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解除の論点整理①=縛りを解いた日銀は不安、だよネ
 量的緩和政策の解除で思いつくことを論点整理してみた。
・解除のテクニカルな側面はほぼ予想通り。
 即日金利誘導(ゼロ金利)に復帰
 量の削減は概ね自然体(3-5カ月)
 rinban(国債買い切り)は継続(銀行券が減ると減額→時期は不透明)
 ロンバート活用を促進&利用無期限の臨時措置を継続
・今後の課題
 ゼロ金利解除(利上げ)がいつになるのか(夏場に向けて一回?)
 その際のコールレートの誘導目標(0.25%?)
 公定歩合(ロンバート適用金利)の引き上げ幅(0.40%?)
・評価
 解除はそれ自体は瞬間芸に過ぎない。気合さえあればいい。問題は、成功かどうかは今後の経済・物価情勢次第である、ということ。向こう1年内に景気が失速ないしは物価がマイナスになると、二度目の失敗。シベリア送りとなってしまう。私はまだ先行きには懐疑的である。祈るしかない。
・報道面の感想
 いろんな記事が出るものだ、とある意味感動
 国営放送にICBMを打ち込まれた…(特殊法人による特殊法人の…)

それにしてもマーケットのみなさん、
「時間軸からの縛りを解いた日銀は不安、ですよね?」
今までは日銀が何を言ってもCPI時間軸が期待安定のアンカーとなっていたが、これからは何もない。スーパーVaRショック、起きませんように。


追記 総裁は会見で「月内は30兆円」と言っていたので、年度内は事実上のダブルターゲットとなるわけだ。とにかくコインの裏を表にしたかった、といわけだろう。かと言って日銀が期待するほど利上げが早くできるかどうかは分からないと思うのだが…。
by bank.of.japan | 2006-03-10 19:51 | 日銀 | Comments(17)
Commented by 窓際エコノミスト at 2006-03-10 20:28
基本的には、量的緩和を解除しても何も変わらないと思う。
だから、福井総裁はそのうちに(あるいは、すでに?)、「何も変わらない」と言い出すと思う。でも、もしもそうなったら、自ら打ち出したハズのゼロ金利の効果を否定し続けた速水さんと同じ轍を踏むことになり、日銀総裁としての末期症状を呈すると思う。
そうならないように。

長らくの量的緩和政策で、しかも、それを積み増してきて、「30兆円さん」まで出たのだから、福井総裁はこれからの残り2年間のワンポイントみたいになってしまった感がある。しっかりと金融政策を正常化して、本命の武藤さんに引き継いでほしい。私は武藤さんに期待します。
Commented by 窓際エコノミスト at 2006-03-10 22:30
どうも低調なので、お邪魔虫の窓際エコノミストがもう一度。

