<   2006年 07月 ( 17 )   > この月の画像一覧
雨男、晴男のジンクス=日銀人事の深読み
 旅行やスポーツが雨で台無しになるとき、必ずある人(男or女)がメンバーにいる。そのとき、その人は雨男(女)と呼ばれるであろう。逆なら晴男(女)だろうか。景気の良し悪しに例えるなら、好況男に不況男、または回復男に後退男といった感じであろうか。
 7月は日銀人事の大異動期で、今年はローテーションがやや長期化していたツケもあってか、かなり広範な異動となった感が強い。いろいろな異動があった中で、ちょっと面白い話を聞いた。経済分析に関わりの深い某局の某ポストで異動があったが、前任者は先の例えで好況男、後任は逆とみなされているようだ。過去の景気循環と人事異動のパターンが不幸にして重なったのか、前任・後任をめぐるこぼれ話である。
 ところが、私の見るところ、似たようなケースは他局でもみられる。金融政策に関わりの深い某局方面は大分前のエントリーで紹介したように、滅多に見られない惑星直列型である。超快晴か、超雷雨か。気になる人事ジンクスである。また、金融市場に関わりの深い某局方面では、荒れると困るマーケットの担当に嵐を呼びそうな方が着任されている。
 以上を総合すると、景気、金融政策、マーケットと三拍子そろった方面において、雨男(or女)が降臨してきたように思えて仕方がない。ジンクス的な分析はまったく合理的ではないが、心情的には大変気になるものである。企画の諸君、幸運を祈りたまえ。私はテルテル坊主を用意したい。
 みなさんはこのジンクス、信じますか?

ps 日銀人事に見える不吉なジンクスは、総裁の災難に集約されたと解釈すれば、景気はOKかもしれない。

ブードゥーアナリシスの巻でした。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-29 01:05 | 日銀 | Comments(2)
日銀周辺のスタバ(orカフェ)事情は最悪かも
 本日は柔らかネタです。
 出先暮らしが長いと本社は遠く感じるもので、何となく近寄り難い気分もあってなかなかいく機会は多くない。だが、本社には日銀本店にはない大きなメリットがある。一階にスターバックスが入っているのだ。本社勤務だとスタバがあるのは当たり前で、その有難さは分からなったかもしれないが、私は本社に行くたびに羨ましいと思う。まあ、それぐらい日銀本店のスタバ事情は悪い、というわけだ。
 先日、ダメオタ官僚日記さんのエントリーで、東大にスタバができたのを知った。この点、日銀はどうかと言えば、悪いというか、悪化の一途をたどっている感がある。まず、日銀が面している通りには、東西南北ともスタバ風のカフェはない。スタバは三越の先の二日本橋交差点、または中央通りを越えて昭和通り近くの薬品会社が多いところまで“遠征”する必要がある。
 数年前は神田駅南口に一軒あり、私はこの駅を使っているので、朝買っていけば良かったのが、もうなくなって久しい(昭和通りと江戸通りの交差点近くに一軒あったが、すぐに消えた)。従って、スタバ事情は悪化していると言える。スタバより近い圏内には類似カフェはあることはあるが、いずれにせよちょいと行ける距離ではないので、どうせ買いにいくならスタバまで遠征した方がましだ、という判断に至る。
 日銀に最も近くてエスプレッソ風のコーヒーが飲めるところは、昼時に東門の斜め前に出る屋台だろうか。難点は、丁寧に入れるので待ち時間が長そうなこと。私は試したことはないが、かなりおいしいようで、知り合いの幹部はしょっちゅう並んでいた(この屋台は、常連が多いように見受けられる)。
 日銀のスタバ愛好者はかなり多いようという印象を受ける。もし私の会社が社内ベンチャーを募れば、出先事務所が北門目の前の雑居ビルにある立地をいかし、スタバ風コーヒーの出前サービスを事業化すればいいんじゃないかと妄想することがある。取材も続けつつ、コーヒーの出前をやってもいい。金融政策決定会合もよろこんで出前したい。無理だろうな、やっぱり…。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-26 21:40 | 日銀 | Comments(7)
オペの通知ミス、大変珍しいのだが…=不吉な予感は杞憂?
 日銀、朝方の定例オペで通知内容に間違いがあり、これを取り消すミスがあった。オペの応札締め切り時間を間違えるという単純な入力ミスで、この手のオペレーションは滅多に間違えないだけに日銀にしては非常に珍しい出来事。すぐにやり直し、特に混乱はなし。オペレーションはシステム化したとしても、機動性を確保する為に手作業部分はどうしても残る。人間である以上、100%完璧はあり得ず、滅多にない間違いが偶発的に起きた、ということであろう。
 それはともかく、気になるのは、日銀全体として珍しいミスが相次ぐこと。それぞれつながりはないのだが、結果的に何か大きな間違いが起きるのではないかと不安になる。振り返ると、福井総裁になってから、CP統計ミスの発覚、日銀券のすり替え事件(管理ミス)、旅費の過払い(これも管理ミス)、福井総裁の村上ファンド出資問題(出資が問題というよりそれを解約したという判断ミス)、そして今回のミス。
 この中には、透明性確保のために自発的に公表したもの(CP統計)も含まれるが、それぞれのミスが起きたときは「えっ!」、「えっ!」と驚いたもの。福井総裁の解約もかなりの驚きであった。今回の入力ミスも非常な珍事であり、インタバンク的には「へぇー、こんなことあるんだ」という意外感のある驚きである。
 日銀として最も起きてはいけないミスは言うまでもなく金融政策運営の判断ミス。これは今後の景気動向次第であり、結果論としてどうなるかである。景気が順調に回復していけばいいが、そうでないとゼロ金利解除は失敗という致命的なミスとなる。運命論として日銀の今後をどうみるか。些細なミスの発生が大きなミスの予兆だとすると、不吉である。一方、ミスが重なったおかげて組織が背負った不運が使い果たされたとすると、大吉となる。
 大吉となるよう私は日銀の幸運を祈りたい(これはマジです)。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-25 21:39 | 日銀 | Comments(1)
「花王社長」と「クールビズ」の対比=日銀消費観は後者?
 本日の日経新聞より。二つの記事が興味を引いた。まずは「月曜経済観測」の尾崎花王社長の発言録。これは参考になるので幾つか列挙したい。
「家庭用品分野では今もデフレが続いており、収益環境は厳しい」、
「原油高で物価が上がったというのは、実需が増えたというのとは全然違う」
「デフレが終わったとの認識で金融政策(ゼロ金利解除)が実施されるタイミングなのか」
 物価は統計上の動きと、日々の生活から受ける印象は異なる。統計上はプラスになったとは言え、それは統計作成上の結果でしかなく、個人の消費行動がそうなっているとは限らない。明確にプラスを感じるのはガソリン代だが、これなど所得がプラスに転化していない家計にはスタグフレーション的な打撃をもたらす。花王社長の発言は、家計消費行動がなおデフレ的であることを率直に語っているという印象を持った。

