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「正直に告白しよう。私には二つの『柱』が理解できない」(カトー)
 本日の大機小機は、久方ぶりのカトー氏であった。コラムを読む前に名前が目に入ったので、期待して読んだのだが、思わずニヤリとする内容でありましたね。朝っぱらの電車でオヤジがニタリ顔で日経新聞読んでいるのはまことに不気味な光景なんだが、まあそれぐらいツボにはまった内容でありました。カトー氏、問題意識を共有していただきありがとうございます。
 既に何度かこのブログでも触れているように、日銀政策運営ロジックにおける「柱」の位置付けは周囲には分かりにくいだろうと思う。私は取材する立場から何度も議論しているので、一応はわかったつもりであるが、それでもまた分からなくなったりする。これは私だけでなく、日銀マン(企画を除く)も同様であり、知り合いの某支店長も「良く分からん」と言っていた。
 もとより、日銀は「第一の柱」を主軸に利上げしているのだが、「物価がマイナスなのになぜ利上げするの」というのが普通の感覚であろう。この結果、利上げの理由はどうしても「第二の柱」(バブル予防)にあると思うわけで、既に紹介したようにBIS(国際決済銀行)もこの解釈に流れたわけだ。日銀に言わせると、BISの何も知らない若い奴が書いたのだろう、ということだろうが、何も知らない人の解釈こそ、一般的に受け入れられる金融政策の解釈だと思う。
 カトー氏はまた、日銀の潜在GDPの計測(低く見積もり過ぎている)に疑問を呈しているが、これも私の問題意識と同じ。もしかして、カトー氏は私の知っている人なのだろうか。気になりますね。
by bank.of.japan | 2007-07-18 12:06 | 大機小機 | Comments(16)
Commented by ??? at 2007-07-18 16:36 x
事実誤認が多い、悪意のある文章ですね。いつものことですけど。
Commented by 通行人 at 2007-07-18 17:09 x
>事実誤認が多い

どこの箇所でしょうか?
わからなかったのでご教示ください
Commented by dell at 2007-07-18 22:33 x
デフレ下での利上げである以上、「第一の柱」での利上げ論は成り立つ余地がないはずですが・・・。
あり得る議論は、日銀の利上げは「第二の柱」(バブル予防)によるものか「第三の柱」(超低金利は恥ずかしいwから利上げマンセー)によるものかでしょう。
そして、そのどちらも誤りであることは、言うまでもありません。
Commented by EURO SELLER at 2007-07-18 22:40 x
円金利市場における海外投資家の動向について
http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/data/rev07j02.pdf
こういう日銀レビューは「第三の柱」をいちばん気にしているのかなと思わせますね。
Commented by 飛車 at 2007-07-18 23:01 x
新聞はまったく読まない人なので(本石町日記さんすみませんorz)、当該コラムを読む事ができません。どなたか読めるところは知りませんか?

ちなみに2つの「柱」という表現からして、レトリックで誤魔化そうとしているような。論理的に筋が通っていないけど、話を複雑にしてそれが必要なんだと思わせてしまおうとしているのかなというのが率直な印象です。
Commented by three-hyphens at 2007-07-18 23:06 x
カトー氏の見解には全く同意します.そもそも日銀からは,「柱」のようなレトリックを弄するような裁量自体を剥奪した方が,結局は日銀のためでもあると思われます.(福井総裁世代の方には最後通告に近いですが….)

ただ,カトー氏の述べられた「潜在GDPの成長率」なるものの位置づけがいまいち明らかでなかったのが,今回の記事では残念です.成長率のギャップを目指すか,レベルのギャップを目指すかでいくつかテクニカルな方法論は変わりうると思いますので.
Commented by 通行人55 at 2007-07-18 23:58 x
>カトー氏は私の知っている人なのだろうか。

違うと思いますよ。
本石町日記さんが嫌っているリフレの人でしょうが、どうして結論が違うのでしょうか、そのほうが気になります。
Commented by bank.of.japan at 2007-07-19 01:25
???さん、どうもです。下の通行人さんと同様、私も事実誤認のところがあればご教授願いたいと思います。日銀からみると確かに悪意のある文章かもしれません。

dellさん、どうもです。間違いと断定するには至らないですが、危ういとは思います。

EURO SELLERさん、どうもです。dellさんご指摘の第三の柱は、まあ感情論として人によってはなくはないかもしれません。知り合いペースでは、ほとんどおりませんが…。