今回の量的緩和の解除の決定とは直接の関係はなくて、私のゲスの勘ぐりに属することなのだが、2000年8月に当時の速見総裁がゼロ金利を解除する大失敗をしたにもかかわらず、政府、というか、小泉総理が辞任させずにさらし者にしたのは、今回の例のメール事件で民主党の前原代表をさらし者にしているのと、とてもよく似ている、と考え始めている。ややはしたない考えかもしれないが………
「本石町日記」さんでは、2度目の失敗はシベリア送り、なんてとても抽象度の高いことをいっているが、私は再びさらし者説を取る。私の説が当たっているとすると、物価のゼロから2%の「理解」についても、日銀は総裁のクビをかけたコミットメントではないと主張するだろうから、外しても総裁を辞ないという点では、結果的な責任の取り方は政府と日銀は妙に一致していたりする。
Commented by tomber at 2006-03-10 22:53
日銀が示した「目安」は、目標でも参照値でも無いそうですから、総裁のクビ云々なんて考えてもいないんじゃないでしょうか?
私は、日銀のこういったコミットメントの弱さが市場の疑心暗鬼を呼んで、却って日銀の手足を縛っているんじゃないかと思っているのですが…。
Commented by 窓際エコノミスト at 2006-03-10 23:00
ん?
「コミットメントの弱さが(中略)却って日銀の手足を縛っている」てのがよく分からないけど。私の頭が悪いだけかも。
以前のコメントにも出したように、グリーンスパンみたいにうまくやれないからインフレ目標を、というのがバーナンキの世界。何の縛りもなしに、グリーンスパン以上にうまくやってやる、というのが自信過剰の福井の世界じゃないの?
Commented by tomber at 2006-03-10 23:30
日銀のコミットメントが弱い⇒物価が下ぶれ始めた時に市場は日銀が「目安」を守るかどうか信じきれない⇒市場が先に動く⇒後手に回った日銀の取れる手は限られてしまう、という連想なんですが、トンチンカンだったかも。
自信過剰な日銀が市場の先手先手を取ってくれればいいのでしょうけど。
Commented by 30兆円 at 2006-03-10 23:44
今回の印象は、当局の企画は改めてスタッフとして優秀だと関心しました(個人的に、昔、大手証券と言われていたところでの企画の経験が長かったので、事務方の苦労はなんとなく分かる)。
事実上、殆ど拘束力の無い「目安」という数値を取り入れるだけで、政府のプレッシャーをかわした(竹中大臣の力が凋落していることも顕在化した)。福井総裁のコメントを聞いていても、日銀は殆どフリーハンドに近い雰囲気だ。更に、債券市場参加者は「短中期は買ってもいいかなー」とのセンチメントも少し出始めている。日銀との距離が遠い株式市場に至っては、当面はゼロ金利が続くとのアナウンスに素直に買いで反応している。株式市場関係者が日銀とのコミュニケーションを重要視していないことは先々心配だ。企画の苦肉の策での中央突破は、政府からのプレッシャーを上手く回避し、市場へのあく抜け感をもたらしたと思う。
Commented by 30兆円 at 2006-03-10 23:53
しかし、今後の市場は日銀の度々の前傾姿勢(地ならし)を今後もあじわうであろうし、一方で、政府のこれまで以上のけん制にも振らされるであろう。新政権のノルマは参議選での勝利である。日銀は、骨太の方針を確認した上で、小泉デフレ脱却宣言に呼応するようなタイミングでの利上げを行うしかない。ワンチャンスは夏場だろう。日銀幹部は、6月の自社の人事ともども9月の総裁選に最大の関心を払うことだろう。私のハンドルネームも今月中が賞味期限か(笑)
Commented by 壁際エコノミスト at 2006-03-11 10:59
コミットメントが弱くて、フリーハンドを確保した自信過剰の福井体制、との窓際エコノミストさんに一票。
コミットメントが弱いから市場の期待が定まらない、との本石町日記さんにも一票。
でも、実体経済が強いから特に問題はなく、あと2年間は乗り切れる、との私にも一票。
Commented by 胡桃 at 2006-03-11 12:23
日本経済にとってもっとも大事な政策委員会をさぼった委員1名はだれですか?政策審議委員であることはあきらだけど、年俸2000万とってて欠席するようなのは、首にすべきでは?
1ヶ月後の議事録を見ればわかることですかね。

