まず日銀が主に挙げてきた量的緩和の効果
・ポートフォリオリバランス(染み出し)→A効果とする ・流動性懸念の払しょく→B効果とする (期待への働きかけなどあるが、話を簡単にするため、この二つに限定) 各効果をもたらす当座預金の質は同じではない。なぜなら、Aは銀行が不要とする準備預金(これが運用圧力となる)であり、一方のBは銀行が必要とする準備預金(流動性需要)だからだ。 従って、当座預金残高目標(=準備預金残高と等しいと定義。話を簡単にするため)が33兆円の場合、内訳の式は以下のようになる。 33兆円=所要準備(4兆円と推計)+郵政公社分(2兆円)+A用の量(変動的)+B用の量(同) 注)最初の二つは制度上積む必要がある準備預金。 札割れ問題に関する政策委員会の議論 ・須田委員や福間委員 流動性懸念が払拭された分に見合って残高目標を減らしてもいいとの認識 →式ではBの減額となるが、Aの効果が依然存在するなら、Bで不要になった量はAに回ってその効果を高めるはず。従って、両委員はまずポートフォリオリバランス効果はないと断言したうえで、減額案を唱える必要がある。 問題は昨年1月の追加緩和5兆円分。福井総裁は先の会見で、同じ33兆円でも景気が良くなると緩和度は高まり、悪くなると不足するとの認識を示した。いわゆる景気変動に伴って緩和度が変化するという相対性緩和論である。この5兆円は景気サポート用としてCと定義。これを織り込んだ式を作ると以下の通り。 33兆円=所要準備+郵政公社分+A+B+C C(5兆円)は昨年1月時点では景気サポート的だったとすると、調整局面の現在においてはもっと増やさないと同じサポート力にならないはず。 結論 以上の式から分かることは、日銀が量的緩和に詰め込んだ各効果をもたらす準備預金の質は異なり(AとCは同じようなものだが、Bは違う)、当座預金残高目標をB要因によって技術的に調整しようとした場合、AまたはAとCの効果をどうするのか、どうもしないのか、最初からなかったことにするのか、などさらなる説明が必要となり、かなり質面倒くさい事態に陥る。簡単に言うと、ワケのワカラン金融政策になるわけだ。 なお、日銀の本音は、ABCの総計は政治的なパフォーマンスとして増やされたものであり、市場安定や物価・経済情勢に対してはほとんど効果はない、というもの。以上、あぁ疲れた。 もっと精緻なものも作れるだろうが、マニアックな方にお任せしたい。とりあえずザックリなものでご勘弁を。
by bank.of.japan
| 2005-02-28 00:38
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