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凄い勢いで買い戻しが入りましたね=ヘッドラインリスク?
 総裁会見が終わってマーケット状況を見たら、凄い勢いで買い戻しが入っていて、ちょっと驚いた。会見内容を一言で言うと、今後の政策判断で「一切予断がない」に尽きるのだが、総裁は例のごとくサービス精神を発揮して色々な言い方をしたので、恐らくはどこかの報道の「ヘッドライン」が過剰反応を引き起こしたのだろう(私は他社さんのヘッドラインが見れないので、どれが効いたのか分からない。ご存知ならご指摘を)。
 私が見るところ、先行きにやや自信のなさもある日銀としては、引き続き利上げ時期を特定されてしまうことは避けたいはずで、総裁としてははぐらかさざるを得ない。一方、マスコミは少しでもヒントを得ようと引っかけ質問を繰り返し、総裁も色々な聞き方に対して色々な言い方で答えてしまうので、ヘッドラインリスクが実現してしまったのだろう。多分。
 私が良く分からないのは、米債に連動して金利の上昇が顕著になる中で、利上げのペースが速まるのではないか、との思惑が出ていたこと。短中期債が崩れ、ユーロ円金先もちょっとなびくような動きになったが、これはただのオーバーシュートではなかったのだろうか。私はモメンタム系のショートが下げを加速しているだけなのかと思っていたが、利上げペースの加速も織り込んでいた、ということだろうか。
 利上げのスピードが速まる可能性はもちろんある。今度の短観が予想外の改善を示し、そして出遅れ感のあった株価の上昇が加速。これに伴って経済成長が加速する見込みが強まるような場合である。私は、引き続きダウンサイドリスクが心配なので、どうもそういうバラ色のシナリオが描けないのだが、そういう見方が出ていたんだろうか。
 私のメーンシナリオ。短観はそこそこ。これを受け、水野委員らが利上げを提案。政策委では確信度合いになお差があり、6対3で現状維持。8月に差が埋まり、追加利上げ。
 サブシナリオ。短観そこそこ。水野委員らが利上げ提案。残る委員も8月まで見送ると「またかよ」とか、「選挙に配慮したのか」とか、「ダセえ」とか言われるので、賛成多数or全員一致で利上げ。
 サブサブシナリオ。物価がプラ転、成長加速を確認するまで利上げ見送り。
どれも外したらすいません。
by bank.of.japan | 2007-06-15 21:42 | マーケット | Comments(15)
Commented by 本石町さん支持 at 2007-06-16 07:42 x
ここのところの各種指標を見ておりますと、おぼろげながらも日銀の成長・物価上昇シナリオが現実のものとなってきています。今の段階でも、やや見立ては甘い所が残っているとは言わざるをえないものの、団塊退職による企業の人口ピラミッドの若返りを考えれば、雇用者報酬の見せかけとは裏腹に、非常に緩やかながらも給与引き上げが実現されつつあります。いわゆる、「企業から家計」へのシフトです。設備投資を見ていても、製造業がやや翳りを見せ始めた反面、非製造業が大分元気になってきており、こちらもまた、「景気拡大の初期においては製造業が、景気が成熟してくると非製造業が元気になる」といういつものパターンです。私自身は追加利上げはそれでも時期尚早というスタンスですが、本石町さんご指摘の通り、今の段階で従来の利上げ路線が間違っていた、というのもやはり判断するにはまだ時期尚早と言わざるをえないと思います。
Commented by 本石町さん支持 at 2007-06-16 07:43 x
ありがたいことに、どうやらアメリカは本格調整を免れる事が出来そうです。私の景気の先行きの見立ては大分楽観的なものになってきており、このままと緩やかな成長軌道を辿れるものと考えております。(それでもなお、利上げはして欲しくないのですが)
最近感じているのは、安定した企業業績という裏づけのある景気は過熱感がなければ本当に引っ張れるということです。私は今の日銀の路線が正しいとは全く思いませんが、適切に利上げした方が持続的な景気拡大を実現できるという命題自体は真だと思います。今の景気を見ていても、設備投資が急拡大することが無いために、逆に今後も安定して設備投資が行われ、景気の下支え効果を期待することが出来そうです。そして、今はかつてないほどの世界的な景気拡大という追い風が吹いているために、この風をうまく生かせれば、アメリカやイギリスのように100ヶ月超の景気拡大というのも夢ではないと思います。今はまだ、利上げは早い、待てば必ず利上げが出来る環境が来ると日銀には言いたい気分です。
Commented by Eco at 2007-06-16 08:44 x
メインシナリオ、サブシナリオともに賛成です。でもメインだと、また8月のGDPを見て利上げのバックワードルッキング、と言われちゃうんでしょうね。さて、今度は岩田副総裁はどう出られるでしょうか?
Commented by ショートカバー at 2007-06-16 09:11 x
買い戻されたのは、7月を期待(願望?)していた外人さんのショートカバーだと思います。でも、この時期にロンバートの上乗せ幅の変更(拡大)に慎重なコメントをされたことは、やや意外。金融市場局さんは、ややがっかりではないかと。とにかく、1月の二の舞を避けたかったんでしょうね。
Commented by 害債 at 2007-06-16 13:21 x
メインシナリオ賛成。サブシナリオもそのとおりでしょう。体感的物価が少しあがってきてますし、これから食料品の供給がタイトになるという気配もでています。「予断もたず」という一言でヘッジをかけ緊急事態にも対応可能なキメウチ路線ではないかとみました。その意味でサブサブシナリオは「物価」や「成長」ではなく市場の混乱が生じる事態かどうがポイントかと思います。

