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福井総裁と白川総裁の違い=簡単なまとめ
 白川新総裁、副総裁になってから何度か会見、国会答弁を行っているので、マーケット関係者にはすでに自明かもしれませんが、福井前総裁との違いを簡単にまとめたい。
まず福井さんの特徴
1 アドリブが多い
2 意図的でないかもしれないが、目立ちたがりに見える(突飛な英語を使う)
3 理論と実践の整合性はさほど気にしない(「机上のエコノミスト」とか言ったり)
4 (政財界の)空気を読む(多分)
ついで白川さん
1 アドリブは少ない(想定問答に概ね沿う)
2 もともと黒子的なキャラ
3 理論と実践の整合性を重視
4 (政財界の)空気はあまり読まない
 補足すると、白川さんは福井さんのようにプリンス育ちというわけでもなく、ご本人も縁の下の力持ちという役回りが性にあっていると推測される。
 ということで、上記の特徴比較は、あくまでもこれまでの白川さんの役割をベースにしたもので、総裁になればなったで、4の比重が重くなり、3がやや軽くなる(柔軟になる?)という変化はあろう。ただ、アドリブを駆使した比喩とかを言うキャラではないので、会見・答弁などマーケットのノイズになるような発言はない、と思う。

 ところで、就任会見ではバブル対応においてFED型かBIS型かについて「中間である」と答えていたが、かなりBISに寄っているはず。これは「第二の柱」にかなりクリアに出ていると思う。BISのビル・ホワイト局長(もう辞めたのかな?)とはかなり近しい関係にあると言われるので。
by bank.of.japan | 2008-04-10 22:37 | 日銀 | Comments(25)
Commented by 通りすがり(4) at 2008-04-11 07:37 x
 基本的には、国会周辺を取り巻いている組織の中で、実力でみた「パワー」は弱いグループに入るのではないでしょうかね。政界のような「寝技」の力もないし、官界のような「自己保存能力」というか「自己保存・増殖意欲」もない。小難しい理屈に酔いしれているが、本当は「説明力」や「説得力」は、あんまりない。難解な「日銀文学」とは、有名な評価。
 「官僚的な色合い」は、案外と強いんじゃないですかね。自己保身には熱心だし、対外公表文書の中には、「何々の件」というものがたくさん出てくる。「件」は、おそらく江戸時代までの「くだし文」(よって件:くだんのごとし)の残滓ではないの?。上位下達の典型だね。「ものども、ひかえおろう~」って、時代劇じゃないんだから。そういえば金融庁のホームページにも、いくつか「何々の件」があったから、これも「ひかえおろ~」ってこと?。やはり金融業は、お上の規制業種ってことが見え見えだな。 
Commented by stupid-market at 2008-04-11 10:32
空気なんて読まなくても、景気さえ読んで頂ければ、と思います。
Commented by パットメセニー at 2008-04-11 10:49 x
今日の日経朝刊、 「経済教室」は、高橋洋一氏です
日銀は審議委員も1名空席なので、ぜひこの方になっていただきたい・・・
え?何?財務省出身はダメ?
「さらば財務省!」も読んでいませんかそうですか・・・
Commented by EURO SELLER at 2008-04-11 11:29 x
このエントリにある意味とこの方の潜在キャラクタの意味では,大事なときに上げも下げもできない人になって欲しくないとは思いますね。つまり,アドリブはいりませんけどときに大胆になって欲しいということです。最近のトリシェはすこしチキンの気があると思うのですけど…
Commented by PK at 2008-04-11 13:32 x
これ面白い
株式先物のことを考えていて、モノの価値のバッファーについて考えた時に、時価評価と先物取引はセットだと思った。アメリカ人が口にしたことが面白い。
金融商品の時価評価、G7で議題に・FRB議長「市場、不安定に」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080411NTE2INK0311042008.html
Commented by leonrosa at 2008-04-11 13:46 x
11日の会議は、新総裁のデビューですね。
どんな発言をするのか関心ありますね。
bank.of.japanさんのレポートが楽しみです!
Commented by 飛車 at 2008-04-11 14:41 x
正直キャラクタより、政策スタンスについてもっと知りたい・・・
FED型かBIS型かだけの情報では、寂しすぎます。
まあ、過度な期待はしていませんがorz
Commented by Baatarism at 2008-04-11 17:55 x
>パットメセニーさん
高橋洋一氏が審議委員に就任したら、中原伸之氏に続く「一対八の男」となりそうですね。w
Commented by 30兆円 at 2008-04-11 20:12 x
4 (政財界の)空気はあまり読まない、、、、を補完するには、一般的に学者出身の副総裁では、難しいでしょう。その意味では、もう一人の副総裁は重要ですね。注目度は、本石町さん含め、関係者の疲労と共に落ちていますけど。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-11 21:47
通りすがり(4)さん、どうもです。ご指摘の通り、日銀は(広義の)公的部門では弱い方です。官僚中の官僚とも言われます。「小説日本銀行」の香りはなお残っています。

