中銀総裁らの一連の発言を待ってましたとばかりにマーケットが荒れてしまった。トリシェやバーナンキにしても、こんな事態になることを予見しての発言ではなく、偶然に偶然が重なったイベントであろう。でも、こういうことは良くありがちですね(日銀の間の悪さとか…)。一連の動きで良く分からないのは、雇用統計悪化が商品高につながったこと。ファンダメンタルズでは商品相場は売りとなってもおかしくはない。商品高が自動走行となっているのなら「明確な需要減少」という壁にぶつかってやっと沈静化するのかもしれない。
この間の流れだが、印象論としては、トリシェのタカ派発言→ドル安・ユーロ高→米雇用統悪化→さらなるドル安・ユーロ高→ドル安で商品が高騰、といった感じであろうか。ドル安阻止を強調したばかりのバーナンキFRB議長にとっては実に間の悪い展開である。先に述べたように米雇用統計の悪化は実体経済の低迷を象徴するもので、商品相場の反応をロジカルに考えると、(商品も含めて)需要が減少するので、相場的には売りとなるはず。 そうはならなかったのは、商品相場がもっぱらドルに相関して動くようになっているのだろう。これまでドルに相関した展開が続き、結果としてその相関がかなり高いなら、ドル安に機械的に反応してしまう。CTAとかこの相関で動いている可能性が高く、まあパフォーマンスも良いでしょうから、さらに金が集まり、モメンタムに勢いが付いて、まだこの展開続くかもしれない。 じゃあ、どこで止まるのか。私としては、「相関」を崩すほどの材料が出ることはではないかと思っている。今はドルが売られたら商品は買い、となっているが、誰が見ても「これは売りだろう」という材料、つまり需要の減少(orその予兆としての在庫の増大とか)なのでしょう。ありがちなのは気がついたら需要は減っていて、慌てて売りが売りを呼ぶ展開であろうか。 とまあ、こんなことを考えました。外したらすいません。違ったシナリオをお持ちであればご指摘頂くとありがたいです。 ps 中銀総裁はあまり余計なことやキャッチーなことは言わず、ベーシックな言動を心掛けた方がよい気がする。ホットマネーが彷徨う間はボラが高いですから…。
by bank.of.japan
| 2008-06-09 21:39
| マーケット
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Comments(18)
商品が近いうちに暴落するのは目に見えてきましたが、例のCTA取引でその商品暴落時には、ドルが暴騰するのでしょうか。
それもおかしい相関のような気がしますが、、、 ユーロは商品に釣られて暴落しそうな気がしますが。
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こういう相場は,損失を限定している(買いの)オプショントレーダーと機械的に売買するCTAには美味しいんでしょうが,ロングオンリーとかは逃げ遅れかねない神経質な難しい相場ですね。
RTさん、どうもです。市場規模の違い(商品市場は他金融資産に対してかなり小さい)もあって、ドル相場の値動きに対して商品の相場変動が大きいのかな、と思っております。商品が下落する際、ドルは買い戻されるものの、暴騰という動きになるのか、ちょっと自信がないです。
リーマンが損失開示の6月末期限に向けて猛烈にレバレッジを縮小しているとのことです。そのため関連するヘッジファンドにも手仕舞いが生じ始めていると聞いています。たとえそうでなくても,6月の第3週にドルが堅調だと商品先物のExpireにあわせて猛烈な巻き戻しが来てドルに乗りかえる連中がいると勝手に想像中です。
EURO SELLERさん、どうもです。確かにアウトライトで例えば商品をロングにしている向きはババ抜きの最後の局面にあるような感じですね。とか言ってまだ上がるのかもしれませんが…。もうはまだなり、まだはもうなり。相場は難しいです。
こんばんは。 金曜日の原油の暴騰はとりあえず今のことろおさまり
ドルの買い戻しとなっています。 ほぼリーマンが3-5の決算の数字を出たタイミングで、今のところ 転換したようにみえています。 ただそれ以降、どんどん金曜日と逆の動きとはなっておらず 株式市場もおそるおそる進んでいるように見えます。 おっしゃるように、原油に関して明確な需要減を裏付けるデータが 出るタイミングが大きな転換点になるというのが今後の有力シナリオ であるとおもいます。
>「相関」を崩すほどの材料が出ることはではないかと
(特に原油は)需給に基づいた値段じゃないことはみんなずっと知っているのですから、現在商品市場に入っているお金がより良い移動先を見つけられることが、暴落の条件のように感じています。 欧米等の金融機関の手仕舞いである程度下がったとしても、また盛り返すんじゃないかなぁと感じてますが、商品市場と他の金融市場の規模の違いについてはマスコミも報じてないのでイメージがつかめてません。 昨今の報道だと世界の余剰資金の"少なからぬ部分"が商品市場に入り込んでるように見えるのですが、錯覚なんでしょうか?^^; そう言えば例の経産次官がGSやモルガンに吼えたらしいですね。w http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000082-jij-bus_all ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
派手な高騰で儲けさせて、三角持合にもっていき、また高騰があるようなそぶりを見せながら、少しづつ売り抜けていくだろうと思います。
嵌るのは日本の個人の金持ちではないでしょうか? 今は、日本の金持ちにおいしい思いをさせている段階だと思います。
また次官が吠えていますが、こういう東大マルクス脳が戦前もフラストレーションを起こして帝国日本を潰してしまったんですが、またやるんでしょうか?