 もう一つは、16面の「景気指標」が取り上げたクールビズ苦戦の記事。この中で、私は関係業界の声に驚いた。具体的には「毎シーズンごとに買い替えるほど家計に余裕はない」という部分。私は、一度買ったシャツは物理的に着れなくなる(襟が擦り切れたり、太ったりとか)まで着るのが普通だと思っていたので、業界関係者のこの声は相当に意外であった。毎シーズンの買い替えを前提に商戦をやっていたとしたら…。そりゃあ、当てが外れるでしょう。苦戦中なのは天候不順のせいだけではない気がする。それとも毎シーズン買い替えが常識なんですかね?

 日銀のシナリオでは、おう盛な設備投資に続いて個人消費が景気のけん引役になる見通しだ。あんまり声高には言わないが、いわゆるダム論のロジックである。企業収益の恩恵が家計に波及し、所得が増えて個人消費がおう盛化していくわけだ。そうなって欲しいが、どうなんだろう。みんなの給料が目に見えて増え、私も含めた世のオヤジらがシャツを毎シーズン買い替えるようになる…。夢物語のようである。

ps クールビズは少なくとも私にとっては「節約」のメリット大である。一昨年までは何だかんだスーツ&長袖の機会が多かった。それなりにクリーニング代もかかった。昨年は半そでシャツを二枚買った。形状記憶型なのでクリーニング代不要となった。ただし、2枚では毎日回せず、たまに長袖を着ざる得なかった。そこで、今年はシャツを2枚買い足した。もちろん形状記憶版である。手持ち4枚あれば5年はいけるだろう(もっとかも)。クールビズは、小泉政権の取り組みで私が唯一効果を実感できた“改革”だと言っても過言ではない。次期政権もこれだけは是非続けてもらいたいものだ。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-24 21:14 | 経済 | Comments(6)
ミクロ圏からの脱出=入札金利の刻み幅1000分の1→100分の1
 日銀がオペの入札金利の刻み幅を0.001%から0.01%に戻した。刻み幅が元に戻るのは約5年ぶり。ミクロ圏からやっと脱出できた。デフレに後戻りすると、再びミクロ圏に落ち込む公算が大きいが、それはないものと期待したい。
 ミクロ圏の金利で思い出すのは、量的緩和をやった直後の日銀がその成果として短期金利(無担保コール翌日物)が一段と下がったことをアピールしたこと。刻み幅を細かくしたから短期金利は下がったわけで、量的緩和とは基本的には無関係。何でもいいから効果に見えるものは訴えたい、それほど追い込まれていたと言える。
 今後、金融調節&インタバンク回りではいろいろと正常化が進むものと思われる。準備預金は本日、かなり減ったが、まだ「ブタ」が残っており、これがなくなるのも課題。郵政公社のブタ預金はちょっと絶望的である。銀行になってももしかしたらブタかもしれない。日銀負債の政府預金もブタと言えばブタだが、これは利息が付いているので、財務省もブタ批判されないだけ。付利しないのも実は隠れた課題である。
 正常化はしかし、あくまでも景気が順調に回復していく場合に限られる。もし、失速したりしたら? 日銀は暗黒の時代に逆戻りする。正常化はつかの間の自由、日銀版「プラハの春」だったわけだ。景気は気から、を信じるならば、日銀、気合だあああああ。
 
