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「セントラルバンカーズ・ハイ」はあるのか
 三菱UFJ証券の市場リポートのタイトルが「クライマーズ・ハイかもしれない日米株式市場」となっていた(お借りします)。クライマーズ・ハイはご存知の通り横山秀夫氏の人気小説で、 しばらく前にNHKでドラマが再放送された(私はこれで見た。本は未読です。すいません)。クライミング中に興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺するのだが、興奮が解けると今度は恐怖感がぶり返し、体が身動きできなくなる、という危険な状態でもある。
 リポートのタイトルを見ながら、ふと金融政策運営でも該当する状態があるのかな、と思った。仮にあるとするなら、セントラルバンカーズ・ハイと言うべきなのだろう。状況としては、歴史的な政策転換、政府・与党の強い圧力を突っぱねるなどの場面で、精神的には相当な気合いを必要とするため、多かれ少なかれ彼(or彼女)らは興奮状態になりやすい。
 振り返ると、①量的緩和の包囲網を受け、これを突っぱねる声明を出した1999年9月21日②2000年8月のゼロ金利解除③そして今年の量的緩和の解除から利上げ、などが順キレ方向で「ハイ」な時期であった。①と②のハイは瞬間的であり、簡単に鎮圧されてしまった。ちなみに、緩和方向でもハイにはなるが、これは暗い逆ギレの「ハイ」であると思う。
 ③はどうであろう。量的緩和の解除前後、そして利上げまでは「セントラルバーズ・ハイ」が続き、その後動きが止まったかのような様子は「ハイ」が解かれたように見える。利上げで昂揚感がピークアウトし、CPIや機械受注のショック連発で景気腰折れの恐怖感から政策運営がフリーズした、というのなら典型的な「セントラルバーズ・ハイ」で、かなり面白い展開である。
 もっとも、実情はどうかと言えば、コメント欄で先に「ラスト何マイル?」に指摘されてしまったように、まあ自然体に近い状態であるように見える。つまらないですね…。

ps ちなみに日銀マンに「セントラルバーズ・ハイ」が起きる可能性を聞いたところ、「FRBのように利上げを淡々と続ける局面ではないか」という。中立金利に向けて小刻みに利上げする手法を取っていたら、日銀政策委は危険な「セントラルバーズ・ハイ」に罹ったかもしれない。そうしなくて良かったね。
by bank.of.japan | 2006-10-18 19:30 | 日銀 | Comments(4)
Commented by ラスト何マイル? at 2006-10-18 23:38 x
①に1票です。
それに比べると、③などまだまだ平常心の世界だと思います。
Commented by bank.of.japan at 2006-10-19 13:42
ラスト何マイル?さん、ご無沙汰です。①の時は、鼻息荒かったですよね。あのキレは意外と好きだったりして(笑)。③は、同感です。
Commented by deacon_blue at 2006-10-29 17:59 x
☆ はじめまして。殆ど通りすがりに等しい者ですが,宜しくお願いします(殆ど記念パピコ並ですが^^;)。この「何とかハイ」という状態は,1980年代のジョギング・ブームの中で「ランナーズ・ハイ」というのが言われるようになってから,亜流が一気に人口に膾炙したようです。
Commented by bank.of.japan at 2006-10-30 11:11
deacon_blueさん、どうもです。確かにそうですね。一時期、ジョギングをやっていた頃、「ハイ」な状態を多少経験したことあります。ここ数年は走りから遠ざかっておる状況で(笑)。今後ともよろしくお願いします。
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