カテゴリ:日銀( 445 )
欧米が大変なので相対的に日銀への関心は…
 ツイストがきっかけとなって暴落した市場もやっと落ち着いた?この頃、来週(6、7日)は日銀の決定会合であります。ツイストオペを受けて最初の決定会合であり、単純な協調論では盛り上がるタイミングだが…。まあ、そうでもない感じにある。欧米の方が問題は多くて、相対的にそちらに関心が向かった結果でありましょうか。米ツイストは詳細が明らかになっており、メルマガではその解説も行いたい。ポイント部分は、日米中央銀行の期待形成をファッション的に捉えたもの。いい加減でもFRBはなぜ格好良くみえるのか。曖昧さが建設的に働く余地があるのだとすると…

PS …みたいな。さん、いつも替え歌ありがとうございます。

リンク集
Fear the thousand-year trust fund
Bad Decade for Male College Grads
European banks and US dollars
The Bernanke of 2003
Some Thoughts on Monetary Policy in Japan
Nobel Winner Diamond: I ‘Really Wanted to Go’ to the Fed
A Free Lunch for America
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by bank.of.japan | 2011-10-02 21:30 | 日銀 | Comments(0)
G7協調介入、日銀大量供給&緩和、円通貨の信認
 3月11日午後。国会中継をモニターしていたとき、「緊急地震速報」が流れた。お知らせ的な意味でツイッターに簡単に呟き、近くにいた同僚に「速報から何秒ぐらいで揺れるのだろうか」と問いかけ、大した揺れじゃないのだろう、と油断していたら、とてつもない衝撃があった。それから世界は一変した。
 各地の現場中継に切り替わった画面は、想像を絶する惨状を映し出した。めまぐるしい日々に追われ、まだ一変した世の中を消化しきれていない。

犠牲になった方々のお悔やみを申し上げます。同時に被災された方々にお見舞いを申し上げます。そして一刻も早い復興を望みます。

 この状況に際し、日銀は大量の資金供給を実施すると同時に包括緩和の強化に踏み切った。その後、円急騰の事態を受けてG7各国は協調介入で合意。週末にかけて各国は円売り介入に参加した。今週のメルマガは、①G7介入の実情②日銀大量供給と包括緩和-を解説してみたい。
 解説は「円通貨の信認について」。わが国は、世界有数の債権大国である。仮に、対外債務が多く、経済が小規模であったなら、これほどの甚大な被害を受けたとき、通貨はどうなっていただろうか。あっという間に資本が抜かれ、IMFの支援を仰ぐ状況になっていただろう。
 大災害に見舞われた状況に照らし、円通貨の信認について考えてみたい。
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by bank.of.japan | 2011-03-19 21:50 | 日銀 | Comments(0)
日銀は「需給ギャップ」で勝負しない&資源高と日銀の立ち位置=無縁社会の中央銀行論
次号メルマガの内容は以下の通り。
お知らせ 購読開始月を選択できるようになりました

・日銀は「需給ギャップ」で勝負しない
 日銀が14、15日の金融政策決定会合後に発表した声明によると、物価動向については「引き続き、消費者物価の前年比下落幅は縮小していくと考えられる」となった。前回と比較すると、「マクロ的な需給バランスが緩和状態にあるもとで下落している」が削除され、一部では「日銀は需給ギャップが解消したと思っているのか」という見方があった。結論的は、これは技術的な要因によるもので、政策的なインプリケーションはない。その辺の事情を解説したい。

・資源高と日銀の立ち位置
 G20でも議論となっている資源高だが、その要因としては、①新興国の需要要因②天候要因③(先進国緩和による)投機要因-の三つに分けられる。FRBはもっぱら①に立脚し、一方で新興国は③に傾斜している。この点、日銀はどういうスタンスなのかを考察してみたい。

・無縁社会の中央銀行、白川日銀(ポイント解説)
 NHKの「無縁社会」に触発されて、「白川日銀」の縁を考えてみた。歴代体制との比較論であります。
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by bank.of.japan | 2011-02-20 16:51 | 日銀 | Comments(0)
アグフレ対応の金融政策&格下げが冷笑される訳=ロンバート導入の顛末
 次号メルマガの概要です。
・アグフレーション対応の金融政策
 資源高(アグフレーションorコモフレーション)に金融政策を対応させるのは、既に述べたように実体に合わないのだが、仮に資源価格を金融政策のターゲット的なものとしたらどうなるのか。基本的には、旺盛な資源需要をもたらす景気に強さを抑制する、というロジックを取る必要があるのだが、資源価格に焦点を当てた金融政策を行うと、非常にボラの激しい実物本位制となる…

