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決定会合とかAIGの公的支援とか=本日の雑感
 全員一致で現状維持。白川総裁の言いっぷりはあまり変わらなかったが、ステートメントでの景気判断は第二の柱を中心にややダウサイドリスクへの警戒を強めている印象である。日米欧とも潤沢供給がメディアの見出しを飾っているが、いずれはそういった調節テクニック上の対応ではなく、政策的な緩和(利下げです)が必要になるのではないか、と個人的には予想する。

 AIGは公的支援ですか、そうですか。構築した投機ポジションが超でか過ぎて、一方で庶民がたくさん加盟する生命保険があり、政治的に支援せざるを得なかったというわけであろうか。リーマンとの違いが分からん。あれだけの金を出すなら、リーマンにも出しても大して変わらない気がする。リーマンは法的処理される意味があったのか。リテールがない? 投機ポジションが中途半端だった(経済を人質に取るほどでかくなかった)? 嫌われていた?

 いずれにせよ、リーマンの法的処理によって取引のあった各金融機関のバックオフィスは膨大な決済業務が降りかかって「戦場と化した」(大手証券)ようであり、担当している方々、くれぐれも健康だけは害さないようにお気をつけください。こんなことで健康を損なうのはバカらしいですから。それから案の定、マーケットの流動性は極度に低下し、レポマーケットはフェイルが多発して死んだようです。米政府の公的支援の出方はファジーなので、いずれまた市場の標的になるところがあるであろう。これは良くない形である。

 AIGはいずれ公的管理下で解体されていくのだろう。融資金利が異常に高いのは迅速処理を狙ったと思われる。日本の生損保のみなさん、千載一遇のチャンスである。うざい競争相手が勝手にズッコケルという事態は数十年に一回あるかないか。東邦生命、千代田生命を食った相手を食い返すチャンスでありましょう。米政府の足元を見つつ、絶妙なオファーを入れましょう。期待しています。
 
by bank.of.japan | 2008-09-17 21:46 | マーケット | Comments(11)
Commented by 植田日銀総裁 at 2008-09-17 22:41 x
中央銀行が出来ること、出来ないこと。どこに線があるのか、誰が判断するのか。ラストレンダーとして誰を助けて、誰を助けないのか。どんな手法で支援するのか・・・。目の前で起きていることの本質的な要因は10年前の日本と変わらないと思うのですが、審判とプレーヤーが一体となってルールを変えつつ、ゲームが進行している印象です。中央銀行とは一体何なのか考えさせられます。
Commented by アホ生保社員 at 2008-09-18 00:24 x
 国内のアホ生保がそんな器用なことができるとは思えない、特にトップ生保は(そういえば20年前、シェアソン・リーマンの株式を買わされていたっけ? 今回も100億損したらしい)。
 株式会社になるらしい生保は買うかもしれませんね、海外事業を拡大する絶好のチャンスですから。でも、くれぐれも騙されないように… 国内生保が海外投資で成功した例がないんですから、身の程を知らない運用はやらないに越したことはないと思いますよ、念のため。
Commented by ねこ at 2008-09-18 00:25 x
AIGが救済された理由はやはり保険契約を清算して「なかったこと」にするのが不可能だからでしょうね。リーマンはそれが可能だととりあえずは判断されたのではないかと。ただやはり事務の現場は地獄でしょうね。本当に体を壊さないようにしてほしいものです。

ただ、AIGがどういう運用をしていたのかについての情報がほとんどでてませんね。まともな保険会社ならサブプラ資産なんてお遊び程度にしかもってないのが当然なんですが。もし契約者から預かったお金でバクチを打っていたのであれば厳しい処分が必要でしょう。

まあ今はそこを問い詰めるタイミングじゃないということなんでしょうね。
Commented by 偏見 at 2008-09-18 05:15 x
リーマン倒産は米財政負担を海外投資家等の損失で埋めた、AIGではさすがにそれが出来なかった?
Commented by 小野(東京都 港区) at 2008-09-18 06:36 x
AIGは本業は堅調で、それが救済につながったなどとも言われているようですが、でもそれでもやっぱり
リーマンとの差は見出せないんでしょうか。勿論、本業は最も重要ですが。では本業そのもの(?)の
モノラインなどはどうなるのだろうか?

つぎはモノラインでしょうか。LIBORやTEDスプレッドの急騰ぶりは本当に驚いた。
Commented by PK at 2008-09-18 12:33 x
日本の金融機関は、悪党だらけ
東大マルクス脳の生命維持装置として戦後を生きてきたから
自分達が何のために存在しているかなど、考えもしないだろうね
これからも、せいぜい東大マルクス脳の生命維持に励んでね
Commented by toroika at 2008-09-18 17:33 x
AIGって生保会社だと思ってたけどどうやら違ったらしい
損保や子会社でヘッジファンド顔負けの業務も手掛けているとは

ここらで次の金融危機がどの分野で起こるか予測したらすごいかもですね
Commented by bank.of.japan at 2008-09-18 22:42
植田日銀総裁さん、どうもです。米金融当局の対応は結果的に右往左往したように見えます。原理原則を持とうとしたが、目の前の問題の大きさに圧倒されたor政治情勢によるバイアスの入った判断、という感じでしょうか。対応の是非は歴史的に振り返ってしか評価できないのですが、これとて正しかったどうかは運次第です。

アホ生保社員さん、どうもです。AIG丸ごとというよりも、せめて日本拠点が売りに出されたら、日系の方々が名乗り出て欲しいなあ、と思います。期待しております。

ねこさん、どうもです。AIGは生保が副業になるほど投機にのめり込んでしまったように思われます。規制がゆるゆるであったということでしょうかね。
Commented by bank.of.japan at 2008-09-18 22:47
偏見さん、どうもです。確かに他国に損失負担させたように見えます。証券化のスキーム自体、世界にゴミをばら撒いたようにも見えますね。

小野さん、どうもです。ドルLIBOR、凄い動きで。どうなることやら。スワップ協定で沈静化すればよいですが。どうなることやら。

PKさん、どうもです。東大がそんなにマルクス脳のようには見えないのですが。

toroikaさん、どうもです。気がついたら、生保も手掛けるヘッジファンドになったのかもしれません。
Commented by Cru at 2008-09-19 00:55 x
AIGは、債権保険の引き受け手がつぶれると影響がでかいから救済したとNHKで解説してましたがどうなんでしょう?

リーマンの場合は、救済してドル価値を下げるより、負債を世界にばら撒いて相対的にドル防衛したほうが国益にかなうとか?
Commented by かるパース at 2008-09-19 22:20 x
潜在一隅のチャンス到来ですね。一番期待したいのが先ごろ民営化した、日本1の金融機関さんです。是非有り余る資金を、非効率な財政資金の運用にまわすことなく、一気に効率運用、グローバル化のチャンス到来です。モルスタはお隣さんの国営Fにもっていかれそうなので、わが国はこちらをいただきましょう。
それより、気になる国債の22日決済、今こそJGBCCさん力を示すときです。
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