苦笑)。

とおりすがりさん、どうもです。堪能かどうかまではまだ把握しておりません。どうなんでしょうね。

アングラさん、どうもです。大使館勤務あるみたいです。かなりの秀才なので、実務能力は高そうです。

PKさん、どうもです。賃上げに関するご指摘は、珍しいことですが、よく分かりました。

傍観者さん、どうもです。中銀・政府のバランスシート拡大に伴って民間に流れたマネーが国内にとどまる(超強力なホームバイアス)ならば無限大かもしれません。
Commented by 名無し at 2008-11-29 14:15 x
このままだと、ニクソンが一方的に金本位制の廃止を決めたように、今回も一方的に借金踏み倒しても不思議では無いですね。新ドルへの移行とかで。
Commented by bank.of.japan at 2008-11-30 00:18 x
名無しさん、どうもです。少なくともいずれドル安の圧力が強まるのは間違いかもしれません。これもまあ為替は相対的なもので、ドルだけなのかは読みいくいですが。ご指摘の酷い事態にならないことを祈ります。
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