・格下げで冷笑される訳
 S&Pに続いてムーディーズが格下げするとかしないとか言っている。財政赤字が深刻なことは誰の眼にも明らかで、「深刻ですね、このままだと深刻さが増します」と言われても、「ハイそうですね、それで?」とマーケットでは冷笑されるのだが、改めて金利が無反応(冷笑的)であることを解説してみたい。基本的には、なお資金循環が回るので、金利が上がるゲームができない、できない事情がある、というわけだ。

・余談(日銀閑居して…)
 最近の日銀の一コマから。

・審議委員人事についての考察
 最近、よく聞かれるので。

解説は、ゼロ金利解除の議事録のオマケだが、10年も経てば取材の内情も時効であろう、ということでロンバート導入の顛末を日銀取材の一つの方法論として考察してみたいと思う。取材は、ネタを取る、のと、推測する、という二つのパターンがあるが、ロンバートは後者であった。制度変更がヒントである。

余裕があれば仕事論の絡みを。
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by bank.of.japan | 2011-02-12 21:28 | 日銀 | Comments(0)
展望リポート中間評価と景気判断、格下げ空振り=ゼロ金利解除の議事録(裏側の解除劇)
 日銀金融政策決定会合が24、25日に開催された。同会合では、展望リポートの中間評価が行われ、景気シナリオは堅持された。成長率は今年度が上方修正され、CPIは来年度が上方の修正となった。政策運営上のインプリケーションはなく、現在の包括緩和が継続される見通しだ。
 前回のメルマガでも解説したが、日銀支店長会議で示された近い将来の踊り場脱却の見通しは、白川方明総裁が改めて会見で確認した。リスクバランスは上下ほぼ拮抗し、全般的にやや明るめの印象を受けたかもしれないが、気持ちとしてはなおダウンサイドをケアしているように思われる。以下、詳しくはメルマガにて。

 日本国債が格下げされた。メルマガ読者には驚くべきニュースではなく、債券市場がなぜ反応しないかもお分かりの方が大半であろう。ただ、専門外の読者もいらっしゃると思うので、改めて債券が反応しないからくりをざっと解説してみたい。マスコミが大騒ぎしただけで、マーケットは無反応という見事な空振りになったのはなぜか。個人的には、一般紙が一面トップに持ってきたのが一番の驚きであった。単純に驚いただけだったのか、それとも何か含むところがあったのか。やや気になるところである。

 今回のメルマガの目玉は、2000年8月のゼロ金利解除を含む日銀金融政策決定会合議事録である。既に事実の大半は議事要旨で公表されており、驚くべき新事実の判明はなかったのだが、読みながら当時のことがリアルに蘇ってきた。誰が何を言い、誰がどう動いたか。私の取材も含めてすべてを再構築するのは難しいため、オムニバス風に以下のような形でまとめたい(予定)。
・解除に至る全体的な流れ&そごう問題の裏側
・山口泰副総裁の「潮は満ちつつある」の真相
・なぜ間違えたのか(組織編、人事編)
・いかに笛を吹いたか
・そしてトラウマ(禁句のダム論)
 かなり長くなるので、今回は仕事論のオマケは割愛させていただきます。議事録解説はやや踏み込んで書こうかなと思っている。読者に多いと思われる日銀関係の特に若手の方々の参考になれば幸いである。
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by bank.of.japan | 2011-01-30 00:14 | 日銀 | Comments(0)
包括緩和と時間差オペと市場機能=金本位制の蓋然性
 金融政策で大決断をすると、世の中の関心はその「決断」に向かってしまい、オペがどうなっているのか注目されないもの。「実質ゼロ金利」というフレーズが踊って、政策金利が日々どう動いているかはあまり顧みられないわけだ。まあ、「0.1%も0.08%も0.01%もマクロ経済的にはゼロみたいなものだろ」と達観していれば微細な金利水準などどうでもいいのだが、一応、日々見ている私には、包括緩和の浸透が遅いね、と映った。
 いろいろと技術的な事情があり、その一つは「市場機能論」だったり、基金によるオペを待って「別腹」を空けておこう、といった思惑もあったように思うのだけれども、大決断に沿ったオペが実現するまで時間差がある、というのは少し危なかっかしい面がある。来週のメルマガでは、やや専門的ながら、市場機能論へのこだわりが金融緩和のスタンスを躓かせるリスクがあることを取り上げたい。クルーグマン教授のマネをするならwonkish!であります。
 解説編は、世銀のゼーリック総裁がいきなり言及した金本位制の蓋然性について。結論的には、同総裁の発言は「何をバカなことを言うのだ」というものだが、それはともかくどういう状況になれば金本位制が必要かを考察してみたい。もちろん、その前提には現在の管理通貨制度の在り方も押さえる必要があろう。
 白川総裁は管理通貨制度を「人智によって通貨のコントロールを図るという仕組み」と表現したので、人智論的にやってみようかな、と思っている。かなり過激になるかもしれない。

