人気ブログランキング | 話題のタグを見る
効果・副作用論の限界
替え歌の日銀バージョンを幾つか考えてみたが、私まで参戦すると替え歌合戦サイトの様相を呈すので、ここは胸突き八丁氏やEuroMan氏など才人に委ねたい。まあ、替え歌に自信がないのも大きいわけだが…。
 そこで話題を変えて、昨日の総裁会見。副作用論に絡んでリザーブターゲット引き下げの可能性が焦点の一つとなった。かねて審議委員の間でも副作用論は指摘されており、水野氏が加わることによって、話題として注目されている。 
 ただ、効果・副作用論は、分かりやすいようでいて、実は検証が難しい。そもそも効果と副作用は裏表であり、切り分けはできない。ネットで効果が大きいのか、副作用が大きいのかを本当に言えるのか。また、効果・副作用が量によるものか、低金利によるものかも判然としない。というわけで、効果・副作用路線は限界がある。議論は堂堂巡りする公算が大きい。
 ターゲット引き下げ論が現実味を帯びるケースは、資金需要(これもあるかないかは非常にバーチャルなのだが)の減退でオペが札割れし、ターゲット維持が困難になるような事態だ。何が何でもターゲット達成を目指し、そのためには輪番増額、外債購入、その他資産の購入も辞さないのか。そこまでやるつもりはなく、ターゲット割れを容認、またはターゲットを引き下げるのか。こうしたことが視野に入る局面でないと現実的な議論にはならない。
 昨日、とある会合に参加した。債券運用体として有力な方々がいらっしゃったが、それぞれこぼしていたのは運用難の苦しみ。短期部門を経験した方は「正直言って金はいらない」と。ここで邪推として警戒すべきは、日銀が札割れを“演出”し、ターゲット引き下げやむなしの雰囲気を作っていくこと。そこまで策を弄するほどの“悪知恵”は日銀にはないとは思うのだが、今後のオペの打ち方には注意が必要かもしれない。
by bank.of.japan | 2005-01-20 14:09 | Comments(1)
Commented at 2005-01-20 21:55 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
<< 超傑作だが、ある番組を知らない... ジョニーへの伝言、そして… >>


無料アクセス解析