stupid-marketさん、どうもです。然り。

パットメセニーさん、どうもです。総合的な判断として、意外に良い人選ではないかと本気で思ったりします。bewaadさんもいいです(審議委員に送り込む会を立ち上げようかな)。

EURO SELLERさん、どうもです。グリーンスパンも最初は非力扱いされてもので、「冷静かつ大胆」は修羅場をくぐるしか身につかないものかもしれません。

PKさん、どうもです。時価評価が何でも適応されると、ボラが大きくなるのは市場関係者の多くが自明として捉えていた現象だと思います。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-11 21:54
leonrosaさん、どうもです。私はG7担当でないですが、何か触発されるものがあれば書こうと思います。

Baatarismさん、どうもです。例え少数派でも、政策論議の対立軸が鮮明になることは、政策論議の透明性としてはプラスに働くことが多い、その意味で中原さんの存在は大きかった、と個人的には思います。ロジックをもって大勢に意を唱える存在は必要なのだと私は思います。

30兆円さん、どうもです。ご無沙汰です。日銀的には、内管も分る人材が欲しいところでしょう。かなり限られてきます。ただ、しばらく動きはないと思いますが…。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-11 22:37
パットメセニーさん、追加です。
民主党が高橋氏をどう判断するかはちょっと見てみたい気がします(苦笑)。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-11 22:39
飛車さん、どうもです。補足すると、現状は中立スタンス、ただし内心は利下げをちょっと視野に入れている、という感じでしょうか。個人的には、今度の展望リポートで、正常化を匂わす表現はなくなる、と見ておりますが。
Commented by 通りすがり(5) at 2008-04-11 23:08 x
>官僚中の官僚とも言われます。
官僚と行っても、4種類、つまり、中央官僚とブロック機関の官僚と地方官僚と窓口官僚というのがあるのではないかと思っているのですが。日銀は、本店が東京にはありますが、(ごく一部の人を除けば)国を動かしているという気概とか、自らの組織の存亡を掛けて戦う(粘る)というところまでの意識があるとは思えない。そういう意味では中央官僚のレベルではない。官僚中の官僚は、やはりMOF。だから民主党が、躍起になって敵愾心を燃やしている。彼らの有力な支持母体のひとつは、官公労。つまりは現場のブロック官僚や地方官僚だから。まあ、そういうカテゴリーの公務員は「官僚」とは呼ばれないのかも知れませんが。
Commented by 通りすがり(6) at 2008-04-11 23:09 x
>「小説日本銀行」の香りはなお残っています。
古色蒼然とした香りのことですか。この小説の時代は、構造的な資金不足・圧倒的な銀行優位の時代で、そうであるからこそ、金利政策や、今や歴史的用語となった「窓口指導」を梃子にして、日銀には強力な影響力があった。しかし、経済成長力の鈍化と、政策的な資本・為替市場の自由化、金利自由化といた諸々の開放政策が相まって、日銀自身の影響力が低下した。いや、日銀が自らも、そういう道を進めてきた。そこにさらに、BIS規制の導入・強化によって、銀行自身の資金供給力に強固な天井が作られた(銀行経営者の関心は、赤字にしないことと自己資本比率の上昇だ。それにはリスクアセットの抑制が一番の策である、とも)。だから、日銀がゼロ金利でじゃぶじゃぶ資金を流しても、銀行貸出はなかなか増加しなかった。日銀が頑張れば資金が潤沢に経済界に流れると、まだ思い込んでいるのは、竹中教授(元大臣)くらいなものでは?。
Commented by 飛車 at 2008-04-12 00:33 x
>通りすがり(6)さん
どうなんでしょうか。銀行が貸し出しを増やさない理由が、「銀行が貸したがらない」という理由なら、企業貸し出し系の金利はもっとずっと高い水準になるはずだと思います。単に、企業側が借りる気にならない経済環境だからではないでしょうか。供給側の制約の問題ではなく、需要側の問題です。

