人気ブログランキング | 話題のタグを見る
共産党・大門先生の質疑(保存用)
 既にドラめもんさんが紹介されているが、歴史的な保存資料としてこちらにもアップしておきます。

第171回国会 財政金融委員会 第15号
平成二十一年四月九日(木曜日)

○大門実紀史君 大門でございます。
 白川さん、一周年ということで、おめでとうございます。
 大久保さんの資料、また今日の毎日新聞の社説もそうですけれども、白川総裁の評価というのはどんどん上がっているようでございますけれども、世間の評価が上がれば上がるほど私の評価は下がるという関係にございます
 一年前とは大違いだなというふうに思うんですけれども、まあ大変な一年だったというふうには、その点は同情はしているんですけれども、私は日銀に一貫して申し上げてきたのは、こういうときですから何もおやりになるべきではないとは決して申し上げているわけではございませんけれども、中央銀行ともあろうものが個別経営、個別企業、個別銀行の中身に入るようなことはおやめになるべきだということを再三申し上げてきたわけでございます。それは、幾ら金融システムの安定とか美辞麗句並べても、結局は市場経済のメカニズムを壊してしまうものになりますよということを申し上げてきたわけでございまして、もう多くを述べる必要はないんですけれども、そういう点でいくと、今回の劣後ローンの問題とかもまたまた踏み出されたなというふうに思っております。
 バブルのときはみんなが踊るというのがありますけれども、こういうパニックのときはみんなが右往左往して、打つ手でいえばもう何でもありと、行け行けどんどんと。行け行けどんどんという点ではバブルのときと似ているわけですね。バブルとパニックというのは、どうしてこうやってみんな同じことをやるのかといいますか、人間というのは浅はかだなというふうに思うわけですけれども。しょせん日銀のこの間の対応も、私は思うんですけれども、しょせん人間のやることだなと。まじめな顔をして議論されているかも分かりませんけれども、大した話じゃないんじゃないかなというふうに私は見ているところでございます。
 CP、社債、国債の買い増し、銀行保有株の買取り、劣後ローンの引受けと、異例の措置だというのは自覚されているようでございますけれども、何といいますか、一回一線を越えてしまったといいますか、人間というのは一度一線を越えるともう行き着くところまで行ってしまいますから、何かもうどんどんどんどん行っちゃっているんではないかという心配を私はしているんですけれども。
 例えば、日銀が今までCP、社債、国債買い増しいろいろやって、これまた買い増しやられますけれども、それに対して市場といいますかマーケットといいますか、反応が良くないとかそれじゃ足りないとか株も上がらなかったとかいろいろあると、更に何かやらなきゃと、何かやらなきゃいけないというふうな、そういう深みにどんどんはまっていくというふうな状況に少しなっているんじゃないかなと思いますけれども、白川総裁、率直な心理状態といいますか、どういうふうにお考えになっているか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○大門実紀史君 先ほど大塚さんの資料面白いなと思って、伝統的、非伝統的の話ですけれども。本当にどんどんどんどん非伝統的な方向に、これ、ずっと右へ行けば行くほど社会主義に近づいちゃうんですよね。これ、自己矛盾なんですよ、括弧付きですけれどもね。括弧付きですけれども、社会主義的な、こうなるんですよね。だから、どうなっているのかなというふうに思っているところでございます。
 要するに、せっかくですから大塚さんのこの表を使わせてもらって言いますと、要するに日本の場合は、この金利政策が手の打ち方がもう余り手数が残っていないと。しかし、何かやらなきゃいけないと。それで、この非伝統的な、やったことないところですね、何かやらなきゃいけないというプレッシャー多分すごいと思うんですよね。そうすると、もう金利政策そのものは日本はアメリカに比べてそんなにばんばんやらなきゃいけないほど、そこまではまだ至っていないんですけれども、とにかくやらなきゃいけないとなると、金利政策でもう打つ手が少ないというか、余りやらない。だから、非伝統的なといいますか、やったことないことをやらなきゃいけないと、何かそんな程度の話じゃないかなというふうに見ていたりするわけですけれども。
 今大事なことを言われたので一つだけ。もういろんな議論する気はありません。一つだけ、国債の話だけ申し上げておきますけれども、銀行券ルールの問題ですね。つまり、今、日銀の発行している銀行券の残高七十七兆円だと。日銀が保有する長期国債の残高の上限は七十七兆を超えないようにするという話ですよね。それが一つの歯止めだというお話をされたわけですけれども。私は、これは先ほど言った両方バランス考えながらとおっしゃりながらちょっと危ないなと思っているのは、逆に言うと、七十七兆までオーケーと、七十七兆までは保有しますというメッセージにもなっているということですね。これはやっぱり気を付けてもらわなきゃいけないと思うんです。
 つまり、本来保有すべきじゃないという立場でいえば、もちろん今撤廃しろという声が多いので、それで逆に反論といいますか、守りますとおっしゃっているのかも分かりませんけれども、余りこの七十七兆といいますか、日銀券の発行残高が上限だと、そこまではやりますみたいに聞こえる場合もありますので、そこは逆に気を付けていただきたいと思いますし、もう一つ意見だけ申し上げておきますと、劣後ローンですけれども、これも日銀はまず自己資本、自力で各銀行が資本増強すべきだと、それはもうそのとおりですよね。二番目が、金融機能強化法を使ったらどうかと、ティア1の関係ですよね。で、劣後ローンですか、これでティア2やったらどうかと。この三つの方法があると、選択肢があると。
 日銀は、その三つ目の劣後ローンでティア2のところを補強する、安全弁として用意したと、こういうふうにおっしゃっておるわけですけれども、これほとんど、金融機能強化法もこの委員会でやったんですけれども、ほとんど使われないんです。使われていないんですよね。北洋銀行だとかありましたけど、あんなのはうさんくさいんですよ。金融庁が頼んだ可能性が高いんですよね。ほとんどニーズがないんですよね。さらに、この日銀の劣後ローンも私ほとんどニーズがないんじゃないかと思っていますけれども、何かやらなきゃ、出しただけみたいなふうに私は非常に感じるんです。
 そんなことを繰り返していると逆に中央銀行の信頼性を失いますので、出すなら効果のある、ニーズがあるという点でやるべきだと思いますけれども、じゃ劣後ローン、私はニーズがないと思いますけれども、どうとらえておられるか、それだけ聞いて質問を終わりたいと思います。

