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最近の色々な出来事に関する感想=日銀成長オペ、ユーロ、JGB
 ツィッターの方に行っており、こちらの更新が停滞した状況でありますので、この間に起きた幾つかの出来事について簡単な感想。というか、時間が経つとあまりコメントすることなくなりますね。まあ、物事というものは実は解説することはそんなにはなくて、取りあえず見守りましょうか、という程度のことなのだろう。

・日銀の成長基盤強化に資するオペ
 これは、矩を越えない、と言っているので、オペ自体は既存の供給手段とほぼ変わらないようなもの。なので、これ自体に関心を集めても意味はない。簡単にやるなら、特オペの名前を変えて存続させるのも手かな、と思う。といっても、それだとあまりに手抜きになるので、少しは工夫はしてくるのかもしれない。まあ、銀行は金余りで、担保もたくさんあり、ニーズはないようでもあるし。成長を願う日銀の気持ちを表すオペでしょう。

・ユーロ
 既に解説は出尽くしでありましょうか。現状、財政バラバラな中で、ユーロの接着剤はECBしかないので、ダメな国の国債は担保にせざるを得ないし、買わなきゃいかんという状況である。個人的には、全体として金融財政の規律を緩めるか、ダメな国は波乱を起こさずにユーロから離脱させる、という仕組みが必要であろう。理想的には欧州合衆国化なのだが、これはハードル高そう。統合にかける政治的意志が改めて問われるところ。当面は様子見。

・JGB
 で、ギリシャの次は日本、という論調が目立つのだが、これは時間軸の問題であり、目先の危機として論じるのはどうかな、という印象がある。もちろん、中長期的には問題になる話なのだが、足元では銀行貸出は減少傾向が続く一方、預金は増大中。つまり、国債買わないとしようがないよね、とホームバイアスは安定的であります。それに、ユーロ危機で株が下落するとJGBはやっぱり買われる存在である。世界の外貨準備は一時ユーロにシフトしたが、やっぱり基軸通貨として頼りないのが確認されたので、円で持つ国も少しは増えるのではないだろうか。

・景気(オマケ)
 景気循環のトラッキングレコードが優れているとされる景気ウォッチャー調査は5カ月連続で改善。特に雇用関連の指数は大きな改善を示した。雇用情勢の改善は安心できる材料で、景気は力強さには欠けるけれどもまあしばらくは良いのであろう。中国など新興国の好調さに感謝である。バブルが長持ちすることを願うしかない。中国については人民元切り上げ要求が強いが、インフレ圧力があるのなら、切り上げは中国にとっても必要なことで、中国が自らのために切り上げのタイミングを決めるだろう。これも見守るしかない。
by bank.of.japan | 2010-05-13 17:07 | 経済 | Comments(2)
Commented by karu at 2010-05-18 23:10 x
昔は機関車は日独でしたが、今中印などの新興国&資源で儲けたあぶく銭を使いまくる国家群がとにかく消費と過剰投資に向かうという資本主義の根源的な諸矛盾を体言してもらってますが、ドイツがEUの中で割り食っているのを見て、かつて米国の双子の赤字だの、中国の国営企業のダイ赤字だのがあっても最後はなんとかなるもので、まじめにやったところが割りをくう図式が見えるので、あまり日本はまじめにならずに。ようは最後は、経済は魔物で。例えば今持っている1200兆円の資産の大半の年寄りの財産なので、この10年でそれが相続税で国庫に入れば赤字解消ですよね。金は墓場までもっていけません、今国税がやることは、次世代に対して禍根を残さない、相続税の完全補足でしょ。これが本当の時間軸効果なんてね。
Commented at 2010-05-19 14:31 x
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