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審議委員交代で金融政策の方向性は…
 福間・春委員の後任人事が内定したようである。政府にとっては人選は難しかったかもしれない。もともと財界でそれなりのポストに就く方にとって、審議委員は魅力的なポストとは言い難い。給料は下がるうえに、小難しい業務が多く、フルタイムで拘束され、自由にしゃべるのは難しい。それに資産公開もしないといけないし。これに加え、政府としては、1月の政策判断に際してハト派に回った二人が退任するため、何とかハト系の方を後任にしたかったはず。
 だが、金融政策の企画・立案の職業軍人たる日銀マンに対抗して独自の金融政策理論を展開できる人は、普通に考えると産業界にはいないと思われる(中原伸之氏は例外中の例外)。従って、徐々に利上げしていく現在の金融政策ロジックに異を唱えるのを新たに審議委員になるお二人に期待するのは酷であろうかもしれない。
 ただし、景気判断の面からハト派になる可能性はあるかもしれない。私は報道されたお二人のことはまったく存じ上げないが、三菱商事副社長の亀崎英敏氏は商事の国際情報網を駆使して世界経済の変調を察知して利下げを提案、商船三井フェリー社長の中村清次氏は内航の荷動きの鈍さ(本当に鈍いかどうかは知らない)を景気後退の予兆と捉えて利下げを提案(国内運輸は原油高を転嫁できない苦境にもあるので、この面からも利上げは無理と主張かも)、という事態になったら面白い。でも、それでも二人に過ぎず、これに岩田副総裁が同調しても少数派なので、タカ派路線は変わらない。
 いずれにせよ、審議委員という職を引き受けられたお二人には頑張って欲しいと思う(仄聞するに、就任の打診を断った方も何人かいるようで…)。
 
by bank.of.japan | 2007-03-08 00:24 | 日銀 | Comments(7)
Commented by dell at 2007-03-08 08:38 x
審議委員は学者ではダメなんですか?
経済学者であれば、あの岩田規久男とか野口旭とかあるいは竹中平蔵とか、「上げ潮」路線にふさわしい人材はたくさんいるんですけどね。
Commented by システム5.1 at 2007-03-08 12:16 x
dellさん、すでに3人の学者(岩田副総裁、須田委員、西村委員)がおります。3分の1を占めています。
Commented by bank.of.japan at 2007-03-08 17:48
dellさん、どうもです。個人的には学者が増えてもいいとは思いますが、産業界の方も、という声は根強いように思われます。

システム5.1さん、フォローありがとう御座います。
Commented by 椿ライン at 2007-03-08 21:27 x
 毎度楽しく拝見しております。
 私も今般の財界枠メンバーについて全く知らないのですが、マクロ経済も分かる「商社枠」は重宝がられるのでしょうか(福間さんはディーラー枠?)。どちらにしても、社長・副社長までいかないと、普通のビジネスマンは日銀審議委員にはなれないのでしょうかね。民間のエコノミストやストラテジストの中には、名誉職として審議委員になりたいという願望を持つ方もいるようです。
 BOEや小説・日本国債の例ではありませんが、そろそろ日銀審議委員に外国人が加わっても良い頃かも知れませんね。新日銀法を見る限り、国籍条項などはないようですし。
 ちなみに上げ潮といえば、「上げ潮の時代」で金融政策に触れているのはわずか4ページなんですね。斜め読みしただけですが。
Commented by akipan at 2007-03-08 22:20 x
初書き込みさせていただいてます。
>民間のエコノミストやストラテジストの中には、名誉職として審議委員になりたいという願望を持つ方もいるようです。
ジャーナリストもその願望を持つ方は沢山いるかもしれません。向き不向きは別として(爆)。
Commented by bank.of.japan at 2007-03-09 01:24 x
椿ラインさん、どうもです。ご存知のように官邸人事(ロジはMOF?)ですから、人選はエスタブリッシュメント層にならざるを得ないでしょうね。FEDのラインハート(もう辞めたのかな)とか引っ張りたいですけどね。

akipanさん、どうもです。私の場合、報酬は超大幅なアップになりますからね。でも、あり得ない事態ですから、願望も持ちようもないです。持っている人、本当にいるんですかね。藤原(元副総裁)さんの登板は、営業局汚職事件で日銀信認がクラッシュした異常事態での異例中の異例の人事だと私は思っているのですが。ちなみに、BOEはジャーナリスト(エコノミスト誌)出身者を副総裁にして酷い目に遭っています。
Commented by bank.of.japan at 2007-03-09 01:44 x
ご存じない方のために。BOEの副総裁になったのはペナントレー、エコノミスト誌のエディターです。彼は鳴り物入りでBOE入りしたものの、不倫問題(不倫自体が問題だったのではなく、不倫行為の場所、不倫時における公用車の使用などが問題視された)で、激しいバッシングに見舞われ、辞任を余儀なくされたわけです。当時、私はたまたま現地に赴任しており、「おお、すげえ事件だ」と思ったものです。某社の腕利き記者いわく、「ジャーナリストなんか抜擢するもんじゃねえなあ」と言い、私や当局者(MOFだったような)らは「そうだ、そうだ」とうなずいたもの。藤原さんは例外としても、向き・不向き以前の問題ではないかと(爆)。
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