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ハイパーインフレ懸念を煽った商法(円天)と財務省の借金時計
 昨日か一昨日だったか、NHKがニュースで円天問題を取り上げていた。何気に見ていたら、主催者が「お金(の価値)が減らないように物をあげているのだ」と抗弁している場面があった。この問題、電子マネー詐欺と言われているが、ある面で通貨価値の下落懸念(インフレというよりハイパーインフレなんでしょう)を煽って、物を買わせる商法でもあったのか、と思った(うたい文句の一つに過ぎないかもしれないが)。
 一般的に投資詐欺は「儲かるよ」と人々の投機心を煽って金を集めるケースが多い。つまり、お金が増えるイメージを植えつけるわけだ。この点、円天は逆であり、「お金の価値がなくなる」との不安を煽って金を集め、独自の市場で物を買わせる方法を取っていたのですね。ニュースでは、円天の活動再開を伝えており、商品の販売会場から出てきた人にインタビューしていたが、一人が袋から取り出したものはギョーザなど日常食品であった(たぶん高い買い物)。
 気の毒ではあるが、主催者を信頼しきっているようで、通貨価値が暴落する前に物に替えられて良かったと思っているのかもしれない。現状、物価はCPIペースはわずかながらマイナスで、まだデフレ的な様相を残している。にも関わらず、お金の価値が減ることへの不安を煽られた人がそれなりにいるのは、「財政危機」がよく言われるからではなかろうか。
 財政情勢についてここでは論じないが、私が前からちょっと気になっているのは、財務省が結果として財政危機をあおっているような印象を与えていることだ。ホームページの財政健全化ゲーム(絶望感味わう)とか、財政を家計に例えた解説(これも絶望的)とか、そして借金時計とか。大分前、財務省の知り合いから「借金時計を掲載したのでよろしく」との連絡をもらったのだが、財政当局が財政危機あおるようなことしていいのかなあと内心ちょっと思いましたよ。
 ところで、借金時計まだ停止中のようだ。アクセスの負担が理由となっているが、やっぱり危機をあおってはいけない、との判断も多少はあったのですかね。気になります。

ps 円天は「円転」(円を物に転換する)じゃないかな、と思った。
by bank.of.japan | 2007-10-26 22:45 | その他 | Comments(10)
Commented by すなふきん at 2007-10-27 11:05 x
財政危機を煽るぐらいならどうして経済成長で収入を上げることを先に考えないのかと思います。どうせ高成長は期待できないと最初から諦めるこうした態度は一般国民にも悪い影響を与えているように思えるんですよね。家計に例えるのであれば節約よりも収入を上げる道を模索するのが当たり前じゃないでしょうか。しかし政府の場合は今度はそれが増税というピントはずれな論理で正当化されてしまうようで、頭が痛いです。なんでこう景気を悪くする方向ばかりへ動くんですかね。
Commented by 壱万円札 at 2007-10-27 13:56 x
金融商品販売にはリスクを十分に説明する必要性があるというのが最近の流れ。国債が紙くずになった時、販売に際してリスクを十分に説明していなれけば詐欺罪や金融商品取引法で販売に関わった人々はことごとく牢屋ぶち込み&損害賠償となり、残りの人生は賠償の日々になります。国債販売には「えーーーーーーー、こんな危ないの買うんですか」とまず第一声、続いてリスクを十分に説明することが必須です。
Commented by 飛車 at 2007-10-27 18:47 x
まったくおっしゃる通り。
Commented by うーぱー at 2007-10-28 00:06 x
ありがとうございます。
さっそく、興味のわいた『財政を家計に例えた解説』を見てきました。
ひどいですねー、これ、ほとんど、詐欺ですねー。国民を完全になめてますねー。
借金が増えると困ることの理論は、『財務省がいやだから』以上何物でもないって言うのが如実にわかりました。(ブログにも引用させていただきました)
Commented by 椿ライン at 2007-10-28 00:16 x
 毎度ご苦労様です。
 理財局では、国債を「信用リスクがない、リスクフリーな資産」と説明していましたが、プライマリーバランスが一時的に黒字化しようと、財政赤字の絶対額が減らないことには説得力がないですよね。デフォルトしたら本当に損害賠償モノです。しかし、賠償金の原資を増税or国債でまかなうのなら、本末転倒で・・・。

 一方、金商法では興味深いことに、販売手数料の上限を明示せよとしながら、販売手数料に掛かる税金は表示しなくても良いとしています。2004年4月に消費税の内税表示が始まった時もそうでしたが、金商法の税金を表示しなくていいという措置は、将来の消費税引き上げに向けた布石としか思えません~。

 さて円天といえば、海外に進出しようとしていましたよね。為替リスクの管理が大変かも知れませんが、ネ●ミ講もグローバル化させれば少しは延命できるかも?(まぁ割に合わないでしょうが)。
Commented by 通行人 at 2007-10-28 11:19 x
海外進出といえば、最近は、国際的な企業になることで独禁法逃れしている企業が結構あるような・・・。それぞれの国ではシェア40%くらいだけど、世界中をグループ化しているので、事実上勝負あったみたいな。
Commented at 2007-10-29 17:11 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by bank.of.japan at 2007-10-29 19:58
すなふきんさん、どうもです。個人的には、消費税の引き上げは、その分、直接税を軽減させるなら、歓迎です。財政健全化は一般論としては正しいですが、景気を無視すると逆に税収悪化の恐れもあり、慎重な対応が必要でしょう。

壱万円札さん、どうもです。紙くずになるかどうか、個人的には今の長期金利見ていると、そうもなりそうもない感じでして。ホームバイアスが強いと、なかなか財政リスクプレミアムは発生しないように思えます。

飛車さん、どうもです。ありがとうございます。

うーぱーさん、どうもです。家計に例えるのは、ある意味分かりやすいですが、その例えが適切かどうかは何とも。国債の発行体として財務省は「大丈夫」と言う方が整合的のような気がします。
Commented by bank.of.japan at 2007-10-29 20:03
椿ラインさん、どうもです。デフォルトしたら、損害賠償にも応じられないかもしれません。増税は本当にやるんですかね。私は厳しいと思っておるのですが…。ねずみ講は、参加者が増え続ける限りは持続するのでしょう。アルバニアでしたっけ、ねずみ講で大変な事態になったのは。

通行人さん、どうもです。グローバル企業でそういうところはあるのかもしれません。法的な網をかけるのも難しいでしょう。

非公開さん、情報ありがとうございます。参考にさせてもらいます。
Commented by 飛車 at 2007-10-29 20:09 x
ねずみ講は、1段階の階層追加に必要な通貨量がマネーサプライを超えた状態では存続できないという成長の制約がありますw
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