日経公社債情報に恒例のエコノミストランキングが出た。知り合いがランクインし、上位になるとよかったよかったと思う。私にとってはそれだけのもの過ぎないのだが、エコノミストによっては死活問題で、場合によっては雇用に響くこともあると聞く。各種の「ランキング」は評価基準としてわかりやすいが、あまりに強く本人の雇用や社としてのステータスに結びつくとランキングが形骸化する気がしてならない。理想を言えば、エコノミスト・アナリストの実力は「本業」一本で評価されるのがいいのだろうが、現実には“営業”的な努力も強いられる向きも多いようだ。社によってはランキングをかなり重視しているところもあるようだが、結果として例えば社の業績にプラスに働くかは疑問。得てして現場の関係者に不毛な努力を強いるのではないかと危惧する。私が知る限り、マーケットプレーヤーの評価とランキングはかなり食い違う。ランクインしていないけど高く評価されている人もいる。なお、外資系A社、別の外資系B社のアナリストの方によると、どちらの社もランキングは評価対象外という。見識だと思う。日銀は数年前からエコノミストとの意見交換会を開いている。問題は相手の選び方だが、日銀が自由に決めていると思いきや、いろいろあるようだ。“いろいろ”あるのが世の常かもしれないが、ランク作成も含めて“いろいろ”なことはなるべく少ない方がいい。世の中、そんな甘くないか…。
追記 一つの基準や規則、尺度などが普及した場合、それらにときには硬直的ないし盲目的に従いがちな風土の表れですかね。例えば、VARショックのような。多くが認知するランキングが社経営陣に分かりやすい評価基準として定着しているようだとエコノミスト・アナリスト稼業はかなり大変。やっぱり割り切らんといかんですか。みなさん、どのように思われますか?
by bank.of.japan
| 2005-03-10 14:54
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Comments(4)
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ラスト何マイル?
at 2005-03-10 23:29
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「ランキング好き」「尺度・指数好き」は、決して日本だけの現象ではないと思いますが、日本人は、自分に都合のいい「尺度」を勝手に生み出して自己正当化する図々しさに欠けるように思います。
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裏ドラ
at 2005-03-11 00:05
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営利企業の「エコノミスト・アナリスト」だから営業もしなきゃいけないのはそうなんですけど、営業熱心の余りレポートの頻度が落ちてみたり、切れ味が悪くなってしまったりじゃあ困りますし。投票するのも組織単位、投票結果発表も「総合ランキング」とか言って会社の順位が出るって仕組みは純粋な個人の評価を反映するかといえば甚だ疑問ですね。
しかし「財政アナリスト」なんて部門作るくらいなら「日銀ウォッチャー」部門も作れば面白いと思いますが、アナリストじゃないけど本石町日記さん堂々のランクインということで(笑)。
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bank.of.japan
at 2005-03-11 01:15
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ラストさん、ご指摘の通り。特にALMはVARに替わる便利な尺度が必要な気がします。裏ドラさん、ども。日銀組織単位で投票すると私は最下位確定のような…。
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at 2005-03-11 16:24
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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