個人的には1.985%の10年債を買えなかったことを責め続けています(ああああ)。
Commented by だめな議論 at 2007-06-16 15:34 x
本石町さんのシナリオは、日本経済のための「べきだ」論ではなく、トンでも中銀のやりそうな「だろう」論ということですね。
「べきだ」論は、簡単でして、CPIが1%になるまで、金利の引き上げなし、またははやく1%にするために、金利の引き下げでしょう。
ただ、「だろう」論も簡単です。
国際的にもトンでも中銀だから、福井退任まで、後2回やって、政策金利を1%にしたいから、あと1回やってリーチをかけたい。さすがに参議院選挙まえは、アレだから8月という程度のお「話」ですね。
上げたいという理由は、子供のこめているだだなので、なにもないのに、いい大人がああだ、こうだと、解釈たれている状態でしょう。
まあ、業者さんは、そうはいっても、金利お話がなければ、おまんまの食いあげになるので、政策的理由なんてどうでもよく、情報をくれくれということです。
とてもさもしい世界を垣間見ている印象です。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-16 20:49
本石町さん支持さん、どうもです。ご支持、大変ありがとうございます。私よりもやや明るめのシナリオですね。ご指摘のように、「利上げは早い、待てば必ず利上げが出来る環境が来る」と日銀が思ってくれることに同感であります。私としても、ダウンサイドリスクが実現するより、景気の持続的成長が到来することを私の家計的な側面からも強く望みます(笑)。これはマジで。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-16 20:51
Ecoさん、どうもです。メインシナリオであれば、また「ダサい利上げ」という記事を書こうかなと思っております。今度の見出しは「ダサい金融政策は日銀のお家芸」でしょうか(笑)。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-16 20:53
ショートカバーさん、どうもです。私もロンバートの慎重論はやや意外でしたね。金融市場局の事情についてはなかなか。今度、反応を探ってみます。私としては、コール1%のときに、ロンバート1.5%が収まりがいいかな、と思っております。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-16 20:55
害債さん、どうもです。買えなかった後悔は大変よくわかりますよ(笑)。2%超えると思われてましたから。うーん、相場は難しい。まだはもうなり、もうはまだなり。至言ですね。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-16 21:00
だめな議論さん、どうもです。当ブログの読者はマーケット関係者がかなり多いので、私としても、べき論はともかく「予想」は一応書いておくのが仁義であると思っております。トンでも中銀であるかもしれませんが、それでも「金融政策を決める権限を持っている」ので、現実問題としてはそういう中銀を相手にしないといけないのが実情です。ただ、経済情勢を無視して福井体制中に何が何でも1%にしてやる、と突っ走るほどトンでもない中央銀行であるとは思わないのですが…。
Commented by うさこ at 2007-06-16 22:50 x
私もメーンシナリオに1票です。




Commented by walrus at 2007-06-17 08:11 x
私もmainに一票ですが、短観が悪そうな予感も。
Commented by bank.of.japan at 2007-06-18 19:20
うさこさん、ありがとうございます。

walrusさん、どうもです。滅茶苦茶悪ければ利上げ延期でしょうが、中途半端だと確信度合いの差が埋まるのに時間がかかる、とか。どうですかね。
Commented by 通りすがり at 2007-06-21 07:09 x
むしろ逆じゃないでしょか。短期市場は(最初の半年を除いて)世のコンセンサスであろう年2回程度の利上げを全く織り込まずにいた。今回の再下では中期に押されて1年で1.5回程度(一回目が近いので)の織り込みにはなった。これでも不十分。それに比較して長期は全くというほど需給だけで異常なほど売られてしまった。いくら外部要因だのポジティブギャップだの言っても、肝心の資金需要が無い以上本質的なインフレ期待は高まらないのだから、正常化はフラット化を意味する。
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