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国会答弁の雑感=「日銀政策」とか、「(失われた)預金利息」とか
 本日は、白川、西村両副総が裁衆院財務金融委員会に呼ばれて答弁。印象に残ったのは、以下の通り(個人的なメモも兼ねて)。

「日銀政策」
佐藤ゆかり議員 久々に見た。相変わらず「日銀政策」と言っていた。金融政策=日銀政策。ちょっと不思議な語感である。機会があれば聞いてみたい。財金分離論に絡んで「国債買い入れ」の在り方を問う。白川副総裁、想定問答に沿った答弁(調節上の必要性)。この答弁を起点に民主党の批判に向かうと思ったが、なし。惜しい。

「(失われた)預金利息」論
民主党議員 相変わらずの「低金利によって預金利息が失われた」論。まあ、この手の質問は与党にも同調する向きがあるので、国会答弁の恒例行事としてあきらめるしかない。ただ、日銀幹部に対し、「昔の金利水準を前提に失われた預金利息を計算すると、…何百何十兆円となるのだが、この計算でいいのか」という質問はゲンナリ感覚える。これは日銀に対し「1+1=2でよいのか」と問い、「ハイ」という答えを引き出すようなもの。日銀としては、昔の高い金利水準を前提とした計算に対しては、その計算の根拠を問われているわけでないので、「その前提条件では計算通り」と答えざるを得ず、結果的にあたかも日銀が低金利による失われた預金利息論に同調しているかのような印象を与えてしまう。まあ、それを狙っているのでしょうがね。

「痛みを知れ」
これも民主党議員(多分)。低金利で利息が減ったことへの痛みを知るべきである、と詰め寄る。「クールヘッド、ウォームハート」のノリだったのか知らないが、そもそも経済の苦境(つまり経済全体の痛み)を和らげるための低金利政策だったのではないか、と思った。まあ、個人的には「先生のご指摘、分らないでもないのでございますが、金融政策に感情はございません」と白川副総裁には答えて欲しかったな。この答弁、議員は逆上するのだろうか?

「ヤジ」
西村副総裁の答弁中にヤジ。どんな内容かは聞き取れず。西村副総裁、ちょっと気が散った様子(慌てた?感)。これを潜り抜けていけば、答弁の安定感(大局的判断をも伴う)は増すと思った。


追記 「ドン・コーンみたい」-。白川副総裁の実務に立脚した安定感ある答弁への最大限の褒め言葉はこれでしょう。
by bank.of.japan | 2008-03-25 22:21 | 日銀 | Comments(5)
Commented by dell at 2008-03-25 22:57 x
>結果的にあたかも日銀が低金利による失われた預金利息論に同調しているかのような印象を与えてしまう。

と言うより、本音ではいまだに利上げの夢を忘れられない日銀の一部の人達が議員にこういう質問をさせているように見えるのですが、読み過ぎでしょうか?
Commented by パットメセニー at 2008-03-26 08:12 x
「失われた預金利息論」と同じくらい多いのが、次に挙げる連中です

本日の日経朝刊 「経済教室」より・・・
>債券相場はバブル 日銀が買いオペを通じ値崩れを防いできたからだ
日銀がいざとなったら国債を引き受けるので安心と言う認識を投資家は共有・・・

本当に投資家に会って確認したのですか(笑)私の周りにそのような方は誰もおりませんが・・・

Commented by bank.of.japan at 2008-03-26 21:39 x
dellさん、どうもです。読み過ぎだと思います。利上げの夢を追って議員に質問の工作をする日銀マンはちょっと頭がおかしいように思えます。

パットメセニーさん、どうもです。ご指摘の教室、読んでみましたが、イタイところが多いですね。債券市場の関係者にちょっと聞いてみれば実情は分っただろうに、と思いました。
Commented by EURO SELLER at 2008-03-26 22:21 x
ドン・コーンと言えば,…
連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長選考で、新議長に指名されたバーナンキ大統領経済諮問委員会(CEA)委員長の最大の対立候補はフェルドスタイン・ハーバード大教授だったが、 ベーカー元財務長官の反対で実現しなかったことが分かった。米ウォールストリート・ジャーナル紙などが25日伝えた。
 またグリーンスパンFRB議長は、ファーガソン副議長とコーン理事を候補としてホワイトハウスに推したものの、副議長は民主党員であること、理事はFRB出身の官僚であることを主な理由に退けられた。
フェルドスタイン教授については父ブッシュ元大統領が支持していた。しかし1980年代にレーガン政権でともに働いたベーカー氏が、フェルドスタイン氏は当時CEA委員長だったにもかかわらず同政権の減税政策に「不忠実だった」と批判。議長に指名しないよう警告した。
有力候補とされたハバード・コロンビア大ビジネススクール学部長に対してブッシュ大統領は「時々見下したように話す」と感じていたという。(共同)
↑独立性とは言っても,就任時には政府の意向が最大限に反映されるのはどこも同じ。聞いていますか。民主党の皆さん。
Commented by bank.of.japan at 2008-03-27 01:06 x
EURO SELLERさん、どうもです。面白いエピソードですね。グリーンスパンの選び方は、非常によく分かります(共感を覚えます)。なお、ホワイトハウスの判断に従うと、白川副総裁は「日銀出身の官僚」ということで選ばれない、という結果になりますね。国が違えば、政府の選び方も違う、ということでしょうか。ハバート教授、「見下したように話す」というのは何とも(苦笑)。でも、何となく分かる気がしたりして…。
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