企業の予算は名目値ですので、インフレ率が3%あれば、たいていの企業(というか、全企業平均)が年率3%の成長をして、平均所得も年率3%くらいは成長するわけで。貨幣錯覚という現象はなかなか侮れないと思います。
Commented by shlemiel at 2008-04-12 00:33 x
ホワイト局長はまだ辞めていませんが、今年の6月に退任だそうです。後任はCecchettiで7月1日就任のようです。

http://www.bis.org/press/p080310.htm
Commented by PK at 2008-04-12 06:27 x
時価評価をスタンダードにすることは米国の金融帝国戦略の基本だと思いました。変動を大きくなりますから、オプションをはじめ多くの金融上の契約を結ばざるをえなくなります。
約束でがんじがらめになるのが米国戦略に絡め取られた鴨の姿だと思います。
しかし、そうするとますます人々は市場から遠のきます。
株式でも日経225銘柄はSQには敬遠されますし、株自体をやめる人が多くなります。
流動性を減らしているのは米国戦略そのものなんですが。
それを一部でも修正するというのは、なんか面白いと思いました。
Commented by PK at 2008-04-12 11:58 x
一部の人にとって、日経先物が現物保有のヘッジになるのは、日経平均がその分押し下げられることによってですよね。株価が下がると塩漬けの言葉どおり損切りしないかぎり流動性を失いますから。
外貨準備も米国というモノの価値が下落するので悲鳴を上げている企業がヘッジするのを助けているようなものです。
僕は苺のインタゲ派とは違って、こういう変動現象で流動性が失われていく方がデフレを理解するには都合が良いと思います。
だから、覇権国の米国のルールに逆らうことはできませんが、防御力を強めるぐらいしか対策は思い浮かびませんし、今回のような米国自身のルール変更の動きに関心を持ちます
Commented by 飛車 at 2008-04-12 12:08 x
>>本石町日記さん
ありがとうございます。
書物とは違い、現場においては意外と現実的なのでしょうか。
少しだけ夢を見させてもらっても良いですか?
Commented by 通行人 at 2008-04-12 20:10 x
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2008040602001418.html
特命官僚の『さらば財務省』
「昨年秋、安倍政権の退陣とともに閑職に飛ばされていたが、四月から東洋大学教授に就任。一方で「政策立案のプロ」として、自民党国家戦略本部のアドバイザー役を務めるなど、与野党を問わず、勉強会の講師や講演、執筆などに忙しい日々を送っている。」

高橋洋一氏は、官僚には不人気だが、国会議員は与野党を問わず人気らしいです。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-14 20:34
通りすがり(6)さん、どうもです。ご指摘の件に概ね同様です。下の方で飛車さんも指摘されているように、近年は(資金の)需要も落ちたということも影響している(結果的に日銀の影響力低下)のでしょう。

shlemielさん、どうもです。情報有難うございます。後任の方のキャラがまだつかみきれていないです。どんな方なんでしょうね。

PKさん、どうもです。時価会計論議の行方は私も注目しております。まあ、ご都合主義的な感じはしますが。マーケットが好循環するときは時価主義はいいですが、逆だと足かせですからね。どうなることやら。

飛車さん、どうもです。夢が実現するかは読みにくいですが、現場はまあ現実的だと思います。

通行人さん、どうもです。だとすると、審議委員の可能性はあるかもしれませんね。楽しみです。
Commented by 飛車 at 2008-04-14 22:46 x
>>本石町日記さん
「日銀の影響力低下」という表現より、「景気低迷」とか「デフレ期待の蔓延」という表現の方がしっくりきますね・・・。政策決定の場において日銀がどう感じようと、僕らには一切関係ないので。

時価会計は、個々の財務諸表を見る立場だと一見もっともらしいのですが、経済全体を見ると、景気循環の振幅を大きくしてしまうような、オシレーターになっちゃってるような。そんな副作用があるように思えてなりません。こちらは日本橋本石町ではなく、霞ヶ関側の問題ですが。
Commented by bank.of.japan at 2008-04-15 00:13 x
飛車さん、どうもです。ご指摘、飛車さんのスタンスとしては理解できます。時価会計は、これも運用次第だとは思いますが、一面として循環の振れを大きくする作用があるのは否定しがたいです。
Commented by 飛車 at 2008-04-15 01:38 x
まあ、お約束の突っ込みという事でw

あと、時価評価の正のフィードバックの影響は、運用ではカバーできるんですかね。というか、どういう運用を想定しているのでしょうか。
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