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今ごろ気が付いた表現修正=日銀、中立金利の臭い消す
 今ごろ気が付いた私がちょっとマヌケなのだが、日銀は量的緩和の解除プロセスに関する表現を変えていた。具体的には、中立金利を目指すイメージを巧妙に消し去ったわけだ。
 昨年秋の展墓リポートでは、解除プロセスについて「極めて低い短期金利の水準を経て、次第に経済・物価情勢に見合った金利水準に調整していく、という順序をたどる」と説明していた。
 ところが、量的緩和を解除した際の声明では「無担保コールレートを概ねゼロ%とする期間を経た後、経済・物価情勢の変化に応じて、徐々に調整を行う」となっていた。
 私が見落としたのは、恐らくは中立金利への調整イメージが強く印象に残っており、解除の声明文に目を通したときに、表現が変化した部分に脳が感応しなかったのだろう。お恥ずかしい限りである。
 もともと企画局は想定問答のプロであり、特に今は作戦要綱の名手がいるだけに、突っ込まれないための表現工夫が一段と凝らされているのは当然であった。昨年秋の展望リポートが、中立金利への調整をイメージさせたのはマズイと思ったのだろう。突っ込まれても、いかようにでもかわせる表現にしやがったわけだ。
 「情勢の変化に応じて」。うーん、考えたものである。水野委員は知ってか知らずか解除直後の講演・会見で中立金利論に踏み込む発言をしてしまったが、日銀公式の作戦要綱上からは「中立目指し」の概念は消し去られているわけである。

教訓その① 日銀文章は常時進化する。言質を取られず、やりたいことをやれる表現へ
   その② そのための参謀を常時養成・選抜している
   その③ 進化前の文章については「その時点では完璧であった」と言い張る(多分)
   その④ 従って日銀参謀辞書に「失敗」という概念はない
   その⑤ 故に彼らは(傷のつかない)テフロンマンである

市場インプリケーション でも水野委員が言っちゃったので「中立金利」の概念は当面は残るであろう
by bank.of.japan | 2006-04-21 21:51 | 日銀 | Comments(0)
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