日本はキャッシュがあるんだから、時を選べます。あとは心理的攻撃に耐える精神力をつけるべきです。
EURO SELLERさん、どうもです。ご指摘のようなマーケット情勢を踏まえて米国がドル防衛の口先介入しているなら、それなりの相場観があるのかな、と思ったりしますが…。実際はどうなるんでしょう。
まつよさん、どうもです。ドル安・原油高の転換点になればよいですが。そうならずにドル安が進行した際の米当局の対応が試される状況になると怖いですね。取りあえずはご指摘のように米当局発言がそれなりに評価される状況が続くことを祈りたいです。 名無之直人さん、どうもです。日経ヴェリタスによると、シカゴ先物市場の主要3穀物の規模は世界の株・債券市場の約1000分の1とのことです。カルパースなど年金マネーの一部が入っただけでかなりの影響があるでしょう。 非公開さん、どうもです。お気遣い多謝です。 PKさん、どうもです。まあ、吼えても仕方がないです。本邦投資家がババを引かないようにして欲しいのはその通りですね。
時期を逸してしまいましたが、元場立の感覚から一言。
N.Y Light Crude Oil の日足を見ると何本も陽線が並んでいますが、場足を見るとものすごい乱高下で、典型的な上昇トレンドの最終局面に現れる形となっています。しかし、4月の高値更新以降、2ヶ月もそんな状態が続きながら高値更新を続けている…何とも不可解な動きです。陰謀史観的な考え方は好きではないのですが、ロシア筋とブッシュ…などということを考えてしまったりします。 また、ドル相場と商品全般をひとくくりに考えるのはいかがなものでしょうか。貴金属と為替のリンクは当然ですが、豆と為替の相関は低いものでしょう。原油に付いてもドルとの相関に言及されるのはここ2週間くらいという印象で、元々それほど相関の強いものではないと考えています。一時的に原油相場の下落がドル高に繋がったとしても、大きな流れにはならないと思われます。
元場立さん、どうもです。詳しいご報告有難うございます。上昇相場の最終局面の症状ながらも、それが持続するのは確かに解せないですね。恣意的にそういう相場を演出できるのか、なかなか想像はしにくいです。商品群はご指摘の通りで、ばらけて捉えないといけないですね。原油と為替が足下で相関がたまたま強い、ということかもしれません。
市場そのものは慣性的な存在でこれを動かすことはできませんが、方向を変えることはできるはずで、それは衝撃力を2度3度と加えることで方向を変えるんです。
先物市場や指標や大統領制は、衝撃力を加えるポイントです。 債券市場が一番大きいそうですから、ここを揺らして価格を引き下げた瞬間に資金移動させて逃げ切るんじゃないですか?
遅れましたが、Fedの利上げスタンスへの変化がポイントだと思います。第一に、Fedはこれ以上景気をてこ入れしないどころか景気が弱くなっている局面で更に景気を押し下げる危険さえいとわないことになります。これは中期の企業収益にとってダイレクトにマイナス。しかも、押し下げスタンスを急旋回させない限り、将来収益の現在価値を押し上げる金利低下も見込みがたい。その意味で、代表的な米株価指数はこのリスクに無防備の感があります(商品相場はいうまでもないでしょう)。しかし、これは株式市場が責められるべきものでもないと思うのです。つい数ヶ月前、NYダウの急落リスクに対して緊急利下げを行ったFedのスタンスの、比較的短期間での豹変こそが問題。第二に、Fedは住宅バブル崩壊に対し、危機管理で金利を短期間に急低下させました。これがインフレのみをもっぱら加速させたという結論になるとすれば、日本のバブル崩壊後の教訓として、日銀による金利の大胆な急低下ありせばの議論の有効性に自ら疑問符を突きつけるものです。いずれにせよ米景気後退は避けられなかった、ということを実証することになるのではないでしょうか。
Teddyさん、どうもです。景気を押し下げるリスクを覚悟しているのかどうか、この辺がまだ読みきれないところです。雇用情勢が仮に悪化を続けたらどうするのか。そのときにドル安が進行していたらどうするのか。いろいろな意味で試練に直面しそうな口先介入であったと思います。景気が底堅く推移する、ということが必須ですね。
レスありがとうございます!そうなんです。上記は紙幅もあり言葉足らずになりましたが、あくまでリスク・シナリオです。二重の使命のFedが失業率を選挙の年に積極的に押し上げるのか?ということですね。これは、個人的にはないと願いたい。金融機関への打撃は計り知れません。1970年代の誤りを避けようと、1930年代初頭の誤りを犯すことに(しかし、原油は下がらないですね・・・)
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