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恐怖の4年サイクル=量的緩和解除は…
 前から書こうと思っていながら、解除騒ぎで書けなかったネタを一つ。それは4年周期で到来する金融市場の危機のことである。このネタ、最初に目にしたのはブログ巡回先の「投資銀行家への道」さんのところで、それから「Economics, Technology & Media」さんも取り上げられた。この4年周期をサッカーW杯に重ねるか、米大統領選挙のサイクルに関連付けるかは、人それぞれであろうが、1990年以降は確かに金融市場はろくなことが起きていない。個人的に思い起こすと、90年バブル崩壊の始まり、94年米利上げに端を達した債券市場の動揺、98年は金融危機、2002年は株価急落などである。いずれも取材当時のことが思い起こされ、それぞれ大変な目に遭ったなあ、と感慨にふけったりした。
 そして2006年である。日銀は5年も続けた量的緩和を解除した。もちろんデフレ脱却&持続的な景気回復を見越した措置であり、“低金利によるバブル発生を懸念する”政策委員会メンバーらの念頭には「恐怖の4年サイクル」など存在しないであろう(解除に反対したとみられる中原真さん除く=意思貫徹でしたね)。メディアも総じて楽観論に傾斜し、先行きはノープロブレムといった感が強い。
 私は天の邪鬼というか、バブル崩壊以降のマーケットに長らく接したせいか、日銀のビューとは逆張りしたいせいか、恐怖のサイクルが気なって仕方がない。総強気の中で次の悲観が生まれつつあるのではないか、米国を中心とする世界の成長サイクルが狂うのではないか、主要国の金融引締めがオーバーキルにつながるのではないか。
 職業上、逆張りが当たるのは結構だが、実生活への打撃はでかい。日銀の量的緩和解除が凶兆に見えて仕方がない私としては、「福井日銀」の運勢が恐怖のサイクルを断ち切るほどの強運であって欲しいと願う次第である。心配し過ぎですかね。
by bank.of.japan | 2006-03-28 20:54 | マーケット | Comments(5)
Commented by Texas Longhorns at 2006-03-29 05:48 x
I will tell you a good tip. If you are that worried about the future course of Japanese economy, you can hedge that risk by short-selling the Japanese assets such as Japanese equity or real estate related funds.

If you in fact haven't short saled Japanese assets, perhaps that may be because you are not that much worried about the future course of Japanese economy.
Commented by SAKAKI at 2006-03-29 09:48 x
いつも読ませていただいてます。
魔の4年サイクルの件ですが、アメリカが中国を潰すために、今の好景気を敢えて高金利により減速させるような気がしてなりません。考えすぎでしょうかね。
私もいい加減なブログをやってますが、勝手にリンクさせてくえださい。
Commented by bank.of.japan at 2006-03-29 11:24 x
Texas Longhornsさん、どうもです。貴重なアドバイス有難うございます。SAKAKIさん、コメント有難うございます。リンクもどうぞ。なお、好景気の最大受益者は米国自身なので、敵対者(中国)を疲弊させるために自国も苦しむ不況策を意図的に取ることはないと思います。不況になる場合は意図せざるもので、その場合は多かれ少なかれ世界経済は一蓮托生となりそうです。景気は下降しても、軽度の調整で済んで欲しいものです。
Commented by flautebanker at 2006-03-31 00:47
再度とりあげていただいてありがとうございます。so far so good,,,って感じですね。
Commented by bank.of.japan at 2006-03-31 12:51 x
flautebankerさん、こちらこそ多謝です。将来を知り得ない以上、経済の「安全祈願」を神に祈るしかないですね…。来年の今ごろ、笑っているのか泣いているのか、ドキドキものです。
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