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Bailout Cost Exceeds All American Wars=米危機対策費は過去の主要な戦争の総経費を超えた
 英米ブログ巡回で見つけたネタです。場所はこちら。米議会調査局(CRS)が過去の主要な戦争のコストを計算したリポートがあり、その総経費と米政府が昨年打ち出した金融危機対策費を比べたもの。それによると、米主要戦争の総経費はインフレ調整済みで7.2兆ドル(700兆円ぐらい)。これに対して今回の金融危機対策費は8.5兆ドル(850兆円弱)となるそうだ。
 CRSの調査リポートは、それ自体が興味深いので、関心がある方はこちらを参照。ちなみに第二次世界大戦の米出費は2960億ドルで、インフレ調整して現在のコストに引き直すと4.1兆ドルとなるようです。調査対象で最も古い戦争は当たり前だが、独立戦争。これは当時は1億100万ドルで、現在に換算すると18億2500万ドル。あまり経費かかっていないような印象だが、独立前の植民地にとっては負担は重かったのだろうと推測される。南北戦争は面白いことに北軍、南軍別で出ておりますね。現在換算の合計は600億ドルぐらい。なおパナマ侵攻やコソボ紛争は対象外。「戦争」の定義に当てはまらないようなマイナーな事変ということか。
 注意しないといけないのは、危機対策費には債務保証分が含まれており、実際の出費につながるものではないこと。保証した債務が全部紙くずになって保証が実行されたらこういう金額になるよね、というもの。従って、実際の出費はかなり小さいはず。とは言っても一つか二つの戦争級の出費にはなるかもしれないが…。「8.5兆ドル」の計算根拠は私自身はデータがないので何とも言えないのだが、エントリーではこれがソースになっていた。
 まあ、金融危機対策の巨額さを具体的にイメージさせるために、CRSの戦費調査リポートを応用し、さらに対策費がもっともデカクなる数字を持ってきたのがエントリーのミソで、ある意味マスコミ的に面白いネタではあります。そのうちどっかの日系メディアが転電するかもしれないので紹介しました。
 個人的にはCRSのリポートそのものがやっぱり興味深い。できれば当時の経済規模に照らした出費の負担度合いが分かればもっと興味が増した。あと、200年以上前の戦争を現在に置き換えるコスト計算の難しさである。インフレ調整するとしても、当時の物価情勢の正確なデータもないし。この辺の事情はリポート最後の以下の文に苦労がしのばれる。
 「It is difficult to know what it really means to compare costs of the American Revolution to costs of military operations in Iraq when, 230 years ago, the most sophisticated weaponry was a 36-gun frigate that is hardly comparable to a modern $3.5 billion destroyer. Comparisons of costs in inflation adjusted prices, therefore, should not be taken as anything more than a very rough exercise」
by bank.of.japan | 2009-01-07 22:23 | 金融システム | Comments(7)
Commented by 774 at 2009-01-07 23:21
「我々米国はどこと戦争やっても負けないだろうから、
どっかの国と戦争して、
金品をふんだくってくる方が経済的合理性がある」
とか本気で言い出す人が現れる...
なわけないか。
Commented by 飛車 at 2009-01-08 00:16
定額給付の件、「国会議員も貰って使うべきだ」という至極真っ当な意見が非難されているようで・・・。みんなの幸せより、他人の足を引っ張る事が大事な人が(特にマスメディアで意見を述べる人の中には)多いようで。日本の夜明けは遠いのかなぁ。まあ、アメリカが先に景気回復して、日本が後からアメリカの景気に依存して回復してくるんでしょうね。凄いチャンスな時代なのに。

今更ですが、あけおめことよろです。
Commented by PK at 2009-01-08 09:39
日本もソマリアに軍艦をだすそうですが、やめてほしい。
あれは要衝の戦略ゲームで覇権候補国のやること。日本はそうではない。
軍艦をだせば、米国の駒にされる。
そうではなくて、タンザニアやケニアなどあそこに近い人口の多い大国と関係を強くして、間接的に要衝の安定に関する影響力を確保する長期戦略が良い。
あんなところにノコノコ自衛艦が行っても無意味だ
Commented by うどん蹴りχ at 2009-01-08 16:35
すでにご存知かもしれませんが、こちらで取り上げられてましたよ。

ttp://www.h5.dion.ne.jp/~bond7743/today.html
>『○大久保勉君 次に、もう少し細かい金融調整に関して質問したいんですが、私は、質問する前、若しくは定期的にあるブログを読んでいます。「本石町日記」というブログなんですが、いわゆるBOJウオッチャーの間では非常に評判のブログなんです。白川総裁は「本石町日記」というのは読まれたことはありますか。』
Commented by 椿ライン at 2009-01-08 20:59
 毎度興味深いリポートご苦労様です~。
 戦費だけでなく世界各国の経済損失まで含めたら、今般のサブプライム問題は第3次世界大戦といった観があります。もちろん人命と経済的損失は別問題ですが、M証券のTさんの本の中で日本の90年代のバブル崩壊後の「国富」損失額は太平洋戦争当時を上回ったので、「第二の敗戦」といった旨の記述があったような気が・・・。

 大久保さんが本石町日記を見ているとは知りませんでしたが、個人的には、白川さんの冷静な対応の方に好感が持てます。
Commented by bank.of.japan at 2009-01-08 21:58
774さん、どうもです。まさかそこまではいかないと思います。もっとも不況が超深刻になると、人心不安が強まり、政情不安になるリスクはあります。

飛車さん、あけましておめでとうございます。定額給付がまさにバラマキが目的なら、使うのが筋だと思います。私はもらったら使います。

PKさん、どうもです。ソマリア海賊情勢は不案内です。いるだけで抑止力になるなら派遣の意味もあるようにも思えますが…。間接的努力も必要かとは思います。

うどん蹴りχさん、どうもです。ちょっと恥ずかったですが、まあ光栄なことでした。国会議事録に残ったことで、ブログやってよかったと思います。あまり目立ちたくはないのですけど。

椿ラインさん、どうもです。コスト面では戦争級になるでしょうね。最後は各国の国債消化が円滑にいくかどうかでしょう。日本は介入で協力です。白川総裁の答弁は良かったです。ホッとしました。



Commented by ななし at 2009-01-08 23:24
つうか僅かばかりの給付金を金持ちが貰っても一緒だろうてw
それこそ財政赤字をうるさく言うんなら貰うなって事だな。
ノブレスオブリッジの精神ですよ。
ただでさえ日本の富裕層は欧米に比べて社会還元しないんだからな。
それから為替介入で米国債買うくらいなら国内に使って内需拡大策やった方がいいんじゃねえの?
今でも一円円高で一兆円損失出てるんだろ?
これ以上買い増してどうするよ。
米国の買い支えは中国に任せとけばいいんじゃねえの?
対米黒字が単年度で30兆円超えてんだろ?
日本は確か8兆円くらいだったはず。
対米黒字以上に米国に富が還流してるのが問題なんじゃ無いの?
三井住友FGの社長も外需依存一辺倒の改革から内需拡大策へシフトせよと言ってるしな。
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