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月刊『現代』の感想=読み物としてもいまいち
 見出しは正直惹かれた。「武藤日銀誕生す=福井総裁早期退任論も浮上」ときたからだ。これは無視するわけにはいかない。何が書いてあるのか、という興味はわく。ところがその内容だが、???であった。前回の方が内容はともかくインパクトはあったのではないか、と思う。
 今回の記事は「細かく事実を押さえている、正しい主張もある、しかし解釈および結論がおかしい」であろうか。まず人事の動きは意外に正しく押さえてあった。残念ながら稲葉氏、武井氏、大野氏を福井総裁子飼いの側近タカ派グループとしてひとくくりにした時点で、日銀内では失笑を買ったのではないかと想像される。
 次に水野委員のスタッフ交代を押さえてあったのは目配りがきているが、その意味付けがいまいち不明。水野委員のタカ派言動を抑えられなかった責任との意味なのか。ただ、スタッフはそこまでは干渉しないだろうと思う。反執行部の言動を取った委員は過去に中原伸之委員、篠塚英子委員らハト・タカの両サイドでいたが、そのせいでスタッフが交代したという話は聞かない。
 肝心の見出しに関してだが、武藤副総裁が早めに総裁に昇格する根拠がなかった。ちょっとがっかりである。また、一連の幹部異動が武藤副総裁の意向というのもズレている。
 なお「市場機能の封殺論」に疑問を呈したのは正しい。特に「デフレ脱却が展望できない段階で、市場機能を封殺するなどの枝葉末節の理由で量的緩和を解除するのは筋が通らないのである」との主張は、そーだ、そーだ、である。
 私個人としては、マスコミがほとんと取り上げない技術的に正当な量的緩和堅持の論陣をせっかく張ったのだから、それを軸にして「タカ派(正確には技術的減額派)」撃滅の骨太の論評を書いて欲しかった。いろんな事象を強引に見出しにつなげるから信憑性を失った感がある。「市場機能の封殺論」を詰めていくと日銀マンはまともに答えられないのに。残念である。

・見出しに変換ミスあり、修正しました。ご指摘、多謝。恥ずかしい限りです。
by bank.of.japan | 2005-08-03 21:06 | 日銀 | Comments(3)
Commented at 2005-08-05 03:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by BOJWW at 2005-08-05 10:04 x
マスコミがほとんと取り上げない技術的に正当な量的緩和堅持の論陣をせっかく張ったのだから、「タカ派(正確には技術的減額派)」撃滅の骨太の論評を
→媒体の読者層を考えると、担当エディター段階で間違いなくボツでしょう。
やはり、「武藤日銀」の方が面白いと思います。
解釈や結論のおかしさを承知の上で、面白おかしく書いているようにも読めます。
Commented by bank.of.japan at 2005-08-05 10:56 x
まあ、それが現実なんでしょうね。本石町界隈的には、ネタはそろえたが、料理法が変なために台無しになった、といったところでしょうか。
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