日銀、本日はなんと1兆5000億円の即日供給であった。一発の即日としては恐らく過去最高である。記憶は定かでないが、9.11のテロのときに1兆円二発、イラク戦争勃発の時に1兆円という即日供給があったと思う。それを上回るオペであった。先日付でもオペを打ちまくり、この結果、当座預金残高は増えた。岩盤掘削のスピードがやや速くて掘り過ぎたもんだから、埋め戻しのオペをやった格好である。運用されないヘドロ状の当座預金や“動く郵政預金”の存在など複雑な地層を誰も掘ったことがないので、下手糞なオペと言うのは可哀想かもしれない。
航空機の操縦に例えると、意図せざるして「タッチ&ゴー」になったのかも。着陸の進入角度がやや深く、着地の衝撃が強かったために機体(金利)がバウンド(跳ねる)してしまった感じだ。埋め戻しのオペで当座預金が増えたのは、高度を上げた操縦に戻ったように思える。 昔、飛行機で帰郷したときのことを思い出した。低く垂れ込めた雲と強い雨で視界が悪い中、私の乗った飛行機は着陸態勢を取ったが、着地寸前でジェットを猛然と吹かして上昇。これを何度も繰り返した。知り合いのパイロットによると、視界が悪い時は計器飛行しつつも、着陸時は有視界になるのだそうだ(空港が高地にあり、雲がかかりやすく、近くに高い山があるので、着陸進入コースが制限される、とも聞いた)。滑走路が目視できるまで何度も着陸を試みたのだろうが、私は生きた心地がしなかった。スチュワーデスらもやや緊張気味で、私の経験上、着陸時に本気で拍手が巻き起こったのはこのときだけである。 本当の岩盤(郵政含む準備預金)に接触せず、埋め戻しに入ったという意味では、上記のような操縦であったのかもしれない。金利バウンドは結果的に「岩盤圏」への到達を告知する“目覚まし効果”はあったのだが、狙ったというよりは胴体着陸によるたまたまの副次的な効果だったのかもしれない。ロンバード水準が低過ぎて金利のバウンド余地が乏しく、ヘドロ化した当座預金が流動化しにくいことも調節を難しくしているのだが、これについては別途機会があれば詳述したい。当座預金、利上げされるまで10兆円を割らんかもしれん。
by bank.of.japan
| 2006-05-29 21:23
| 日銀
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Comments(9)
日銀の人事評価体系では、確か数年前から成果主義が導入されたと記憶しています。ミッションとして、スムーズな流動性吸収があることは想像に難くなく、調節担当の方々心中お察しいたします。もっとも、最近のコール市場のボラティリティ復活は、本来あるべき姿に回帰したものと捉えるべきであり、日銀がバタバタする必要はないと思うのですが。
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北斎さん、どうもです。もともと岩盤に当たると翌日物金利にさざ波が発生するのは予見されており、ちょっとタイミングが早かった、という感じでしょうか。政策委はタカ派ですので、金利が動いているのを歓迎しているのかもしれません。とは言っても、市場局としては金利がロンバードに張り付くのも変なため、供給オペでなだめている、という構図と受け止められます。「概ねゼロ%」という調節方針は達観すると「ロンバード以下の水準」なので、調節方針に違反しているわけでもないので、人事評価につながる話ではない、と思います。今後ともよろしくお願いします。
BOJとしては、ロンバードの活用(シートベルトの活用かな)をして欲しいのでしょうね。操縦が安定するので、、、。
30兆円さん、どうもです。そうとも言えない面があります。ロンバートが主役になると、オペ(or調節)をしていない構図となるうえに、当座預金が日銀のコントロールを離れて増えていきますので…。深読みすると、「やっぱ利上げしないと当座預金は減らないよね」という声を上げさせたいのかも(こう書くと市場局は怒るでしょうが。
先週金曜日に発表された日銀の「2005年度の金融調節」では、「量的緩和政策下での当預残高と無担O/N コールレートの関係をみると、当預残高が郵政公社を除くベースでみて10 兆円を超える水準では、レートがほぼゼロ%に張り付いていることが分かる」という記述があります。最初から分かってたということですかね。その割にはバタバタですが。
公定歩合の引き上げという珍解説も出ていたようですが、ディレクティブ実現のためのコストは厭わないはず。ロンバードの引き上げはテクニカルでは済みません。ところで、今回、欲を言えば、26日の9時20分に即日オペを打って欲しかったなあ。
半分スケベゴコロがあって、26日は敢えて打たなかったのでしょう。
でも、市場の反応が恐らく調節担当者の予想以上に大きくなり、慌てたというのが真相かも。半ば、調節の失敗みたいなものですよね。
オレンジさん、どうもです。分かっちゃいたけど、ドタバタ感が滲んだ、という感じでしょうか。
システム5.1さん、どうもです。公定歩合引き上げ説、メリット・デメリット考えると、実現性は乏しい。でも、唱える方がいると、ノイズになるんでしょうかね。ポジションに出たりして?。ちょっと厄介。 レレレのレーさん、どうもです。冷や汗かきながらのタッチ&ゴーだったんでしょうかね。いずれにせよ所要は遠いです。
そのとおりに思います。ただ、そう書けなかった(笑)。>レレレのレーさん
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