本日の総裁会見は全般的にはno newsという印象を持った。言葉を切り取るならば「マイナス物価でも利上げ」というフレーズがマスコミ的な見出しになるかもしれないが、この部分が意図的な発言であった感じは受けなかった(私の感度が鈍い?・笑)。
その他の印象は以下の通り ・案の定というかスケジュール感については言質を与えず。この辺の言い回しは福井ワールドのレトリック満載で、私はよく分からんかったな。日銀マンの中で、これを即座に理解できるのが内田参事役と見たが、いかが? ・国債買い切りの減額が質問に出たのはちょっと驚き。もうケリが付いたと思っていたのに…。マーケットの一部で減額観測があるのだろうか。私はまったく知らない。何かご存知の方いますか。 ところで本日の「大機小機」(誠児氏)はなかなか良かった。ちょうどカトー氏からリフレ色を抜いた感じで、マーケット感覚に近い日銀批判であろう。うなずける箇所は以下の通り。 ・現在の金利は本当に「大幅に緩和された水準」なのか。根拠はあるのか ・経済構造&環境変化で適正金利はよほど低水準にあると考えるのが自然 ・現時点で利上げが正当化されるか極めて疑わしい ・米経済の減速といった下振れ要因は見逃せない こういう論調の批判は、日銀内でも同調する向きがそこそこいるのではないかと思われる。足元の幾つかの経済指標や銀行貸出の増勢鈍化など、何だか踊り場に入りそうな予感もする。あっ、そうかあ。だから利上げしないで済むようにスケジュール感否定しているわけね。なるほど。
by bank.of.japan
| 2007-05-17 21:11
| 大機小機
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Comments(18)
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
私も特に変化なしでした。CPIマイナスでも、、、確か5月1日の時もいってたような。 GDPを受けULCは予想通りと(個人的に気にしていた所)言われていたり。 私は、八月派でかわらずも、ヘッジを考えると手前を心配しつつ、折り込まない短期のマーケットにイライラが続きそう。 先週本石町さんの所で、スケジュール感を取り上げられていましたが、すごくみじかにいるはずなのに全く理解出来ずに苦しんでます(悲) PSここのブログに来ると私の新しい先生達が、出来たように感じます。ありがとうございまず。
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Oh, by the way, do you remember what you have said
about an year ago? Isn't it about time to send a wine to somebody? Commented by bank.of.japan at 2006-05-03 01:50 ご指摘の件、先般、ある日銀幹部に私のビュー(日銀と逆張り)を説明し、日銀が当たれば私は負けるとの趣旨を述べておきました。結果がどうなるかは、量的緩和の解除、それに続くゼロ金利解除を経て、1年ぐらい?何事もなく過ぎれば日銀の勝ちですね。そのときは当ブログ(やっているかどうか不明ですが)で敗北宣言したいと思います。調査統計局長にはシャンペン(銘柄にはうるさそう)でも進呈しようかな。
最近大手町界隈で支持する人の増えている、「バックワード・ルッキング」のススメ。ワタクシも非常に賛同しております。物価見通しを下方修正した日銀ですが、確かに、かつての日銀が想定していたような、個人消費の持ち直しが――それよりは随分と弱い形で、そして時期も遅れてではありますが――出てきています。そして、アメリカ経済の動向次第では、日銀の想定シナリオより――やや弱い形、そしてやや遅れた形でなら――次第次第に物価上昇が起こる可能性もなくはないでしょう。
がっ!しかし、ですね。株価を見ておりましても、GDPを見ておりましても、政策的に対応すべき過熱感なるものは全くないわけでして、もし仮に夏以降に再度経済が加速し…ということになるにしても、それを確認してから利上げをすれば十分対応できる程度の加熱感に収まるというのは容易に予測できることであります(というより、そこまで加熱しないでしょう)。