追伸 なぜかオマケの方が面白い?と言われる「私の履歴書(仕事論)」は「イミグレーションの影=二度と米国の土は踏めない?」であります。米国で、おいおいマジかよ、という状況に直面してしまいました。後日談もあり。
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by bank.of.japan | 2010-11-12 22:19 | 日銀 | Comments(0)
“包括緩和”を決定=金融緩和のガラケー的発達
 日銀が本日の決定会合で金融緩和を決定。声明文&会見では「包括緩和」と称された。思いつつままの雑感は以下の通り。余裕があればメルマガ(臨時)でポイント的な解説を行う予定です。

・緩和演技としては期待以上。いろいろなパーツを盛り込んできた
・総裁も会見では「教授」にならないように慎重に答弁
・金融市場(金利系)に一番効くのは「時間軸」の強化。(実質)ゼロ金利を永遠なれ…の感
・政策金利はバンド誘導。FRB方式。変動させれば市場機能はちょびっと生きる
・信用緩和部分と量的緩和部分をバーチャル基金化
・幾つかの点で一線を飛び越える
・また43条ですか(そして、ここでも一線越えたところあり)

 総評。外野がうるさいので、幾つかの武器を同時に装備した感があり。しかし、理屈を練って、オペをひねり出すオペレーション能力は相変わらず高度。結果的には、一般の方々にとっては、ロジックが複雑・怪奇化し、まあ金融緩和のガラケー的発達であります。量的緩和と信用緩和を合体した「包括緩和」のネーミングがいまいちなので、『ハイブリッド緩和』っていうのはどうだろうか。新CE2とか?
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by bank.of.japan | 2010-10-05 20:28 | 日銀 | Comments(5)
介入雑感&非不胎化など
 介入がやっと入った。あくまでもスムージングが目的なので、もっと早い段階で入っても良かったと思うが、長年介入をやっておらず、「介入」がやたらと注目され、もみくちゃになる中では、まあ良いタイミングで入ったのだろうと思う。MOF&日銀の介入関係者らは良い仕事をしたと評価したい。
 でも、この間、介入をやる上で困ったこともあったように感じる。仙谷長官の「82円が防衛線」というのは、投機筋に攻撃目標を与える失言であるし、菅総理も代表選の過程で水面下の交渉(欧米に文句を言わせない工作)を暴露したりと、市場とのゲームをやりにくくしている。
 介入というのは、市場との戦いでもあるので、手の内をさらすのは自ら戦いを不利にするようなもの。民主党は政権運営の経験がないというのは分かってはいるが、もう少し現場の声は聞いた方がいいように思う。本来、相場を人為的にいじるのはやらない方がいいのであり、政治主導とは言っても、マーケットの事はMOF&日銀のプロに委ね、その仕事は政治的に邪魔しないことが肝要であろう。
 
 で、明日は介入資金の決済があり、現在の資金需給上の計算では2兆円前後は当座預金残高が増える見込みだ。これは、今日の午後に日銀が明日の期落ちオペをしっかりつないだことからほぼ確定したことで、事前には吸収するとかしないとか取りざたされたようだが、まあ、日銀もバカではないので、即日売手とかは打たず、みなさんのご期待に応えて「非不胎化」の演技をやると思う。
 非不胎化の実務的な解説としては、メルマガの臨時号で解説したので、ここでは繰り返さないが、なかなか実務的には意味は見出しにくいものの、期待する向きが多いので、介入資金が放置されたことが誰の目にも分かるような当座預金残高の増加を演出するはずだ(多分)。
 欧米の金融経済系のブログでは、今回の介入に関する反応は見られないのだが、目に付いたのはTim Duy's Fed Watchの「Yen Intervention」だった。
 この中で、Duy氏は「although they might simply sterilize the intervention, which would be, in my opinion, a policy error」と指摘しているのだが、まあ調節ではほぼ介入分が上乗せされるのだろう。

 なお、今回の介入は最大とか言われるけど、双方向ではもっとでっかいのがある。やっている途中から熱くなってキレちゃった、とかいうやつだ。今は自国通貨売りだからいいけど、将来、もしかしたらあるかもしれない防衛介入でキレると簡単に玉砕するので、どうか冷静に。
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by bank.of.japan | 2010-09-16 21:22 | 日銀 | Comments(5)
文学の続き&クルーグマン日本滞在記(のはず)=お知らせあり
日銀文学の続きをひとつ。