ウケる部分を黒字にしたが、やたらと多かったですな(苦笑)。
日銀3階の43条関係の方々、7階の手段関係の方々、グサグサ刺さりますね。

それからNHKスペシャルの方々、以下の部分はバブル生成・崩壊の本質にも通じます。ご参考まで。
「バブルとパニックというのは、どうしてこうやってみんな同じことをやるのかといいますか、人間というのは浅はかだなというふうに思うわけです」
by bank.of.japan | 2009-04-23 20:21 | 日銀 | Comments(19)
Commented by 39歳無職 at 2009-04-23 21:20
ど素人なので、あまり難しいことは分かりませんが、
この大門議員さんは、この状況下で冷静ですねえ・・・
共産党という、ある意味突き放された立場だから、ここまで冷静でいられるのかもなあ・・・
でも、こういう方が船頭になって欲しいとも思います。
Commented by EURO SELLER at 2009-04-23 22:59
まさに歴史的なやつを私もネットで早速見ました。それ以前にここのブログで大門先生のご高名は伺っておりましたので,名前を見つけた時点でPlayボタンを反射的にクリックしました。(笑)
Commented by PK at 2009-04-23 23:47
共産主義者が、えらそうに。 はやくくたばればいいのに。
金融政策をどうやったって、CPを買ったって社会主義にはならない。
ゼロ金利は、実物の運動が止まったということの反映でしかない。
実物を広範囲に恣意的に無理やり動かすのが社会主義であって、
止まったものを止まったままにして置くのは社会主義ではない。
Commented by piroko at 2009-04-24 00:12
市場システムを擁護するまともな意見を言う役を共産党に奪われるとは・・・。大塚先生や大久保先生は同じ委員会で何をいってるんでしょうか。
Commented by エセ年金生活者 at 2009-04-24 01:21
いつも大変参考にさせていただいております。
やや論点がずれて恐縮ですが、「何かやらなきゃと、何かやらなきゃいけない」という雰囲気に流されて結局皆と同じ行動に走る「小学生のサッカー」現象は、結構いろんなところで起きてますね。かくいう小生の勤務先でも、使い古された施策をあたかも斬新な施策のように掲げるのが横行しているのですがorz というわけでこういう正論を拝見すると、ともかくスッキリしますです、はい。
Commented by 後厄 at 2009-04-24 06:58
初めまして。幸運にも、こちらのブログを
読ませて頂ける幸運に恵まれました。
勉強させていただきまます。
Commented by asd at 2009-04-24 09:27
実体経済の崩壊が一線を越えて、何かもうどんどんどんどん崩壊しているんではないかという心配を私はしているんですけれども。