日本経済の生命線になっているのはアメリカ経済、そして中国経済であって、経済に関しては、win-winですから、どうか米・中がこけないようにと願いつつ、4-6月期と7-9月期のGDPが順調に推移したのを確認してから、利上げをするなら、しておくれというのが私の偽らざる心境です。参院選前は私が祈る祈らないにかかわらず、利上げは100%ないと私は踏んでいますが。
フォワード・ルッキングな政策は決まると非常に見事です。が、しかし、その反面、フォワード・ルッキングな政策は見通しが外れると悲惨この上ないことも事実であります。その点、バックワード・ルッキングは見通しが困難な時には有効な一手であります。そして過熱感が生じなそうなときは非常に弊害の少ない政策であります。バックワード・ルッキングを薦めさせていただく所以であります。とはいえ、客観的には、おそらく8月か9月に一度、経済が順調に推移すれば、2008年の1-3月期に一度利上する、ということになるのでしょうね。
外れた事に対して、しっかりと対策を立てて次回以後に反映しているんならまだしも、外れた事実をごまかしたり言い訳したりするのに力を注いで恥の上塗りをしているように見えてしまうんですよね。というか、上げる時と下げる時の非対称な行動は、そもそも「経済情勢判断にバイアスがかかっている」事の表れなわけで、そこからしっかりと見つめなおして欲しい。
「日銀は経済見通しに自信を持っていない」という衝撃的な話を本石町日記さんから聞きましたが、そのリスクに対応したmin-max的な対応が利上げ迅速・利下げ嫌々であるとするならば、「日銀が恐れる何か」はインフレのみであって物価安定ではないという事にならざるを得ないわけです。やっぱり未だに「インフレファイター」だと思っているのでしょうか。 もし、日銀が自らの存在目的をこのように勘違いしているとするならば、文字通りのガバナンスという意味でインフレターゲットのような枠組みで物価目標を与える強い統制が必要という事になってしまいます。 独立性を維持したいんなら、どうすればよいのか、わかっていると思うんですがねぇ。
この1年、日本の一人負け(為替、株、景気)の状況を作り出しておいて、何事も無く過ぎたと思う感覚が、今の日本を作り出したんでしょうね。この1年、確実かつ大幅に日本の世界におけるプレゼンスが下がってしまったと思います。失われた15年間は先進国の中での地位低下でしたが、今回は、世界全体での地位低下ですから、天然資源のない日本にとって、これは一大事じゃないでしょうか。
ガバナンスの問題については、システム面と人の面がありますが、今の問題はむしろ人の問題じゃないでしょうか。何しろ、日本を金融大恐慌に陥れた戦犯の一人が財務大臣として日銀をサポートしているのですから、システムを整備してもどうしようもありません。
ところで、次回4-6月期以降のGDP成長率は、日銀のいう潜在成長率(そんなに低い分けないと思うが)1.5~2%を下回って推移するでしょうから、次回の利上げはしばらくないんじゃないでしょうか。支離滅裂になっている日銀理論の中での最後の砦は、潜在成長率を上回るGDP成長率=需給ギャップの拡大=将来の物価上昇リスク ですから。昨日の総裁コメントでは、物価下落でも金利引き上げ可能といった部分の前段が重要ではないでしょうか。
それにしても、最近の景気指標は非常に弱いのが目立ちますが、それに全く言及しない日銀月報って、神様が作っているのでしょうか。
No Newsとの事ですが、こんな事を書いている新聞もあるようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070518-00000000-fsi-bus_all 非効率なところに資金が使われるって・・・今、資金需要が旺盛なのは輸出製造業くらいではないでしょうか(こういうのどこで調べたらよいのでしょうかね)。だとすると、輸出製造業に資金が回るのが良くないと言っているのかなぁ。 というか、サンケイ記者の解説で金利とモラルハザードを絡めて説明してるのは凄く違和感ある。モラルハザードというのは、そもそも「返済しなくても良い」「一回破産すればOK」ってな行動に対して使う単語であって、金利が高かろうが低かろうが行動事態は変わらないわけで。逆に金利上げすぎると逆選択が始まるんじゃないかと思ったりして。
非公開さん、ウケてもらってありがとうございます。
