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これは不思議な論調です
 巡回先のブログで、限りなく私と同業の匂いがする(?)「愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)」さんが、「日銀の資金収縮で円安が進行!!!」というエントリーをアップしていた。何だろうと思ったら、あるメディアのコラムだった。詳しくはそちらをご覧頂くとして、なかなか理解の難しい主張であった。不思議な論調という観点で、かなり興味深い(というか珍しい)ので、幾つかポイントを挙げてみたい。
・オペ(金融調節)と金融政策がごっちゃになっているように思った
→金利操作の下で(例えばFRBが)大量に資金を供給するのは予備的資金需要が増大しているため。つまり、金利(が跳ねないように)一定に保つための措置。
・日銀はもはや量的緩和をやっていない(ベースマネーが減るのは当然)
・だが、ベースマネーの減少を問題視する一方、低金利による円安も問題視する
・都銀が金を貸そうとしない代わりにヘッジファンドに「余った金を低金利で流す」という円キャリールートがあったのは初耳。都銀資産で貸し出しが減った分、ヘッジファンド向けが増えたのだろうか。「流す」という金融行為がどのような項目で資産計上されるのだろうか。うーん、何だろう。

 経済関係ではいろいろな論調があるが、大筋においてマネタリスト的な主張を展開する中で、低金利による円安を問題視する、というのはかなり珍しい、というか「愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)さん」がご指摘されるように「面白い」と思った。
 一般的には、ベースマネーを増やす→金利は下がる(ゼロになる)→円安が進みやすい、のだが、ベースマネーを増やしながら円高にする、という方法はあるのだろうか。ちょっと考えてみよう。
 しかし、愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)さんは面白いものを見つけるのがうまいなあ。
by bank.of.japan | 2007-12-17 22:40 | 経済 | Comments(12)
Commented by PK at 2007-12-18 08:27 x
お金は、比喩としては、日本から米国へなどと言えると思いますが、実際には円は円の世界で閉じているので出て行かない。多くの市場を持つ閉じた円の世界で、外との繋がりのある為替市場に関心を持つ層が相対的に増減する。そして、他方の米国でも同じように円ドル為替市場に関心を持つ層が相対的に増減する。ちょっとややこしいのですが、そういう相対的な関係だと思います。
Commented by パットメセニー at 2007-12-18 09:04 x
産経版「パピ」ですかね。小学生にマネー教育する前に、メディアの人々が教育を受けた方がいいのでは・・・。オペと金融政策をごっちゃにしている大先輩では、今年8月に某経済新聞の論説委員の方がおりました。この経済新聞社は、現在ネット上で、「50年後に円はなくなるか?」というアンケートを絶賛実施中です。もはや返す言葉もありません。
Commented by ちゅう at 2007-12-18 12:00 x
まあ、ロバート・ルービンでも間違えることはあるので、大目に見てやってください。
http://krugman.blogs.nytimes.com/2007/11/10/robert-rubin-is-wrong-about-the-dollar/
Commented by 飛車 at 2007-12-18 18:21 x
ところで、TIBOR1ヶ月ものが先月末から跳ね上がっているのですが。長期は下がっていますよね。年越し厳しい会社が多いのかな。
Commented by とおりすがり at 2007-12-18 19:46 x
円安のところ以外は正しいのではないですか?
その部分をのぞいて読んでも、意味は十分に伝わりますよ。
日本株がサブぷりライム直撃でないのに、下がっているのは、金融政策のせいでしょう。

>・オペ(金融調節)と金融政策がごっちゃになっているように思った

ハイパワードマネーは金融政策の結果とみれるから、別にごちゃごちゃではないですね。
Commented by bank.of.japan at 2007-12-18 21:21
PKさん、どうもです。各国の為替が相対関係なのはその通りであろうと思います。資金循環統計を見ても、あまり出て行っていないですね。

パットメセニーさん、どうもです。マネタリーベースを増やせ→量的緩和に戻せ→為替は円安(デフレ脱却にプラス)となればロジカルであったと思います。50年後の円ですかあ…、私は来年の経済が心配です。

ちゅうさん、どうもです。情報提供、多謝です。参考にさせてもらいます。

飛車さん、どうもです。1ヶ月物がちょうど越年する状態にさしかかったので、金利がジャンプしたように見えるのかもしれません。TIBORを清算値とする先物取引は堅調(金利は低下)です。まあ、それでも年越しの厳しい会社は多いと思われますが…。

とおりすがりさん、どうもです。そうなんですよね。為替の部分がなければもっとすっきりしたのだろうと思います。量的緩和に戻せ!、とシンプルに言うのが分かりやすいです。
Commented by 不一 at 2007-12-18 21:30 x
横からすいません。
>量的緩和に戻せ!、とシンプルに言うのが分かりやすいです。

しかしこの田村氏は「日銀の政策金利据え置きは当然としても、日銀資金供給縮小について再度焦点を当てた十分な議論が待たれる」と書いているんですよ。金利水準を今のままで量的緩和を行う、という選択肢がありうるんでしょうか? 実行可能だが意味なし? 私は無知ですのでぜひともご教示ください。
Commented by bank.of.japan at 2007-12-18 22:37
不一さん、どうもです。ハイ、だから不思議だなあ、となった次第で。私が考えた出した案は、「預金準備率の引き上げ」でした。当座預金残高は増えますので。でも、これは「引き締め」なんですよね。後は、準備預金に金利を付けたうえで、量的緩和をやることかなあ。この金利は一応はインタバンクのフロア金利になるはずなので…。まあ、一般的には選択肢は無いです。
Commented by 飛車 at 2007-12-19 02:31 x
>>本石町日記さん
僕もそうかと思ったのですが、全銀協サイト(1995年~)で確認しても似たような動きを11末~12頭にかけてしているのは2000年くらいしか無いんですよね。しかもジャンプしたのは11月29日からなので年は越さないかなと。
確かに長期は下がっているんですよね。今ならお得と長期固定キャンペーンをしているところもありますし。

別ネタばかりで失礼。話題の記事によると欧米が量的緩和をしているそうですが・・・量的という言葉の意味が違ってるように思う。というわけで、オペと政策の区別ができていないに一票。
現在の日銀は引締め基調だという主張は理解したいのですが・・・
Commented by bank.of.japan at 2007-12-19 18:12
飛車さん、どうもです。恐らくスタート日の要因ではないかと。一般的に資金取引はスポットスタート(翌々営業日?に取引が始まる)で、29日には既に年越えかもしれません。これは改めて確認してみますね。
 「量的」の意味が違うと思います。一時的な資金の需要増大に対して資金供給を増やした、という調節上の対応と、まさに政策として量的緩和をする、というのは違いますので。日銀は量的緩和を止めた、利上げした、まだ利上げバイアスにある、と言うのはすべて「引き締め」です。
Commented by 飛車 at 2007-12-19 20:07 x
あ、そういう事か。すんません、2営業日前の件納得してしまいましたw
11月29日公表レートは12月1日に適用されるわけですね。

というわけで、1週間を2回つないで様子見(謎
Commented by bank.of.japan at 2007-12-20 19:33
飛車さん、どうもです。資金取引は、実際に取引が始まる期日が先のものが多く、呼び方もいろいろあって、混乱しがちです。インタバンクの関係者を除けば、知らなくてもよい知識なのかもしれません。
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