それは、おいといて、今回の解除で否定的に騒いでいるのは、国民に個人国債を含めて債権を売りたい連中だけじゃないのですか。自ら金融取引を自腹でできない人たちが騒いでも意味ないっすね。株価が政策の妥当性を示すし、株価によって日本の経済(実需)は動くわけで。いまは、銀行に小額預金(30万~200万)より、株でネットトレードする方が利回りいいわけで、量的緩和で債権金利を騒いでも意味ないと思いますが。
Commented by bank.of.japan at 2006-03-11 16:01
みなさん、多くのコメント頂きありがとうございます。とりあえずは今後の経済・物価情勢が日銀のシナリオ通りに動くが見守るしかないです。心配なのは、時間軸のアンカー無き日銀の市場との対話がうまくいくかどうか。中立金利(日銀がどう見ているか不明)に向けた水準調整の第一歩(ゼロ金利解除=利上げ)が試金石ですね。
それから胡桃さん、どうもです。体調不良によりやむなく欠席となったようです。
30兆円さん、ディレクティブに合わせてハンドルネーム変えていきますか(笑)。
Commented by 祝辞 at 2006-03-11 17:01
長きにわたる猿芝居がようやく終焉したことは悦ばしいことではありましょう。終焉したことを機にここらで本質的な中央銀行論があってもよさそうなのでは?題して、「日本銀行のような中央銀行は必要か」。なまじ、頭があるから余計なノイズが発生し、民衆はいらん危害を被る。現在の日本銀行の業務・人員は大幅に圧縮し、アウトソースできるものはどんどん外に出し、通貨の基本的な運営にかかる業務と決済のインフラ業務・整備だけでいいのでは?
Commented by 体調不良 at 2006-03-11 18:15
常時体調不良の私も、会合の結果もさることながら一世一代の当該会合を「体調不良」とのことで欠席した者がいたことには驚いた。誰だかは当日の発表文の出席者名をみれば即分かる。よほどの体調不良だったのだろうが、これはきちんと説明すべきだろう。「体調不良」だけでは納得いきませんぞ。お得意のアカウンタビリティはどこへ行った?ちなみに彼の年収は2758万円、当方の4倍也。
http://www.boj.or.jp/about/about_f.htm
彼に限らず、ここもと日銀の役職員の給与は増加傾向にあるも驚きだ。
Commented by ガセネタ at 2006-03-12 02:23
体調不良どころではなく、かなり、、、との噂も聞きましたが、真偽の程はいかに? 新法になって初めての辞任もあったりして。。。?
Commented by 胡桃 at 2006-03-12 11:03
政策審議委員は、個人ではなくってその職責が大事なんですよね。であれば、その職責を果たせないのであれば、「新法になって初めての辞任」とかの問題ではないとおもうのですが。不慮の事態でることは予知されえる危機管理の一環であって、欠席1名と、欠員1名の意義は、日本の金利政策過程が正当がどうかの境目だと思います。へたすれば戦前のように軍部独走で、欠席者が多くでて、軍事国債引受などという将来どえらい行動にも繋がりえるわけでしょう。本人の状況うんぬんの問題ではないと思う大事な事柄だと思いますが。
Commented by Baatarism at 2006-03-13 10:06
僕のブログに書きましたが、日銀はゼロ金利解除の時の「失敗」について、たまたまアメリカのITバブル崩壊と時期が重なっただけであり、そうなったのは政府の横やりで解除時期を先送りさせられたせいだと考えているようですね。
だから今度「失敗」しても、日銀は何か別の要因のせいだと考えるのではないでしょうか?
Commented by 馬車馬 at 2006-03-13 19:12
論点整理どうもありがとうございます。日銀のお役所作文はどうもマジメに読む気がしないので助かります。このあたりを元に明日くらいまでにエントリーを書きたいところなのですが・・・

ところで、「30兆円を10兆円くらいにまで減らすのは3-6ヶ月かかる」、という件ですが、これは「足の長い資金(確か最長で8ヶ月くらい?)で当座預金残を維持してきたので、それを2ヶ月で減らそうとすると満期1ヶ月とかの短期資金を集中的に削る必要があり、資金ショートが偏在してしまう。そうすると金利が上がってしまうのであまり短期間に当座預金残を減らすことは出来ない」という理解で正しいでしょうか?次のエントリーを考えていて、ふとこの考えが正しいのかどうか不安になりまして・・・。
Commented by bank.of.japan at 2006-03-14 14:18
馬車馬さん、どうもです。量的緩和が長く続いただけに、金利をゼロ%近傍で推移させるために、どの程度の当座預金があればいいのかが読みにくくなっており、日銀としては自然体(強引な資金吸収オペは打たず、なるべく資金供給オペの期落ちを利用して当座預金を減らす)で量を削減する考えだと思われます。馬車馬さんのご理解で概ね正しいと思います。
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