本日は金融政策決定会合。日銀が外債を適格担保にした。一年ほど前のこのエントリーでもちょっと触れたクロスボーダー担保による与信供与が本邦サイドで実現した。このスキーム、実務的にはかなり重い作業だったはずで、関係者の方々は大変であったと思う。ご苦労様であります。これにより、特に在日外資系金融機関の資金繰りセーフティネットはさらに拡充される格好となる。再び金融危機がぼっ発し、担保枯渇でデフォルトする、というリスクはかなり軽減すると期待される。マーケット的にはLIBOR安定化要因となる。
対象は、英米独仏の国債。お気づきでありましょうが、G7のメンバーでありながら、適格対象に入っていない国がある。わが愛すべきイタリアであります。カナダもメンバーだが、それほど国債はない。一方、イタリアは独仏級の発行額があり、しかも格付けの要件は満たしている。で、なぜ弾かれたのか。別な要件が勘案され、総合判断で非適格となった。個人的な好きな国なので、残念であります。ワールドカップではイタリアンブルーを応援しているのだが、クロスボーダー担保では憂鬱な方のブルーとなってしまった。 軽く聞いたところでは、もっぱらニーズの問題であるようだ。イタリアは国際市場で昔から国債発行はアクティブであり、海外による保有比率は高い方だ。ところが、中央銀行の流動性供給の担保として強いニーズがない。これは何を意味するか。中央銀行の取引先(銀行・証券)があまりイタリア国債を持っていないのだろう。じゃあ、誰が持っているのか。(中銀取引先ではない)機関投資家の保有が大きいのでしょう。証券が引き受け、最終機関投資家にはめ込まれる構図であろうか。比較的スプレッドありますからね。 機関投資家における保有分布は良く分からない。万遍なく持たれているのか。それとも、投資家の趣味によって多いところもあれば、全くないところもあるのか。この辺の事情は害債さんの領域かもしれません。補足あれば多謝です(苦笑)。 ニーズ以外で総合判断を左右した要因は…。オペレーショナルリスクなのかな、と思った。まあ、日銀のオペレーションスタンダードに照らすと、どこの国も見劣りするのかもしれないが。リーガルリスクはないとは思うが、日銀はまじめなのでイタリア語による担保関係の法律的なツメを行うかもしれず、そこまで諸々のコストかけるほどのニーズがなかったのでしょうね。 後、潜在的にニーズがありそうなのは、スイス国債であろうか。あまり発行してない印象もあるが、どうなんでしょう。スイス系金融機関からのクロスボーダー担保の要求は高そうに思える。まあ、スイスもこれからたくさん国債出すかもしれないので、要チェック。 ちなみに他中銀のクロスボーダー状況。英米は恒久的or臨時でやっていて、ECBはまだ。もっとも、欧州は既に通貨統合で域内クロスボーダーの状態にあり、あえてその外側に担保網を広げるかどうかということですね。あまりニーズはないかもしれない。
by bank.of.japan
| 2009-05-22 20:54
| 日銀
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Comments(6)
このところすこしまえくらぃから、よくいわれる「ドルと日本株」(ドル高→日本株高)って
関係が、なんとなく「ユーロと日本株」って印象してるんですが、ロイターでも4月末位に 「対ユーロ”ミニ”円キャリー」などといった記事みられたんですが(ミニ、てのがまた泣かせる?) とうぶん日米ともに低金利っていうのがおおむねコンセンサスなんでしょうかね。やはり?
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すみません、呼ばれた気がしたもので。一言で言うと機関投資家(とくに担当者が長くやってる人)はイタリアは嫌いな人が多いと思います。昔結構いい加減なことやってくれましたからね。とか言ってピンとくる人はどれだけいるかわかりませんが。まあ担保から外れたのは別の理由だとは思いますけれどね。
害債さん、どうもです。すいまんせん、つい呼んでしまいました(苦笑)。なるほど。旅行先としては魅力的ですが、国債投資先としては?なところあるのですね…。分かります。
小野さん、どうもです。世界的に当分低金利でしょう。
>旅行先としては魅力的
今年はヨーロッパCLの決勝はローマのスタジオ・オリンピコでやりますから,欧州各国からも羽目を外しに多くの人が訪れるでしょう。わが国前財務大臣に置かれましても…(以下略)
少子高齢化国の国債というのは、たぶん、消費も投資もされなかった「結果」である預貯金が増えたことへの後ろ向きの対応で、ほっておけばどんどん増える。
それでも欧州は、大きな政府で再分配があるから増加の程度は小さいが 日本のように少子高齢化国でアングロサクソン型政策を取ると、国債はとんでもないことになることは分かってきた。 交換型のセー法則で経済を見る経済学者は認めないと思うが、預貯金と言うのはゲームが部分的に終了した結果であって、特に、日本のような高齢化社会は個々人の人生ゲームが終了間際になっていて、部分的が日本全体では部分的といえない状況になっていると思う。 結果である預貯金に、ゲーム場利用代を徴収する政策が必要だと思う。 預貯金はストックだから、この変動はフローにはそれほど響かない。 消費税は需要の構成を変えるので慎重に進めるべきだが、預貯金課税はマスゴミが大騒ぎしなければ大したことにはならないと思う ホームバイアスの正体は共同体意識に関わっていて、これは一種の永久機関の動力だ
EURO SELLERさん、どうもです。羽目を外し過ぎて騒ぎにならないといいのですが…。まあ、サッカーの場合はいろいろ大変です。
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