飛車さん、どうもです。うーん、読めないですか。著作権上は、全文掲載できないので、なんとか考えて見ますね。

three-hyphensさん、どうもです。まじめに考えたロジックながらも、レトリックに聞こえるところが、分かりにくさの原因かもしれません。でも、分かりにくいのは否めないですね。

通行人55さん、どうもです。リフレ派には親しい人も多いので、嫌ってはいません。私とリフレ派は、日銀に批判的である、という点は共通していますが、批判の論拠が異なる、ということでしょうか。


Commented by Baatarism at 2007-07-19 14:55 x
>飛車さん
そのコラムはこちらで読めますよ。著作権上の問題はあるのでしょうが。w
Commented by Baatarism at 2007-07-19 14:56 x
肝心のURLを忘れてました。すいません。

http://www.doblog.com/weblog/myblog/72014/309#309
Commented by 飛車 at 2007-07-19 19:06 x
Baatarismさんありがとうございます。

内容読みました。僕は正論だと思います。潜在成長率については、もう一歩踏み込んで、CPIと潜在成長率のどちらを、信頼にたる指標とすべきかという議論をして欲しかったかなぁと思います。

自分が行動指針に使用している指標が正しいのか点検が必要です。「利益が上がっているのに、お金が足りない。おかしいおかしい。」という中小企業経営者はたくさんいますが、まさにそういう感じw
Commented by Willy at 2007-07-20 01:26 x
いくらCPIが信頼するに足らないとしてもあくまで一次統計ですから、一次・二次統計ごちゃまぜの上に強い仮定(各種トレンドとか)を一杯おいて
算出した潜在成長率よりは信頼できるでしょう。私もカトーさんと同様、潜在成長率の推計が適切でないのではないかと思います。

第一の柱に関しては、単に日銀が(暗に)考えている目標インフレ率が低すぎるために公表できないというのが実態でしょう。

また第二の柱は非常に曖昧ですね。定量化できないテーマではないですが、そこまで考えている発表しているとも思えません。むしろ、資産価格などの付加的な情報を加味するとでも主張した方がいいように思います。
Commented by bank.of.japan at 2007-07-20 13:10
Willyさん、どうもです。潜在成長率については、日銀自身も推計のやり方によって数値は大きく変わるものと認識しており、現状のように1.8%とか1.5%とかの推計を置いても、十分に外れている可能性はかなり高いと思います。「第二の柱」については、言い方(or書き方)の問題かもしれません。
Commented by Teddy at 2007-07-20 13:51 x
もう先へ皆さん進まれていますが、日銀の行動の解釈はともかく、日銀がbISのWhite金融経済局長のオーストリア学派的志向を「最も共有している」と過日のWSJのblogにありました。かの学派が中央銀行不要論なのはこの際おいといても、ですが。http://blogs.wsj.com/economics/2007/06/25/amid-financial-excess-a-revival-of-austrian-economics-in-basel/
Commented by Teddy at 2007-07-20 14:26 x
ちなみに、オーストリア学派的アプローチでは、こういう議論があります。今の貸出の状況からも、日銀は上げるべきではないということですか。
Without central bank interference, productivity increases due to technological advances, other cost reductions or an increased supply of cheaper labor would bring about
temporary deflation.  Left to its natural path, rising profits and a higher purchasing power would move the economy towards an expansion and increased expenditures. However, with central bank interventions that are directed at maintaining the so-called price level, the monetary authorities will expand the money supply and transform a productivity-led wealth increase into a debt-driven boom, which produces the foundation for the bust later on.
Commented by bank.of.japan at 2007-07-20 19:27
Teddyさん、どうもです。ビル・ホワイト局長は「第二の柱」の支柱的な存在かもしれませんね。私自身は、資産価格の動向が金融政策上も重要である、というのは一般論としては同意するのですが、実践として取り込むのはそもそも資産価格をコントロールするのが難しい以上、慎重であるべきと思います。なお、先般のBIS年次報告の日銀に関する部分、ホワイト局長の意向が反映されている可能性は高いようですね。
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