 
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-21 21:35 | 日銀 | Comments(0)
「リスク・アペタイトが後退した」のは日銀なのではないか=議事要旨より
 本日、6月14、15日の金融政策決定会合の議事要旨が公表された。この中で、当時の株価下落について、多くの委員は「昨年後半以降の大幅な上昇に対する調整が進んでいる」と認識し、何人かの委員は「実体経済に関する何らかの変調を示すものとまで見る必要はない」との見解を示していた。だったら、この会合でゼロ金利を解除すべきだったのではないか。
 なぜなら、日銀は2年先を見通し、その間の景気回復に自信があったから利上げまで視野に入れて量的緩和の解除に踏み切っているからだ。株価は景気の先行指標と位置付けられるが、必ずしも万能ではない。株安は景気変調のシグナルか、単なる調整なのか。日銀は後者と判断しているのだから、やはりゼロ金利を解除した方が妥当だったし、その方が自らの景気見通しに自信があることを示せる。
 解除しなかったのは、やっぱり株安を気にしたからであろう。何だか投資判断に自信がないデイトレのようである。もっとも日銀の場合は、引き締め方向に張ってしまった政策ポジションはデイトレのように簡単にひっくり返せない。見通しが誤って政策ポジションを損切りするのは出来ないわけではないが、そのときは政策委は総裁以下全員が辞任というロスを最悪覚悟しないといけないだろう。
 なお、議事要旨では、多くの委員が株安に関連し、「投資家のリスク・アペタイトが後退している」と分析している。政策ポジションを張るのもリスクテークとみなせば、むしろこのときは日銀自身のリスクアペタイトも後退していたわけである。