設備投資の判断は以下の通り。
「企業収益が改善基調にあるもとで、設備投資は徐々に持ち直しの動きがはっきりしていくとみられる。もっとも、設備過剰感が残ることなどから、当面、そのペースは緩やかなものにとどまる可能性が高い」
短くすると「持ち直しの動きがはっきりする、けれどもそのペースは緩やかである」ということだが、前段が言いたいのか、後段が言いたいのかよく分からない。後段重視であれば、持ち直しははっきりしない、ということであろう。新聞記事であるなら、いったいどっちなんだ、とかデスクに怒られてボツとなる表現かも。

クルーグマン教授が某社(外資系)の招きで訪日した(している?)のは、ご存知の方が多いかもしれない。教授のブログでは「日本に行く」とチラッと触れた程度で、詳しい日程などは分からないが、滞在の感想めいたものをこちらの「Things Could Be Worse」で書いている。日本経済への感想を一言で表すなら、「そんなに悪くはないんじゃない」というもの。以下のような感じ。
・the policy response was too little, too late(バブル崩壊後の対応)
・Yet the picture is grayish rather than pitch black(でも、経済は真っ暗ではなくてグレー)
・Japan’s economy may be depressed, but it’s not in a depression(抑制されているが、停滞に陥ってはいない)
このほか、雇用対策などで(米国ほど)大量の失業者は抱えておらず、膨大な債務があるのに、長期金利はたった1.1%で、自ら財政のファイナンスができている、と指摘している。
で、最後の方で
So I find myself almost envying the Japanese. Yes, their performance has been disappointing. But things could have been worse.
日本を羨んでいる自分がいた。確かにパッとしないけど、もっと悪くなっていたかもしれないからね。
このエントリーをそっくり紹介したEconomist's Viewのマーク・トーマ教授は「遅過ぎ&小出しも何もしないよりまし」との見出しであった。

お知らせ
ツイッターでは告知したので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、メルマガを始めました。ご関心あればどうぞ。多少ですが、有料としたのは、金融政策などに実務的な関心をお持ちの方々向けにクローズド的な情報発信を行いたかったためです。また、ブログだと雑記的になり、メルマガをまとまった解説を書く場にしようと思っております。あと、ブログで書きにくいこととか。週明け13日に二回目を発行します。よろしくお願いします。サイトは以下です。
http://foomii.com/00016
二回目のタイトル(案)は、「『人類の英知』と銀行券ルール、ペイオフと量的緩和/金融政策シリーズ②波及ルートの検証、となる予定です。

ツイッターの場所も聞かれることがありますので、以下に紹介しておきます。
http://twitter.com/hongokucho
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by bank.of.japan | 2010-09-12 00:50 | 日銀 | Comments(0)
金融政策決定会合&会見の雑感
 決定会合があった。この間、臨時会合をやったばかりなので、本当はいらないとは思うが、本日の会合がそもそもオリジナルで設定されていたもので、スキップはできない。総裁がジャクソンホールに行く前は、今日緩和が決定されたのではないかと思うが、まあ、こういうわけであります。以下、簡単に雑感。

・景気判断 
 「景気は緩やかに回復しつつある」となった。改善方向での判断がシンプル化するのは、一般的には景気判断の前進となるのだが、今回の日銀文学はトリッキーで、声明全体では下方の修正となっている。そもそも「海外経済の改善を起点として」が取れたのは、日本の自律回復への動きが強まったのかのような印象を与えるが、そうではない。
 景気判断はシンプル化ながらも、各論やリスク判断は弱くなっており、全体として下向きと読め、ということらしい。文学的に解釈すると、景気判断を汚したくないため、各論やリスク判断の方に汚れを押しやった、と解釈される。本来のあるべき文学的表現は「景気は、海外経済の改善は一頃より弱まっているが、そこを起点として、緩やかに回復しつつある」と冗長(汚い)なものであるはず。
 結論的には、声明の(2)は、ストーリーの展開がおかしい感じ。ところで、「つつある」は何ヶ月連続?

・総裁会見
 「必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく」の説明が苦しい。これは、FRBを意識した市場との対話の一環なのだが、根がマジメなので、それが緩和であるとは言いにくい。市場期待を操るには、ある意味、悪人でないと務まらないので、今後も苦しい局面が続くように思う。
 下のエントリーで、内田さんがFRBの機動的対応を指摘されていたが、市場関係者の立場では、「適当にうまく言えばいいのに」と私も思うのだけれど、日銀はこの適当というのが苦手。例外は、言語的な才能があった福井さんなのだが、あれは個人芸なので、真似はできない。また、下手なのに真似すると、ろくな事にもならないであろう。

 明日に続くかも。
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by bank.of.japan | 2010-09-07 22:34 | 日銀 | Comments(0)


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