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当座預金、20兆円割れの先=どこかで岩盤に衝突するかも
 28日のインタバンク市場は、日銀ノーオペなら当座預金残高は恐らく20兆円を割れる見込みだ。そこから先の展開だが、来月に入ってからも、過去にやった供給オペの期落ちやら、銀行券・財政等要因の不足などを経て淡々と減っていく見通し。あまり細かく見ていないが、来月末には10兆円前後まで落ちていくようだ。ただ、その過程で岩盤みたいなものに衝突し、誘導対象となっている無担保コール翌日物金利が上がる場面があるかもしれない。金融調節上、岩盤を無視して当座預金を減らすと翌日物金利が上がる、すなわちゼロ金利政策を維持できなくなるので、当座預金の減少は岩盤付近で停止することになる。
 なぜこうなるのか。これは①運用を断念した超過準備の存在②準備預金制度非適用先の滞留資金③郵政公社の『ブタ預金』-などが存在するため。量的緩和を解除して利上げに至る際、当座預金が所要準備(郵政公社含めて約6兆円)まで減り、それから利上げ、という風に普通は考えられる。ところが、そうはいかないのが難しいところである。例えば、①のような状態になった超過準備は、ゼロ金利の下では、当座預金に置いても、市場で短期運用してもほぼ同じことなので、滞留し続ける可能性が高い。運用すると事務など手間がかかり、しかもほとんど益も出ないわけで、資金部門をリストラしたところは当座預金に超過準備を置きっぱなしにする。
 ②のケースでも似た状況ではあるが、まあ額的にはそれほどでもないと思われる。③は結構厄介な事情もあって簡単には説明しにくいが、日銀預け金は2兆円で済むのだけど、公社特有の要因もあって、それ以上の金額を預けざるを得ない状況にある。従って、①、②、③の合計は場合によっては10兆円以上に上る可能性もあり、仮に合計が12兆円とすると、そこが当座預金の岩盤となる。これをぶち抜こうとして強引に吸収していくと、①~③以外の金融機関が資金不足となり、市場調達を強めるので金利が上がる、という構図になると思われる。
 結論としては、当座預金は所要まで落ちない、落ちないままゼロ金利は解除される。逆説的には、解除して金利が上がることによって、少なくとも①、②のお金は市場に出て行くわけだ。③の複雑な事情は別途エントリーで取り上げたい。
by bank.of.japan | 2006-04-27 21:35 | マーケット | Comments(6)
Commented by k at 2006-04-27 21:56
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Commented at 2006-04-28 10:49
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 馬車馬 at 2006-04-29 07:21
こういった事情がある場合、むしろ所要額が(少なくとも短期的には)10兆円になったとみなして金融政策を考えたほうがいいような気がしますね。
Commented by bank.of.japan at 2006-04-29 11:17
馬車馬さん、ご無沙汰です。ご指摘の通りで、特に郵政公社は預け金を一定にするコントロールは当面はできないとみられ、10兆円前後を所要とみなしたほうが現実的かもしれません。この公社要因の解説は別途行いと思います。
Commented by 馬車馬 at 2006-05-02 19:42
どうもご無沙汰しておりました。最近ネット引きこもり(ネットに引きこもるというよりも、ネットで引きこもる状態。自分のブログ以外には一切コメントも書かなければTBも送らないという・・・)が悪化しておりまして。

1,2については、金利がゼロであるからこそ存在するという側面もあるわけで、そうなると金利が上昇した瞬間に1と2が剥落して準備預金が数兆円急減、という可能性があるのかもしれませんね。今更準備預金額に金融政策上のインプリケーションを見出そうとする人などいないとは思いますが、日銀は言い訳のひとつも考えておいたほうがいいのかもしれません。

3の郵政公社預け金は全く知らないトピックですので、エントリー楽しみにしております!←檄
Commented by bank.of.japan at 2006-05-02 20:18
馬車馬さん、引きこもり状態ながらコメント頂き恐縮です。公社預金の件、檄を入れられた以上、頑張るつもりです(笑)。
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