本日の一言

日銀の、気分はデイトレ、損切りは地獄
字余りですいません

ps 株が急騰してよかったね
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-20 21:45 | 日銀 | Comments(2)
銀行“便乗気味”利上げの行方
 ゼロ金利解除に伴い、銀行間では「普通預金」の金利引き上げが相次いだ。そして、短プラも引き上げられそうである。前者については、ほぼ0金利を一部は0.2%に、多くは0.1%に引き上げる。一方、短プラは0.25%の引き上げ幅となる見込みだ。「預金」を「融資」する際の単純なコスト計算をすると、0.1%のコスト上昇に対し、0.25%が融資金利に転嫁される格好となる。利ザヤは結果的に0.15%広がるわけで、この分は便乗気味の利上げである。
 「気味」としたのは、本当に便乗できるかどうかが不透明なため。預金サイドについては、リテール顧客獲得のために大半の銀行は金利を上げざるを得ない。一方、貸出サイドだが、資金需要はそう盛り上がっていない。何度もエントリーで取り上げたように、貸出増加で目立つのは激戦商品である住宅ローンや擬似国債である地公体向け融資などで、企業からの借り入れニーズは低調。そういう中で、短プラ引き上げ分を簡単に転嫁できるかどうかは難しいように思う。
 ここで問題となるのは、大企業は借り入れ依存度がかなり低い一方、中小企業は依存度が高いこと。短プラ引き上げは、大企業ではなく中小企業を直撃する公算が大きく、利上げは弱い立場ほど直撃されるという逆進性が生じしてしまう。日銀の利上げロジックは、潜在成長率に対して高過ぎる現在の成長を潜在成長率以下に抑制すること。そして高過ぎる成長の原動力は設備投資であり、利上げは設備投資を抑制しないといけないわけだ。
 間接金融を通じた金融政策(利上げ)の波及メカニズムでは、先に記したように中小企業を直撃し、大企業の特にキャッシュフロー内で設備投資するところはほとんど影響を受けない。短プラ引き上げを貸出にフル転嫁すれば銀行収益は増えるが、中小企業の収益が移転するだけとなる。さらに移転を分解すると、銀行は移転された所得の半分弱を預金者に還元する構図である。預金・貸出ルートで見た利上げの実像はマクロ経済的にはあんまり筋が通らない感じだ。
 なお短プラ引き上げが貸出に転嫁できないと、銀行は業務純益が減少すると考えられる。短プラ引き上げの行方、一体どうなるんでしょうね。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-19 22:10 | 金融システム | Comments(0)
誘導金利に「金利と量はコインの裏表」は通じない=解除後の金利が高い理由
 ゼロ金利が解除されて最初の営業日となった本日(18日)、金融政策上の誘導金利である無担保コール翌日物の加重平均は0.30%前後となり、誘導水準0.25%を上回った。なぜかを説明する前に、まず誘導金利の決まり方について述べてみたい。日銀は以前、「金利と量はコインの裏表」と言ってきたが、実は誘導金利については当てはまらない。金利がプラスであった時代、誘導目標は0.50%でも、0.25%でも大体においては資金需給に過不足がない中立調節が行われていた。「金利と量はコインの裏表」が本当なら、誘導金利を下げると恒常的に余剰状態にしないとけないわけだが、そんな必要はなかった。
 では、なぜ日銀が新たに設定する誘導水準に金利が動くのか。これは「みんながその水準で取引するだろう」という了解によって新たな誘導水準で取引が行われるからだ。別にそうする義務はないのだが、いずれにせよ金利が誘導水準より低いと日銀は資金吸収して金利を上げようとするし、逆の場合は資金を放出する。つまり、誘導水準から外れた取引が多いと日銀の介入を招くのは必至なので、概ね誘導水準前後で取引をすることになる。日銀が審判役になって「この水準にするよ」と宣言すれば、プレーヤーたる銀行は一応はそれに従うわkだ。
 本日の誘導金利が高くなったのは、外銀プレミアムの影響が大きいように思われる。邦銀のビッドは概ね0.25%前後に収まったが、外銀勢のビッドは数bp高い状態になり、それが加重平均を押し上げることになったようだ。また、積み期間の前半とあって、資金の出し手が放出に慎重になり、全般に資金需給が意外にタイトであったことも挙げられよう。
 もう少し、資金の流れがこなれてくると、0.25%前後への着地が容易になるのではないかと思われる。以上はテクニカルな話なので、知らなくても日常生活に不便はないです。関心のある方向けの解説でした。

ps 株が暴落しましたね。解除直後なのに幸先の悪いことであります。改めて次の政策変更が利下げでないことを祈りたい。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-19 00:13 | 日銀 | Comments(2)
利上げです=脇役なのに主役を演じた金融機構局のみなさん、お疲れさんです
 政策変更の内容はこちらのページにある声明をご覧頂くとして、総裁会見や本日のオペレーションなどを見て、印象に残ったことを幾つか挙げてみたい。その前に、金融機構局のロンバート部隊のみなさん、お疲れ様でした。電話注文で3兆円以上の供給でしたね。金融市場局の即日供給の倍以上を打ち込みました。凄い。やっぱり「主力貸付制度」でした、予想していたけど、やっぱり目撃すると感動です。こんな珍事、滅多に見れるもんではない。マニアックには垂涎の見物でありました。

総裁会見の印象
・断続的追加利上げの観測を丁寧に打ち消していた
・いつものホーキッシュなリップサービスはなし
・「公定歩合」はお蔵入りさせたい、とのこと
・目の前のリスクに対応した利上げでない、と何度も強調(つまり、2年後をにらんだフォワードルッキング→何とでも理由は付けられる?)
・ロンバート0.4%は「収まりが悪い」と自ら認める→なんだかばつが悪そうな表情であった(あの自信満々総裁にしては珍しい)
・ロンバートだけを引き上げる可能性は否定
・来週以降は市場にフレンドリーな調節を行う、とのこと(意味は不明=と言うか、質問の方が意味不明であった感)