うさこさん、どうもです。8月利上げ派ですか。私は分からない派です(笑)。強いて言うと「できたらないいね派」でしょうか。エントリー内容で不明な点があるのは心苦しいですが、こちらこそ今後ともよろしくです。 Texas Longhornsさん、gobusataです。ご指摘の件は忘れておりません。ところで、2月に利上げしてなければ、迷いもなく7月に祝賀&敗北エントリーアップしようと思うのですが、2月利上げの位置づけはどうすりゃいいでしょうか。ご解説いただくと助かります。
後ろを見ようさん、なかなか粋なハンドルネームですね。景気再加速を確認後の利上げには私も賛成です。外すと悲惨であると認識しているからこそ、日銀はスケジュール感を否定していると私は推測するのですが。予告ホームランをして、空振りすると超かっこ悪いですからね。
飛車さん、どうもです。インフレターゲットとはいかなくても、時間軸政策(物価が上がるまで利上げしない)はもう一回やった方が安全に見えると思います。 通りすがりさん、どうもです。需給ギャップがプラスかは潜在成長率の測定が難しい(かなり幅がある)だけに、怪しいかもしれません。ガバナンスはまず政府がどう判断するかが重要なポイントでしょう。なお、月報は私から見ると神様級に優秀なエリートが作っているのは間違いないです。
飛車さん、どうもです。私がサンケイ記事の解説をするのは難しいです。サンケイは確かブログをやっているので、そちらの方で試しにコメントしてみるのも一考かもしれません。低金利のモラルハザードは私自身は理解しにくいです。
いつもありがとうございます。理解できないのはエントリーの内容ではなく日銀のスケジュール感や利上時期の方です。すみません。利上予想時期がみなさんより早まってしまうのは、いざと言う時損失を回避させなくてはいけないと年頭にあるから、そこを意識したオペレーションになるからと思います。
You can regard February raise of call rate as an extra contractionary shock which was not foreseen as of May 2006.
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
うさこさん、どうもです。スケジュール感は私も理解できないです、というより理解できる人は皆無ではないかと。日銀も含めて…。みんなより早い時期を予想して当たれば、栄光の独り占めでしょう。外れると…、トホホですが。
Texas Longhornsさん、どうもです。了解しました。キーワードの件は対処してみました。スパムでよく使用されたワードから、普通に使われそうなものを除外してみました。試してください。
非常に久しぶりの書き込みです。
国内でうだうだとした議論が続いていますが、上にも書かれているとおり日本の存在感の低下ははなはだしいです。 利上げによるコントロールよりも、経済の活力復元(言うは易し・・・)が強く求められている時代のように思います。従って、利上げ論自体が、ことば遊び、ナンセンスに映ってしまいます。 海外にいれば、日本の金利水準は馬鹿げた低さに見えますし、すぐにでも投資したいような誘惑の起きる国になっています。 ところが、国内を見渡すと、これが活力低下というのでしょうか、活気が弛緩しています。好調な海外の恩恵を受けているダケといっても良いほどなのが国内経済情勢ではないでしょうか。基盤は危ういと思いますよ。 金利を上げたって活力ある海外への投資は止まらないでしょう。活力がなければ物価も上がりません(中国や豪州などの地価、物価の凄まじいといってもいいような上がり方を感じれば、老化する日本が少しわかるかもしれません)。経済の土台が根っこから劣化してませんか?
元とおりすがりさん、ご無沙汰です。馬鹿げたように見える低金利でありながらも、活力がないのはその通りでしょう。逆説的には、活力がないから金利が低い、とも言えます。グローバルに展開する大企業・製造業と、国内企業群との格差が広がり過ぎ、全体として冴えないように見えるのでしょうか。内需セクターの活性化を促す規制緩和などは初期的にはデフレ圧力を強めるので、なかなか解決策は見当たらないです。
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