しかし伝統・非伝統だの○○主義だの、くだらない…。
イデオロギーのために人様の人生犠牲にして何も思わない(むしろ喜ぶ)ような幼稚な人間性は見ていて哀しくなります。
Commented by PK at 2009-04-24 11:43
こういう共産主義のお馬鹿が、春闘で頑張ってしまって玉砕戦に突入するわけだ。
電機業界の危機感の無さはクレージーだ
放心状態だな あれは
Commented by A- at 2009-04-24 19:22
ここ最近の資本主義は、国家も企業も長期5カ年計画なんてものを立てて、モデルケースなんてものに基づいて経営を進めていましたが、実際には硬直した社会主義なものでだから失敗したのかな。

本来、資本主義は行き当たりばったりその場その場に併せて柔軟に行くしかないわけで、何が正解なんて答えは無いのかも。

人間が人間である限り、似たようなパターンで物事が発生するわけですがまったく同じことは起こらないわけだし。青臭くてスミマセン。
Commented by バズ at 2009-04-24 20:50
パニックって哀れな新自由主義と
資本主義を饒舌に語る日本共産党
面白い世の中です
Commented by 348ts at 2009-04-24 22:05
はずかしながら財政金融委員会議事録初めて読みました。
この第15号が特別なのかもしれませんが、本当に読み応えありました。
伝統的・非伝統的の説明など、白川総裁の回答は非常に素晴らしいと思いました(大門さん以外の箇所が特に)。
しかし、そらでこんな回答できるのですか?それとも国会答弁みたいに予め質問が渡されているのでしょうか?
いずれにしても自分はいくつかの疑問が晴れました。

個人的には「マネーサプライを増やせば必ず名目GDPは上がる(実質金利をマイナスにすらできる)」というのが相当胡散臭いことがわかりました。
結局、金融政策万能論者のいうようにマネーをガンガン投入しても、信用乗数が収縮してしまえば効果はでないということですね。
民間が消費・投資を増やす環境作りができないのならば、政府支出はドーピングみたいなもので、いずれ副作用がくるのでしょう。
日銀としては「体温調整はするが、ドーピングには加担できない」といったところでしょうか・・・。
Commented by べん at 2009-04-24 22:08
>パニックって哀れな新自由主義と資本主義を饒舌に語る日本共産党
面白い世の中です

あなたのような方がたくさんいらっしゃれば、この世の中も安泰かもしれませんね。
Commented by bank.of.japan at 2009-04-24 22:12
39歳無職さん、どうもです。個人的にも勉強熱心の方のようです。結果的に正論を言うことが、政権与党に対する論陣なのでしょう。