総評 次の「金利調整」が利下げでないことを祈りたい。

オペレーション“いってこい=出して引いて”について
午前の部 利上げを見越して猛烈なビッドアップ
・全般は正規軍(金融市場局)の戦いを予備役軍(金融機構局オフサイト部隊)が代行
・正規軍、電子戦で1兆6千億円を供給
・予備役、手作業で3兆4千億円弱を供給
午後の部
・大本営(政策委)、利上げを即時実施
・正規軍、1兆2千億円の売り手攻撃
・吸収分が予備役供給分なら局間不胎化オペレーション(極めて珍しい)
エピソード
・予備役軍では将校クラスで人事異動があり、対象者は手作業権限を喪失する場面あり?
・予備役将校、0.4%ロンバートに呆然(次にまたやるのかよ)
・正規軍将校 売り手攻撃に対する一部応戦には「気分が悪かった」もよう
・私 悪いのは一部応戦ではなく、即時利上げなんじゃねえの、と言ってみる
・作戦参謀 0.4%は市場鎮圧重視と説明(正規軍の能力を疑う?)
・正規軍 これに対し「えぇぇぇー!?」と驚く

総評(推測) 正規軍は0.5%を要望したものの、何らかの“事情”で通らず。正規軍・予備役の参加兵の間では「作戦部はコールレート引き上げオペレーションの断固勝利に集中するため、ロンバート正常化オペレーションで戦略的譲歩を画策したのではないか」との観測アリ。本当かどうかは知らんが、何か臭うものはなくもない。

金利関係者のみなさん、これで夏休みの予定は固まりやすくなりました。(夏は何もないとの前提で)秋の陣に向けて英気を養いましょう。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-14 21:47 | 日銀 | Comments(7)
利上げするたびにロンバートが“主力貸付制度”になるのはおかしい
 ロンバートの正式名称は“補完貸付制度”であるが、ゼロ金利解除に際してロンバートを0.35とか0.40とか中途半端な水準に設定すると、利上げ局面を迎えるたびにロンバートが瞬間的に“主力貸付制度”と化す恐れがある。これはおかしい。政策委員会のメンバーもそう思うのではないか。
 無担保コール翌日物の刻みが0.25%であるとした場合、順調に利上げされていくと、0%、0.25%、0.50%となっていく。そういう流れの中で、無担保コール翌日物とのスプレッドが0.25%以下であると何が起きるのか。スプレッドを0.15%と置いてみよう。そうなると、0.10%(現行)、0.40%、0.65%と推移する。
 明日はたまたま準備預金積み期間の最終営業日となるが、15日、16日、17日が連休となる。恐らくは14日のコールレートはロンバート近辺に張り付く可能性があり、結果的にロンバートによる借り入れが増える可能性が高い。しかも、翌週から短期金利は0.25%になるので、準備預金の積みのコストを低めに抑えたいなら、14日にロンバートで多めに借りて準備預金で積んでしまえば少なくとも16、17日分の積みコストは安くなる。
 一方、明日の金融調節だが、0%に近い水準に押さえ込むには兆円単位の即日供給が必要となる。そういう供給をやってしまうと、利上げされた場合には供給した資金を一気に吸収する必要に迫られる。どうせ利上げされるなら、明日一日だけ短期金利をゼロに張り付かせるために大量供給する行為は不毛であるため、金利を抑えるフリとして数千億円程度の供給にとどめるのではないかと考えられる。
 この結果、何が起きるかと言えば、ロンバート借り入れの増大であり、補完貸付が主力貸付と化してしまうわけだ。こうなる原因は、利上げ後の水準よりもロンバートが低いからだ。仮に0.40%にロンバートが設定されると、次の利上げは0.50%になるはずなので、次回利上げの局面でロンバートが大量に利用されることが繰り返される。
 以前のエントリーで紹介した日銀論文「主要国の中央銀行における金融調節の枠組み」のBOX2をご覧頂きたい。積み期間途中に決定会合が予定され、しかも政策変更の思惑が高まると、中銀当預への需要が変動。利上げ局面に際し、利上げ後の水準よりロンバートが低いと、ロンバートが裁定行動の資金供給の蛇口になる可能性が高いわけだ。
 皮肉なことに、日銀の当面の決定会合予定日は積み期間の途中が多い。半端なロンバートで利上げすることを繰り返すと、そのたびにロンバートが主力貸付で大活躍してしまう。ロンバート借り入れを電話応対で処理している金融機構局のオペレーターズは大変である。入力ミスしないように頑張って欲しい。
 なお、私は個人的にはロンバートは0.50%になると願望も込めて予想している。金融政策はマクロの判断であり、ロンバートのちまちましたレベルなど本質的な問題ではない。景気動向に自信があるなら、ちまちまには捉われずにマクロ重視の判断をすべきであろう。この点に関しては、前のエントリーで30兆円さんが指摘することに同意したい。つまらぬ配慮をするぐらいなら、利上げは止めた方がいい(職務上は困るが・笑)。
[PR]
by bank.of.japan | 2006-07-13 23:01 | 日銀 | Comments(9)


無料アクセス解析