ツィッターでも紹介したが、上記論文がよくまとまっているのでこちらでも紹介します。
中国の不動産バブルは1980年代後半の日本と比較されるが、こちらのレビューではむしろマクロ的な状況を考察すると、1970年代に近いとの見解であった。主な論旨は以下の通り。 ・不動産取引の実需動向や民間部門のレバレッジをみると、中国の現在の不動産市場は、列島改造論から地価が高騰した日本の1970 年代前半の状況と似ている。 →経済成長の発展段階が日本のこの時期とほぼ同程度であるため。例えば、「一人当たり名目GDP(ドル換算値)をみると、現在の中国は、約3,500 ドルであり、これを過去の日本と対比させると、1973 年の水準(約3,800 ドル)に最も近い」といったことや、成長率の推移、都市部の人口比率などがほぼ同程度であることなど。 レバレッジについては「中国における債務主体のレバレッジの規模を、金融機関総貸出の対名目GDP 比で みると、現在の中国は110~120%程度であり、この水準は1970 年代前半の日本に近い」という。 従って、仮に不動産市場の調整が起きても、70年代の日本がそうであったように短期間で再び上昇する可能性があると考えられる。 当時の日本と中国が異なるのは、地方政府の不動産開発が活発であるほか、外資のホットマネーが流入していることで、これらが今後の不動産動向を見極めるうえでポイントになると考えられることだ、としている。 このレビューでは言及されていなかったが、人民元が固定化されていることの影響も無視できない。70年代はニクソンショックが起きて、円は大幅に上昇していった。一方、中国の為替は固定化され、その水準は実体経済対比では緩和的であると考えられる。同時に、固定化によって金融政策の自由度は乏しく、窓口指導による不動産融資の抑止力は限られると思われる。この観点も一つのポイントかもしれない。 レビューの場所は以下の通り。 http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/data/rev10j03.pdf
by bank.of.japan
| 2010-04-01 00:14
| 日銀
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Comments(3)
本石町さんの突っ込みがすべてを物語っていると思いますけれど、あまり(殆ど)参考にならないような気が・・・(^^;
日本の70年代に地べたをはいつくばってきた自営製造業者としては「資金繰り上、どうしても不動産を購入せざるを得なかった」のであって、「不動産を転がすだけで楽して金儲けしたい!」という感覚は殆ど無かった(それどころじゃなかった)んじゃないでしょうか?日本の一般の企業主は・・・。 (80年代後半は、中国の地方政府や成金の方々同様の感覚で不動産に突っ込んで散って行った方々がたくさん居ましたけれども。(^^;)
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大変ご無沙汰しています。遅ればせながら、金融政策の自由度が極めて限られているのは、ご指摘通りだと思います。ただ、中国は4大銀行を含め、多くの大手銀が国有ですので、直接的に融資額や融資先をコントロールすることが可能です。これは、当時の日本のMOFよりもパワフルなのではと思いますが、いかがでしょうか?
今日の中国を日本の70年代と比較する分析はよく見かけますが、変化のスピードは大きく異なりますよね。政治的問題、社会的問題を多く抱えていますが、今後が楽しみな国です。
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