EURO SELLERさん、どうもです。貴重な映像かもしれません。

PKさん、どうもです。大門先生、普通の正論と思います。

pirokoさん、どうもです。民主党は政権政党となる力を付けるため、まず意見統一が必要と思われます。

エセ年金生活者さん、どうもです。現実の政策はともかく、正論としてすがすがしいです。
Commented by bank.of.japan at 2009-04-24 22:22
後厄さん、どうもです。今後ともよろしくお願いします。

asdさん、どうもです。この崩壊がどこまで進むのか。かなり不安です。政策対応で防ぎ切れればよいのですが。

A-さん、どうもです。完全な経済体制はないので、失敗を教訓に多少ともましな形にするしかないと思います。

バズさん、どうもです。大変な経済情勢で、私も家計的に大変ですが、職業的には興味深い状況です。

348tsさん、どうもです。白川総裁は、想定問答は基本的に必要としないと思います。現行の金融政策は、単純なマネー増大ではないですが、一方でリスク資産も買い取っており、これも程度はともかくドーピング的な面があり、どこまでやり、どうやってエグジットするのかは欧米中銀も含めて課題となっているようです。

Commented by かるぱーす at 2009-04-25 01:24
まーどうでもいいのですが、経済政策においてその提言する主体がなんであろーと、その決定過程が政治的に独裁的プロセスであってなく、市場の機能を重視するかかつ、その結果として「神の見えざる手」が働いているかどうかの判断が重要であって、共産党のほうがその局面においてまともかそうかの判断は結果でしかない。
少なくとも、ここ数ヶ月の経済政策の短期的な景気刺激策の結果においては、中国共産党の経済刺激策のほうが、優位であることは上海自動車ショーを見ても明らかなのでは。
Commented by 雲のパン屋 at 2009-04-26 03:22
中国絶賛する人が増え始めましたが、自分は信じていません、
リーマン破綻する前までは中国はボロカスに言われていました、
オリンピックや、上海万博があるし、上記の中国自動車ショーも華やかなようですが、
個人ブログを見てみたところ、表はきれいに飾っているが、一歩裏通りを歩くとかなり悲惨なことになっているという意見が多かったからです。
リーマン破綻以降はこのような意見は消え、中国礼賛がまかり通っています。
もちろん中国を持ち上げて希望を消さないためのマスコミ操作だと思っています。
Commented by PK at 2009-04-26 06:20
中国経済の問題は、バランスシートの制御する技術が、経済成長と平行して進んでいないことです。とにかくどんぶり勘定だろうと思う。
だから、環境保護のための資金も捻出できない。
もっと根本的なのは、家計が将来を計画立てて耐久財などを買うことができない。だから貯蓄する。
国家建設は、中央政府のバランスシートの形成から始まる。
だから新興国は税収の確保が大事です。
その後に、企業のバランスシートの形成が始まる。この時期の為替の安定は重要です。(同時期に自治体のバランスシートの形成が進むと理想的ですが)
最後に家計のバランスシートが自覚的に制御されるようになり、
中古住宅市場なども整備されるようになると
国家経済全体の自律調整機能が非常に高まって、柔軟な経済になる
Commented by にちぎん☆NIGHT at 2009-04-26 19:50
昔、一番保守的な党が共産党で一番革新的な党が自民党じゃないかと言われていましたが、現在の金融政策において一番保守的な論戦をはっているのが共産党ということになってきましたね。
革新的な金融政策をつき進めると社会主義的になってしまうところが、面白いところです。
Commented by bank.of.japan at 2009-04-28 00:22
雲のパン屋さん、どうもです。中国は危うさが付きまとい、先行きは不安です。マスコミは単なるネタとして報じているのだと思います。

PKさん、どうもです。中国が柔軟な経済構造になるのは相当な時間がかかるでしょう。

にちぎん☆NIGHTさん、どうもです。革新的手段=市場介入なので、どうしても社会主義化します。
<< 「ブルガリ割り」に感心した=テ... カナダ中銀が「時間軸政策」を導... >>


無料アクセス解析