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FRBの国債購入の裏側=FOMC議事要旨より
 FRBがMBSの追加購入や国債30兆円の買い入れを決めたFOMC(3月17-8日)の議事要旨が公表されている。国債買い入れは「質的緩和」の一環という位置付けだが、マーケットの一般的な受け止め方は「財政のマネタイズ」。ドラめもんさんが既に触れられているが、議事要旨ではどんな議論があったかを簡単に。
 「One member preferred to focus additional purchases on longer-term Treasury securities, whereas another member preferred to focus on agency MBS」
 国債買い入れ重視は一人で、その他はMBSとなっている。興味深いのはマネタリーベースの拡張を強く主張した向きがいたこと。以下である。
「one, in particular, stressed that sustained increases in the monetary base were important to ensure that policy was consistently expansionary」→Lackerさん(リッチモンド連銀のラッカー総裁)とみられているようです。
 MBSに加えて国債を買い入れる理由だが、これについては「Such purchases would provide further monetary stimulus to help address the very weak economic outlook…」となっている。経済に追加的な緩和効果がある、というわけだが、効果のメカニズムは特に記されていない。
 クリアなロジックがあって、それに多くが同意して国債買い入れに踏み切った、というわけではなさそうである。新たなアクションが必要になり、具体策として国債買い入れを決め、理屈は後から付いてくる、まあやってみようか、といった流れであったように思われる。
 1人のメンバーの「マネタリーベースを増やせ」という主張、その手段として国債を買う、というのがとりあえず理屈としては分かりやすい。
by bank.of.japan | 2009-04-12 22:05 | FRB&others | Comments(0)
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